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小沢幹事長、参院選へ地方行脚再開 「完敗」和歌山から

2009年11月11日9時31分

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写真:高野山真言宗の松長有慶管長(左)と対談する民主党の小沢一郎幹事長=和歌山県高野町、燧正典撮影高野山真言宗の松長有慶管長(左)と対談する民主党の小沢一郎幹事長=和歌山県高野町、燧正典撮影

 民主党の小沢一郎幹事長が10日、来年夏の参院選に向けた全国行脚を始めた。最初の訪問地は、自民党の選挙責任者でかつての側近、二階俊博氏の地元・和歌山県。民主党が根を張り切れない「敵地」に入り、目標の参院単独過半数へ攻めの姿勢をみせた。

 小沢氏は同日、密教で名高い高野山真言宗の松長有慶・管長と会談した。「来るのは初めて」という小沢氏に、松長氏は「機会があれば(民主党の)政治家に講話に行きたい」と申し出たという。

 松長氏は全日本仏教会(全仏)会長。全仏は日本の伝統仏教界では唯一の連合体で、102の加盟宗派・団体に属する寺院は日本全体の寺院の9割を超える。8月の総選挙では自民党支援が目立ち、推薦候補は民主党49人、自民党67人だったという。

 小沢氏の高野山訪問は、信徒の姫井由美子参院議員が昨年夏以来、働きかけていた。小沢氏は当初、「自民党の巣窟(そうくつ)だろ」と渋ったというが、松長氏との会談は、司会役の全仏関係者が「政権党の民主党と健全で良好な関係をつくる」と言及するなど和やかに進んだ。

 「保守王国」の和歌山県は民主党にとってハードルが高い。過去2回の参院選は惨敗。前回は選挙前から劣勢が明らかで、当時代表の小沢氏は1泊が恒例の行脚を日帰りで切り上げた。それが、8月の総選挙では県内3選挙区で二階氏以外の2議席を奪取。小沢氏は松長氏と会談後、記者団に「長年、自民党の強い基盤があった地域でも、民主党中心の政権交代に票を投じてくれた」と自信を見せた。

 参院選で政権安定へ単独過半数をめざす民主党には7議席の上積みが必要。和歌山など改選数1の選挙区の勝敗がカギを握る。同党は今月27日まで地方組織から候補者を募り、早ければ月内にも1次公認を発表する予定だ。(本田修一、林尚行)

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