山口県下関市の住宅の床下で5月、小幡艶子さん(当時61)ら3人の遺体が見つかった事件で、艶子さんと妹の佐代子さん(当時59)の死体遺棄罪などに問われた同市小月杉迫3丁目、無職内門貞文被告(35)の判決公判が11日、山口地裁下関支部であった。丸山徹裁判官は「動機は身勝手で、犯情は悪質」と述べ、懲役3年(求刑懲役3年6カ月)を言い渡した。
判決によると、内門被告は同居していた小幡さん方1階の和室で昨年5月上旬、佐代子さんの遺体をタオルケットなどに包んで床下に遺棄。今年5月20日ごろには艶子さんの遺体も押し入れの床下に運び入れ、遺棄した。
同じ床下からは小幡さんの母親も遺体で見つかったが、内門被告は公判で、「自分は知らなかった。(遺棄に)かかわっていない」と話していた。
公判で弁護側は「計画性はなく(艶子さんと)強い依存関係にあり、どうしようもない状況だった」と主張したが、判決は「自己保身のために行ったもので、動機は非常に身勝手である」とした。