道産酒米をノルウェーに輸出し日本酒醸造

　北海道で今年収穫された酒米「吟風」がノルウェーに輸出され、現地で日本酒に醸造されることになった。日本で醸造を学んだノルウェーのビール会社社長が、道産酒を飲んで気に入ったのがきっかけ。来年夏にはノルウェー産日本酒が同国内で発売され、一部は日本にも“逆輸入”される見通しだという。

　ホクレン農業協同組合連合会（札幌市）は「日本の会社が海外で現地産の酒米を使って醸造することはあるが、国産酒米の輸出は全国初ではないか」としている。

　醸造するのは、ビール会社「ヌウグネ・エウ」のシェティル・ジキュウン社長。新十津川町産の吟風３トンを購入し１２月１日に横浜港から輸出された。種から栽培する計画もあったが、北欧の日照時間の短さや気温の低さから断念した。

　吟風は北海道を代表する品種で、造った酒は豊かな香りが特徴。ホクレンは「日本人好みの味になるのか、北欧風になるのか、完成が待ち遠しい」としている。（共同）

　［2009年12月16日22時47分］