魔裟斗、有終戦は左フックでKO宣言
最後の打撃は左フックだ! 大みそか「Dynamite!!」(さいたまスーパーアリーナ)で引退試合を行うK-1の魔裟斗(30=シルバーウルフ)が25日、都内のジムで公開練習を行い、対戦するアンディ・サワー(27=オランダ)を左フックで仕留めることを宣言した。00年11月、K-1デビュー戦となったムラッド・サリ(フランス)戦も左フックでKO勝利。K-1のカリスマは左フックで始まり、左フックで終わる。
鬼の形相の魔裟斗が、パワーアップした打撃を披露した。4分3回のミット打ちで、重量感のある左右ミドルキックを連発。そして、えぐるような左フックをパートナーのミットにさく裂させた。「最近のスパーでは左フックがよく当たる。大一番はやっぱり左フックなので」と得意のパンチでのKO勝利を誓った。
思い入れのあるパンチだ。K-1デビュー戦となったサリ戦が左フックでのKO勝ち。03年7月のMAX決勝(さいたまスーパーアリーナ)でアルバート・クラウス(オランダ)をKOしたのも左フックだった。この一撃で魔裟斗は、前年MAX準決勝で敗れた相手にリベンジし、初の世界王者に輝いた。
自信はある。この日、サワーが要望していたロングスパッツ着用を、魔裟斗が認めたことが発表された。優勝した昨年のMAX直前に「ロングスパッツはダメージの軽減につながるのでは」とコスチュームをけん制。同大会から禁止となっていた。それでも「今回はOKしました。顔で倒すから。楽勝。楽に勝っちゃうとぼくは思ってる」と不敵な笑みを浮かべた。
今回の「Dynamite!!」には石井慧-吉田秀彦戦という目玉カードがあるが、試合順について「おれはメーンだと思ってる。メーンじゃないと帰っちゃうよって、(イベントプロデューサーの)谷川さんに言っといて」とプライドをのぞかせた。過去2度敗れている「ロングスパッツをはいたサワー」に、必殺の左フックでKOリベンジし、メーンで有終の美を飾るつもりだ。【塩谷正人】
[2009年12月26日9時0分 紙面から]
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