自殺を図って亡くなった人が今年も3万人を超えたことが警察庁のまとめでわかった。11月末までに3万181人にのぼった。自殺者が年間3万人を超えるのは12年連続となった。
同庁の集計(暫定値)によると、11月末までの自殺者は、男性が2万1566人、女性が8615人。前年同期比で約1.5%増だった。このペースだと、昨年1年間の3万2249人を上回る可能性がある。
今年1〜8月は前年同月比で約3〜7%増だったが、9月からは昨年を下回るようになった。10月は同約10%減だったが、11月には同約2%減にとどまった。
自殺者は1997年までは2万人台の前半で推移してきたが、98年に初めて3万人を超えた。2003年に過去最多の3万4千人台になった。
専門家は、昨年のリーマン・ショック以降の急激な景気の落ち込みで、失業者が増えたことが影響しているとみている。(五十嵐透)