2009-12-26
FF13に見る、日本のRPGが最高のゲームになれないワケ
最近FF13のレビューサイトを多く読んでいるんだけど、ゲームの自由度の高さって測りづらいものだよなぁって思う。ならいっそダンジョンも一本道にしちまえって発想はある意味天才とおもた。
http://hamusoku.com/archives/1900146.html
攻略サイトで道なりに進めって、初めて聞いたもんなぁw
こういった戦略をとったのは、海外のFPSが売れていることが要因にあると感じる。HaloもCoDも1本道だし。
http://www.animecenter.jp/jp/200912/23220544.php
http://warhawker.blog56.fc2.com/blog-entry-486.html
日本と海外は全く市場が違うとはよく言われていますが、FF13は、FPS的な楽しみ方をユーザーに提供することで海外ゲームっぽい国産ゲームの楽しさをライトユーザーに認識してもらい、海外受けするゲームが日本でも売れる状況を作り出したかったのかも。
それはFF13が戦闘に重きを置いている(ように、レビューサイトを読むうちに感じられてきた)ことからも推測できる。
http://www.square-enix.co.jp/fabula/ff13/
HPでもSYSTEMというコンテンツ内で全体の中の一つという位置づけで戦闘を解説するのではなく、BATTLEというコンテンツを作成し戦闘を開設しようとしている点から、戦闘を重要としているのではないかということが読み取れる。
http://yokmama.ddo.jp/html/modules/d3blog/details.php?bid=231
http://graffito.blog14.fc2.com/blog-entry-1105.html
また、レビューサイトにある戦闘の解説を読んでいても、戦闘に関しては楽しそうだと思えた。(MMOに似た雰囲気の戦闘は、オンラインゲームに興味ない人々をFF14に誘い込むための布石なのかもしれない)
ここで勿体無いのは、制作スタッフが戦闘に重きを置いているとしても、大量にムービーがあるがために、「FF13はあくまでもムービーによるストーリーメインであって、ストーリーが糞=ゲームが糞なんだ」という短絡的な評価を下す人々が現れ、それによって損をしている気がする。
ストーリーを重視する人と、システムを重視する人を同時に満足させるのは難しい。FFは大作であり、国民的RPGという看板作品であるから、どちらも満たさなければいけないけれど、ストーリーとシステムはトレードオフの関係にあり、両方完璧にすることはできない。結局どっちつかずで微妙な評価になってしまう。(これに関しては、なんでも盛り込もうとする日本人クリエイターの悪い癖だとも感じる)
本当は取捨選択が必要だ。
だが、FF13のような取り組みは評価されるべきだ。なぜならスクウェア・エニックスのFFという作品はストーリー派とシステム派、両方のユーザーを満たすという、夢や希望のようなことをやろうとする、数少ないシリーズだからだ。そして例えストーリーとシステムがトレードオフの関係にあろうとも、両方のクオリティを高め続けることはできる。5点:5点も、100点:100点も、比率としては同じ1:1だというのと同じ話だ。
本来であれば5点:5点と100点:100点は違う評価がされてしかるべきだが、このあたりの調節について、ゲームのレビューサイトは圧倒的に抜け落ちている。だから実はレビューサイトの評価はゲームの良し悪しを図るための役には立たない。(特にFFのような大作RPGに関しては)
ストーリー重視する人は、ストーリーだけ評価して戦闘にはケチを付けない。ゲーム性を重視する人はストーリーにはケチつけない。というのが正しいレビューのあり方であり、レビュアーはそれを表明するべきである。
しかしそういった面倒なことをやるレビュアーはいないので、閲覧者が自分の感覚でレビュアーがどっちの人か(ストーリー重視かシステム重視か)を考えながら、レビューを読む必要がある。これがネットリテラシーであり、実はこのリテラシーを持ってFF13のレビューサイトを見ていくと、FF13ってものすごくよくできたゲームなんじゃねーかと思えてくる。
そして同時に、システム面以外評価する必要がないアクションゲームやレースゲームが、ゲームの中で圧倒的に強い理由がわかる。
レビュアーはシステムについてしかコメントせず、閲覧者もシステムの評価が読みたくてサイトを訪れるのだから、両者に情報伝達の齟齬がない。つまりリテラシーがなくても、自分の欲しい情報が取得できる。面白いというクチコミどおりの面白さがゲームにあり、安心して他人にも進められる。(RPGは、ストーリー重視の人にとっては面白いゲームであっても、システム重視の人にとっては面白くない可能性があり、同じ趣向の人が集まっていない限りは、仲間内で流通させても楽しめない人もいるだろう)
ファミコンが発売された当初、ゲームはシステムを売る娯楽であり、ストーリーは付属品だったはず。どうぶつの森、マリオカート、シムシティ、シヴィライゼーション、マリオ、MMOに、たいしたストーリーはないのだ。
つまりRPGは、どこかでストーリーという毒に侵されてしまったのだ。きっとどこかで毒抜きされる必要がある。
チャンドラーの「組織は戦略に従う」ではないけれど、ゲームに関して言えば「ストーリーはシステムに従う」べきなのだ。全世界で最も売れているRPGであり、まさに「ストーリーがシステムに従う」を体現している、ポケットモンスターシリーズのように。