小沢幹事長の事務所に実弾入り封筒

天皇に関する発言などで右翼団体などから非難

 25日昼、日本の保守派や右翼団体などから激しい非難を浴びている、与党・民主党の小沢一郎幹事長宛てに、実弾が入った封筒が送り付けられるという事件が発生した。小沢幹事長は最近、中国や韓国を訪問するなど、アジア外交を積極的に進める一方、天皇の役割に関する発言を相次いで行っており、天皇に関する話題をタブーとする日本社会で波紋を呼んでいる。

 毎日新聞によると、東京都内の郵便局の消印が押された封筒には、小沢幹事長の名前と、衆議院議員会館内の事務所の住所が書かれており、中には茶色い紙に包まれた長さ6-7センチの実弾1個が入っていたという。警察は差出人に対する捜査に乗り出すとともに、小沢幹事長の自宅周辺の警備体制を強化している。

 小沢幹事長は、今月14日に日本を訪問した中国の習近平国家副主席と天皇陛下との会見を、宮内庁の慣例を破ってまで実現させた。また、韓国を訪問した13日には、天皇陛下の韓国訪問について言及し、「韓国国民が歓迎してくれるのなら構わない」と発言した。メディアや保守派はこれに反発したが、帰国直後には「天皇は内閣の助言と承認に基づいて国事行事を行うというのが憲法の精神だ」と反論した。アジア外交を進めるために政府が必要とするならば、天皇はその役割を果たさなければならない、というわけだ。

 その直後、産経新聞は社説で「小沢幹事長の“天皇訪韓は構わない”という発言は耳を疑う」と主張した。また、読売新聞も小沢幹事長が韓国訪問の際、外国人への参政権付与を支持する発言をしたことを問題視し、「小沢氏の発言は看過できない」という社説を掲載した。保守系の週刊誌もこれに続き、週刊新潮は新年号で「“天皇家は韓国から来た”という発言で喝采(かっさい)を浴びる小沢幹事長-ソウルでの不敬発言」という記事を掲載した。これらはいずれも、日本の反韓・反中感情を刺激するもので、右翼団体は連日、国会議事堂前で拡声器を使い、小沢幹事長を非難するデモを繰り広げている。

 なお、日本では2006年、首相の靖国神社参拝を批判してきた、自民党の加藤紘一元幹事長の自宅に、右翼団体のメンバーが放火する事件が起こっている。

東京=鮮于鉦(ソンウ・ジョン)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

このページのトップに戻る