黒田有容疑者
大阪・ミナミで飲食店店長を殴りけがを負わせたとして、大阪府警は26日、吉本興業所属の漫才師「メッセンジャー」の黒田有(たもつ)(39)と、会社役員の樋口勝紀(40)の両容疑者を傷害容疑で逮捕し、発表した。府警によると、樋口容疑者は「私1人でやったこと」と供述。府警によると、黒田容疑者は「店と料金のトラブルになったが私はまったく手を出していない」と容疑を否認し、樋口容疑者と店とのトラブルを仲裁したとの趣旨の供述をしているという。
南署によると、黒田容疑者らは25日深夜、大阪市中央区宗右衛門町のガールズバーで、料金トラブルとなった男性店長(23)を暴行し、目の下の骨を折るなどのけがを負わせた疑いが持たれている。2人は学生時代からの知人で、25日午後9時ごろからほかの知人らと計4人で同店を訪れた。店内は客と従業員合わせて数十人いた。店側は2人に25万5千円を請求。同署は2人がこれに腹を立てたとみており、黒田容疑者が店長の髪をつかんだという目撃証言があるという。
居合わせた客からの110番通報でかけつけた同署員が近くのビルで飲食していた2人に任意同行を求め、逮捕した。
メッセンジャーは1991年に結成。2007年、上方漫才大賞を受賞した。事件を受け、関西テレビ(大阪市)は、黒田容疑者が司会を務め、26日正午から放送予定だったバラエティー番組「ナンボDEなんぼ 2009年もガッポリ儲(もう)けました! 2時間半お金の話しかしませんSP」を、急きょサスペンスドラマなどに差し替えた。