[自殺者]3万人超す 前年上回る恐れも 1〜11月
2009年12月25日22時44分 / 提供:毎日新聞
警察庁は25日、11月の自殺者数が2494人だったと公表し、1〜11月の累計は3万181人(昨年同期比445人増)となり12年連続で3万人を超えた。12月もこのペースで推移すれば、統計の残る78年以降で最多だった03年の3万4427人よりは少ないものの、08年の3万2249人を上回る見通し。金融危機が深刻化した昨年10月以降長引く不況で、経済的要因による自殺が増えているとみられる。
警察庁によると、今年の自殺者は▽1月2661人▽2月2483人▽3月3089人▽4月3053人▽5月2993人▽6月2840人▽7月2765人▽8月2512人▽9月2510人▽10月2781人▽11月2494人。月別の自殺者数を初めて公表した昨年と比べて1〜8月は連続で上回ったが、9〜11月は下回った。
男性は2万1566人、女性は8615人で、男性が約71%。11月末までの月平均の自殺者数は約2744人で、08年の月平均を約57人上回っている。
遺体が発見された都道府県別(1〜11月)では、東京が2760人で最多。以下、大阪1855人、神奈川1689人。最少は鳥取の151人。増加の割合が目立ったのは沖縄で、昨年同期比72人増の384人となった。
内閣府参与として「自殺対策緊急戦略チーム」メンバーに加わっているNPO法人「自殺対策支援センターライフリンク」の清水康之代表は「また超えてしまったか、というのが率直な感想。地域別や時期別、職業別などに自殺の実態分析を進めており、ターゲットを絞った形での対策を来年3月に打ち出したい」と話している。【千代崎聖史】
◇自治体が中高年対策
自殺者がまた3万人を超え、対策に携わる関係者らにため息が広がる中、一部自治体は自殺者の5割以上を占める中高年向けに対策をとり始めている。
内閣府が11月にまとめた「自殺対策100日プラン」の一つで、中高年向けの対策として月別の自殺者が最多の3月に実施する「お父さん、眠れてる?キャンペーン」(仮称)は、静岡県精神保健福祉センターが同県富士市で取り組んでいる啓発活動がモデルだ。
同センターは、自殺の前兆とされるうつ病の人たちのほとんどが不眠であることに着目し、中高年の労働者が多い富士市を舞台に、06年から不眠防止の啓発活動を続けている。
「パパ、ちゃんと寝てる?」
ポスターの中でささやいているのはセーラー服姿の女子高生。不眠が2週間以上続く場合は受診を呼びかける内容で、県は毎年約5000枚を作成。お父さんが立ち寄りそうなパチンコ店や酒販店などに掲示した。
同センターは「中高年のお父さんは、娘に弱い。それでキャッチフレーズにたどりついた」と話す。駅で配布される時刻表に印刷、県内民放テレビのCMでも集中して流した。05年まで増加傾向だった富士市の自殺者は06、07年と連続して減少したという。
あるNPO関係者は「中高年は弱音をはきづらい世代。自殺対策の入り口としては効果的だ」と評価する。
一方、宮城県栗原市は、市内の自殺者の遺書を分析したところ生活苦や多重債務が多かったとして、多重債務者救済に取り組んでいる。07年には5人の担当者を配置して多重債務専用の相談電話を開設。08年度の相談件数は323件、今年度も10月末までで約190件に上る。
08年には市が1億円を出資し、市中の金融機関より安い利率による多重債務者向け貸付制度「栗原市のぞみローン」を創設、12件の利用があった。市健康推進課の担当者は「今年10月からは無料法律相談と健康相談を組み合わせるワンストップサービスを始めた。今後はハローワークとの連携も深めたい」と話している。【佐藤浩、千代崎聖史】
警察庁によると、今年の自殺者は▽1月2661人▽2月2483人▽3月3089人▽4月3053人▽5月2993人▽6月2840人▽7月2765人▽8月2512人▽9月2510人▽10月2781人▽11月2494人。月別の自殺者数を初めて公表した昨年と比べて1〜8月は連続で上回ったが、9〜11月は下回った。
男性は2万1566人、女性は8615人で、男性が約71%。11月末までの月平均の自殺者数は約2744人で、08年の月平均を約57人上回っている。
遺体が発見された都道府県別(1〜11月)では、東京が2760人で最多。以下、大阪1855人、神奈川1689人。最少は鳥取の151人。増加の割合が目立ったのは沖縄で、昨年同期比72人増の384人となった。
内閣府参与として「自殺対策緊急戦略チーム」メンバーに加わっているNPO法人「自殺対策支援センターライフリンク」の清水康之代表は「また超えてしまったか、というのが率直な感想。地域別や時期別、職業別などに自殺の実態分析を進めており、ターゲットを絞った形での対策を来年3月に打ち出したい」と話している。【千代崎聖史】
◇自治体が中高年対策
自殺者がまた3万人を超え、対策に携わる関係者らにため息が広がる中、一部自治体は自殺者の5割以上を占める中高年向けに対策をとり始めている。
内閣府が11月にまとめた「自殺対策100日プラン」の一つで、中高年向けの対策として月別の自殺者が最多の3月に実施する「お父さん、眠れてる?キャンペーン」(仮称)は、静岡県精神保健福祉センターが同県富士市で取り組んでいる啓発活動がモデルだ。
同センターは、自殺の前兆とされるうつ病の人たちのほとんどが不眠であることに着目し、中高年の労働者が多い富士市を舞台に、06年から不眠防止の啓発活動を続けている。
「パパ、ちゃんと寝てる?」
ポスターの中でささやいているのはセーラー服姿の女子高生。不眠が2週間以上続く場合は受診を呼びかける内容で、県は毎年約5000枚を作成。お父さんが立ち寄りそうなパチンコ店や酒販店などに掲示した。
同センターは「中高年のお父さんは、娘に弱い。それでキャッチフレーズにたどりついた」と話す。駅で配布される時刻表に印刷、県内民放テレビのCMでも集中して流した。05年まで増加傾向だった富士市の自殺者は06、07年と連続して減少したという。
あるNPO関係者は「中高年は弱音をはきづらい世代。自殺対策の入り口としては効果的だ」と評価する。
一方、宮城県栗原市は、市内の自殺者の遺書を分析したところ生活苦や多重債務が多かったとして、多重債務者救済に取り組んでいる。07年には5人の担当者を配置して多重債務専用の相談電話を開設。08年度の相談件数は323件、今年度も10月末までで約190件に上る。
08年には市が1億円を出資し、市中の金融機関より安い利率による多重債務者向け貸付制度「栗原市のぞみローン」を創設、12件の利用があった。市健康推進課の担当者は「今年10月からは無料法律相談と健康相談を組み合わせるワンストップサービスを始めた。今後はハローワークとの連携も深めたい」と話している。【佐藤浩、千代崎聖史】
音楽とウイスキーをこよなく愛しタワーレコードに縁のある6組のアーティストと、6種類のシングルモルトウイスキーが、個性豊かな音楽の多様性・奥深さと、シングルモルトの魅力を広く訴求
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