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2009/07/30

ちびティエぱにっく③(ロクティエ小説)

【ちびティエぱにっく③】

「ロックオーン!」

モビルスーツデッキにティエリアの声が響いた。

入り口から低重力の広い空間へ泳ぎ出ようとしているのだが、身体が幼児化したので勘が狂っているらしく、ほとんど前へ進まずジタバタしている。

ロックオンはケルディムのコクピットを蹴るとスッと飛んで、ティエリアの両手をとった。

「お、可愛くなったな」

「そうですか?」

最愛のロックオンに褒められて、ぱあっと明るい笑顔になる。

着替えた服は、パフスリーブの袖で腰の後ろに大きなリボンが付いた、淡いピンクのミニワンピース。その下には膝丈のデニムレギンスを履き、白い靴にもリボンがついている。

「ああ、似合ってるぜ」

頬にキスをされて、ティエリアははにかんで顔を赤くした。

「ちょっと、ロックオン。今のティエリアは3歳児の身体なんだから、バカな真似はしないでよ」

デッキサイドの通路で、クリスと並んで立つスメラギが腕を組んで睨んでいる。

「バカな真似って・・・?」

「まさか・・・・・」

デッキ内にいた刹那やアレルヤ、ラッセの他、イアンたちメカニックまでもが、蒼ざめた。

もともと背ばかり高くて何の凹凸も見られないティエリアと恋仲になったロックオンには、ロリコンの気があるなどという噂が影で囁かれていたのだ。その噂がまさかの真実だったのか、という暗い想像で顔を引き攣らせて、視線をロックオンとティエリアに集中させる。

「私は今も彼の恋人です!!」

反論を返したのはティエリアの方で、その恋人に抱きついてプウ~とふくれた。

「それは、わかってるわよ」

眉尻を下げて両手を広げてみせるスメラギに、ロックオンも苦笑する。

ティエリアの態度がどう見ても「お父さんは私の恋人よ」と言い張る幼児にしか見えないのである。他のメンバーも何だか毒気を抜かれた状態になってしまう。

「あの・・・、私のセラヴィーは?」

デッキに愛機が見当たらないのに気付いたティエリアが、キョロキョロと見回す。

「セラヴィーの修理は終わってる。後はおまえさんが乗って調整するだけだ」

「では、早速始めましょう」

ロックオンの腕の中から勢い良く飛び出したティエリアだったが、バランスを崩してその場でクルクル回ってしまった。今度はレギンスを穿いているので、お尻が丸見えになっても問題ないが、目が回る。

ほら、と差し出されたロックオンの逞しい腕にしがみついて回転を止めると、ガックリと首を項垂れた。

ロックオンは顔を隠した髪をかき上げ耳にかけてやって、優しく微笑む。

「元の身体に戻ってからでいい。あせんなよ」

コクリと頷いたものの見るからに落胆しているティエリアに、ちょっと意地悪をしてみたくなった。

「寂しくて早く帰りたがったって、俺じゃなくてセラヴィーに会いたかったのか?」

拗ねた表情までしてみせると、ティエリアは焦って弁明する。

「1番会いたかったあなたに会えたので、次に2番目に会いたかったセラヴィーを見たいな、と思っただけです。1番はあなたです!」

両手をバタバタと動かして必死に言い募るのが、あまりに可愛くてロックオンは小さなティエリアをぎゅっと抱きしめた。

「ロックオン・・・・・、く・・・苦しい」

「あ、悪い」

小さな子どもの身体は弱いということを忘れて、いつの間にかつい力を込めてしまってしまった。それほど可愛すぎたのだ。

もしティエリアとの間に娘が生まれたらこんな感じかなぁ、なんて妄想していたら、ついニヤけて表情が緩む。

そこへポカリと、頭をグーで殴られた。

「いい加減になさい、バカップル!これ以上みんなの士気を下げないでちょうだい」

「失礼だなぁ」

ロックオンがムスリとする横で、殴られた彼の頭をティエリアが小さなモミジのような手でやんわり擦っている。

その2人の様子を見ながら、スメラギがこめかみに青筋を立てて周りを指差した。

デッキ内の全員が壁際まで下がって、こちらを見ながらヒソヒソと囁き合っている。

ロックオンとティエリアの間柄をよーく知っている刹那とアレルヤでさえも、白い目を向けていた。顔に出ているセリフは「ロックオン、そんな小さくなったティエリアにまで手を出すのか!?」である。

張り詰めた空気をの中に、のんびりとした声が聞こえた。

「ティエリアちゃん、リジェネから貰ったデータによると起床してからもう15時間になるわ。食事をしたらお風呂に入って寝なさい」

すべての雰囲気を和らげるリンダ・ヴァスティの登場で、場の空気が一気に穏やかになる。

「まだ眠くありません」

「ダメよ。中身が今まで通りのつもりでも、身体が追い付いていかないわ。いくら仮のボディといっても、酷使していいものじゃないでしょう?幼児虐待は犯罪よ」

リンダはここで1回言葉を切り、ロックオンをチラッと見てからニッコリ笑う。

「彼にそんな犯歴付けたくないでしょう?」

「すぐに食事を摂ります」

とたんにティエリアは背筋を伸ばし出口へ向かおうとして、またクルクル回り始めてしまった。やはり力の加減がわからないのだ。

またロックオンの腕にしがみつくと、もうグッタリしてしまう。

その真ん丸になってしまった幼児ティエリアは、リンダによってロックオンの腕から奪われてしまった。リンダの微笑みは、ロックオンに異論を唱える隙をまったく与えない。

(恐ろしい女性だ。おやっさんの奥さんは・・・・・)

こうしてティエリアは食堂へ連行されてしまったのだった。

   ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―

連載3回目です~。我ながら、これってロクティエ?って感じですが、2人はラブラブですよ~!

2009/07/28

夏コミペーパー

8月14日の夏コミで配布するペーパーを作成中~!!

4コママンガを載せたいので、ちまちまと描いていますpig ちびティエ日記の4コママンガheart

夏コミと8月23日の関西CITYでの配布の他、予約通販お申し込みの方にも同封しようと思っています。

・・・・・しかし、いつになったら梅雨が明けるんだろう?暑中見舞いを出さないうちにお盆がきて、残暑見舞いになりそう~snail

2009/07/25

ちびティエぱにっく②(ロクティエ小説)

【ちびティエぱにっく②】

基地内のディスカッション用フリールームに、トレミーの主だったメンバーが集まっていた。

「え・・・っと・・・・・。それじゃ、その子がティエリアって訳?」

スメラギは目をパチクリとさせながら、椅子に座るロックオンの膝の上を指差した。

答えたのはそこにちょこんと座った3歳くらいの幼児。

「そうだ、スメラギ・李・ノリエガ」

たしかに言われてみれば、紫のストレートヘア、意志の強そうな紅い瞳、ぶっきらぼうな話し方、すべてティエリアそっくりだ。そして何よりロックオンの脂下がった顔が最強の証明書だろう。

「まだティエリアの身体の治療は終わってないのに、あんまり寂しがるから仮のボディだよ」

リジェネが両手を広げ、肩を竦める。

「仮の・・・って、どういうこと?」

人革連時代にいろいろな人体実験をされた経験を持つアレルヤが心配そうに尋ねると、リジェネは口元に人差し指をピッと立てて見せた。

「内緒だよ。ティエリアも話したくないだろうし」

恋人に抱っこされたティエリアが、こくこくと頷く。

「俺もよくわかんねぇが、ティエリアがこう言ってんだから詮索しないでやってくれ」

小さくなったティエリアが膝から落ちないように、お腹に腕を回して抱いているロックオンの口調は穏やかだが、目つきが反論の余地を残していない。よけいな口を挟もうものなら、この場で射殺されかねない鋭さだ。その場の全員が首を縦に振ったのは言うまでもない。

「それじゃ僕は帰るよ。治療の最終過程のために、2週間後にまたティエリアを迎えに来るからね」

リジェネがそう言い残してさっさと部屋を出て行くと、シャトルの発進準備にフェルトとヴァスティ父娘も後に続いた。

「ところで、どうしてそんなブカブカのシャツを着ているの?」

クリスがティエリアを覗き込んで、首を傾げる。

「イノベイドの基地には子供用の服が無かったので、1番小柄な人物の服を借りたのだ」

ティエリアは膝丈になっているヒリング・ケアのシャツの裾を下に引っ張る。

「あら、じゃあCBの一般職員の所に行けば、新しい子供服の予備があるわよ。当座の着替えを取りに行きましょうか」

リンダ・ヴァスティの提案に、クリスが賛成の声をあげた。

「うん、その格好はあんまりだもんね!一緒に行って選びましょう、ティエリア」

世話好きのお姉さんタイプのクリスが、両手を差し出す。

「行って来い」

ロックオンが小さなティエリアを抱き上げると、シャツの裾がヒラリと翻った。

「!!!!!」

シャツの下からまるっとしたお尻が見えた。パンツをはいていなかったのだ。イノベイドの基地に子供用の服がないのだから、子供用の下着などあるはずなかったのである。

「わああっ!!」

ロックオンは慌てて制服の上着を脱ぐとティエリアに巻きつけ、クリスに渡した。それから室内に眼を飛ばす。

刹那、アレルヤ、ラッセは回れ右して壁と友だちになっている。自分達が“見ていない”ことをアピールしているのだ。実際のところ動体視力に優れた彼らにはバッチリ見えてしまっていたが、こういう場合はあくまで見なかったことにするのが長生きの知恵である。

「そんなガキにはオムツでもしときゃいいんじゃねぇの?」

命知らずが1人。ブラコンのライルだ。

「ライル!!」

ロックオンが不肖の弟を殴ろうとした。が、それより早くライルの頭には携帯端末が見事にヒットしていた。

投げたのは当然ティエリア。自分に巻きつけられたロックオンの上着のポケットに入っていた物をぶつけたのだ。

「さすがだ、ティエリア」

「身体が小さくても、やっぱりティエリアだね」

「いい腕だ」

いつの間にか振り返っていた古参マイスター2人と補欠マイスター1人が、ティエリアに拍手と賛辞を送っている。

俺に同情する奴はいないのかとライルが頭を擦りながら顔を上げると、味方が1人現れた。

「こら、ティエリア!そんなことしちゃダメだろう」

ロックオンがクリスの腕の中のティエリアの額を、人差し指で突ついて注意する。

「物を大事にしろ」

「ごめんなさい」

実兄はライルの味方ではなかった。床に座り込んで、のの字を書く彼に同情する者は現れなかった。

こうしてクリスとリンダは、ロックオンの委託を受けてティエリアを連れて行き、彼女達が戻ってくるまでの間ロックオンは刹那らと、ガンダムの整備にモビルスーツデッキへと向かったのである。

残されたライルには、スメラギの生暖かい視線が1度向けられただけだった。

   ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―

サイズはちびでも、ティエはティエです。続きます~。

2009/07/22

日食

今日は日食だったようです。いや、うちのあたりは雲が分厚くて見えなかったもので・・・・・。

せっかく早起きして待ってたのになぁ。すご~く残念ですweep 次に日本である日食見られるだろうか?

しかたないのでTVで観賞。硫黄島からのがすごかったです。太陽のプロミネンスがはっきり見えたのには超感動しましたhappy01

あ、私は夜型人間なので、大多数の皆様が起きる頃に寝て、昼前に起きるという生活なのですよ。典型的な自由業者の生活。イベントの時は早起きしますが、脳が活性化するのはやっぱり昼前です。マンガ家さんでも朝方の生活される先生は多いみたいですが、私の周りのマンガ家さんは皆夜型sweat02

2009/07/20

ちびティエぱにっく①(ロクティエ小説)

2期後、メインキャラ生存Ver.ってことで・・・・・。

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【ちびティエぱにっく①】

ある日、地球に隕石群が迫り、それを破壊するため連邦軍、カタロン、CBの三陣営は協力して、これにあたった。作戦は成功し、地上や軌道エレベーター、オービタルリングに被害が出ることはなかった。

だが、民間シャトルを庇ったセラヴィーが半壊し、ティエリア・アーデは重傷を負ってしまったのだ。

「残念だが私の手にはおえない」

肩を落として力なく首を振るドクター・モレノの言葉に、ロックオン・ストラトスの顔が引き攣る。

「そんな・・・、どうにかなんねぇのか?こいつを助ける方法はないのかよ?」

細胞活性化装置の中に横たわる恋人を見つめて悲嘆にくれる彼の肩に、スメラギ・李・ノリエガの手が置かれた。

「いまイノベイドのリジェネ・レジェッタに連絡したわ。どうにかなるかもしれないって」

「ホントか!?」

人間として生きると決めたティエリアにとって、イノベイドの力を借りることには抵抗があるだろうが、今はそんな場合ではない。ティエリアの生命が懸かっているのだ。

10分もしないうちにイノベイドの小型シャトルがトレミーに着艦した。

ティエリアを迎えに来たのは彼女とは双子といってもいいリジェネと、リヴァイヴ・リバイバル。そして操縦席にイノベイドのリーダーであるリボンズ・アルマーク。

トレミーのクルーに嫌われている自覚のあるリボンズを機内に残し、リジェネとリヴァイヴは昏睡状態のティエリアを医療用カプセルに移した。

「じゃあ、ティエリアを連れて行くよ」

「“連れて行く”んじゃなくて、“預かる”んだ」

カプセルを運び出そうとしたリジェネの腕を掴んでロックオンは厳しい目で睨みつけると、リジェネは含み笑いをしながら言い直した。

「君の大切なお姫様をお預かりします、でいいのかい?」

ティエリアと同じ容姿をしていながら、彼女と違ってイヤミな態度を露骨に示すリジェネ。自分も双子の弟・ライルとは性格が違っているから当たり前なのだが、どうもリジェネのそれは違う気がする。

リジェネにしてみれば戦いが終わって、ずっと離れ離れだったティエリアと一緒にいられると思ったら、ティエリアは人間宣言して恋人のロックオンと共に生きていく、と言うのだから、相手のロックオンに当たっても仕方ないというものだ。

「やっぱり一緒に行く」

ロックオンはシャトルの搭乗口まで来ると、カプセルの台座を握ったままリジェネたちに告げたが、間髪いれずに却下されてしまった。

「僕たちの身体組成のことはトップシークレットだからって、断っただろう?ティエリアがどうなってもいいわけ?」

治療はイノベイドだけで行うというのは、ティエリアを引き受けるにあたって出された唯一の条件だった。それを言われてはロックオンも引かざるを得ない。なにより大切な恋人の為に。

「・・・・・じゃあ、こいつを頼む。治してやってくれ」

「了解した。僕もこの子が大事だからね」

こうしてティエリアはイノベイドの基地であるソレスタルビーイングへと運ばれていったのであった。

       ―     ―     ―

1ヵ月後、リジェネからラグランジュ3にある基地に連絡が入った。

ティエリアの身体の治療は順調なのだが、ティエリア自身がロックオンに、みんなに会いたいと言って泣くので、精神面の安定のために一旦彼女を戻すと言うのだ。もちろんロックオンたちメンバー一同は一も二も無くOKした。

「もうすぐ着艦するよ」

小型シャトルから通信が入った。ティエリアを送って来たのは、リジェネ1人らしい。

「誘導センサーに従って、3番デッキに入って下さい」

「了解。・・・あ、こらティエリア!彼に早く会いたいのはわかったから、おとなしくしててよ!」

「ただいま帰りました!ロックオン」

クリスティナ・シエラとの交信に割り込んで、ティエリアのはしゃぐ声がモニターから聞こえた。よほど嬉しいのだろうと、クリスは笑みを漏らす。

ロックオンはシャトルの着く3番デッキへと急ぎ、連結扉が開くのを今か今かと待っていた。やがてシャトルとの連結が済み、気密ブロックの安全が確認されて、扉のランプが赤から緑へと変わる。

「ロックオン!!」

「ティエリア!!」

扉から飛び出してくるティエリアを抱きしめようとして、ロックオンがのばした腕が空を掴んだ。

「あれ?」

菫色の髪も、白皙の美貌も、ピジョンブランの紅玉の瞳も、あるべき位置にない。1ヶ月ぶりに会える嬉しさで、ティエリアが自分を呼ぶ声の幻聴を聴いたのかと首を捻っていると、制服のズボンの膝の辺りを引っ張るものがある。視線を足元に下ろすと、そこにいたのは、ティエリアそっくりのちいさな子どもだった。

「ただいま、ロックオン。会いたかった!」

「ティエ・・・リア・・・・・?」

その子は顔中で笑顔を作ると、ロックオンの足にしがみついて泣きじゃくり始めたのだった。

   ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―

連載1回目になります~。

仕事もあるし、夏コミのペーパーも作んなきゃ、ですが頭に浮かんだ話をとりあえず形にしたくてアップしました。亀の歩みペースですが、よろしくお願いいたします!!

2009/07/18

夏コミ新刊『家族の肖像』通販

夏コミ新刊の通販予約の受け付けを開始いたしますbook ネット本屋等への委託はいたしませんので、通販は自家通販のみになります。

『家族の肖像』

    ロクティエの子持ち夫婦ラブコメ小説本です。

    (ブログの小説カテゴリーにプレ版アップ)

    ゲストにtoricololeのとりこ様をお迎えしていますheart

    A5・60P・頒布価格600円。

お申し込み方法の詳細はトップページの《Enter》から入って2ページ目にございますので、そちらを御覧下さいませ。どうぞよろしくお願いいたしますconfident

       ―   ―   ―

[在庫情報]

『温泉に行こう!』は在庫が1桁になりました。夏コミ会場に全部搬入予定なので、通販を御希望の方は8月5日までにお申し込みいただけると助かります。

『ティエリアの母子手帳 ロックオンの育児日記』と『Call my name』は、在庫が少なくなっております。9月以降に通販をお考えの方は在庫確認をお願いします。

2009/07/16

ドラマCD④とコンプアルバム

ドラマCD④とコンプアルバム、結局買っていません。どうやらロクティエ要素が少ないようなので・・・・・。

ドラマCD④は他の方の感想によると、本編でやっといて下さいって話だそうですね。しかもライルをフォローしようとして失敗してるとか?ティエと刹那が兄貴スキー同盟な部分は聞きたかったな。

コンプアルバムはマイスター4人のイラストと、書き下ろしの短編小説が売りだそうですが、1万円は高いよ~sweat02それにTVサイズのOPとEDはサウンドトラックに入ってたし(4枚とも買っちゃいました)、フルサイズで聞きたい曲はアーティストのCD買ったし。でも、ティエの小説は読ませていただきました!ティエが兄貴を好き過ぎて可哀想でしたweep

兄貴がもう少し長く生きてティエと一緒にいられれば良かったなぁ、とつくづく思います。でも、兄貴は敵討ちにすべて懸けてたし、自分のやった事の咎は受けるって言ってたから、生きて幸せになろうとは思ってなかったフシがありますよねぇ。その中でティエの正体に気付いていても命懸けで庇ったり、その事で怪我した自分が寝てるとティエが気にするからと無理したりで、何気にカミングアウトしちゃってます。ライルは口に出して口説くけど、兄貴は行動で示すタイプだと、今更ながら弟気質・兄気質を考えちゃいましたcoldsweats01

結局2点とも自分で実際に聴いたり観たりしたのではないので、すごく分かってないままでの感想(?)でした。

2009/07/14

家族の肖像②(ロクティエ小説・プレ版)

一昨日、アップしたプレゼンテーション版が短めだったので、続きをもう少しアップしますheart

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【家族の肖像②】(プレ版)

3人は墓参りをすませると、ダブリンにとったホテルへと移動した。

任務を含めた自由行動は一泊二日で、明日にはトレミーへ戻らなければならなかった。残念だけど。

       ―     ―     ―

ロックオンがバスルームから出てくると、続きの間の方からティエリアの歌う子守唄が聞こえてきた。時々音が外れるのは御愛嬌といったところか。

その歌声がだんだんフェードアウトしてきたので、うすく開いたドアの間から隣室を窺い見ると、フワフワの羽毛布団に埋もれるようにしてオスカーはスヤスヤと寝息をたてている。

「おやすみ、オスカー」

ティエリアは寝付いた息子の額に優しくキスをすると、主寝室へ出てきた。

寝たばかりの子を起こさないように静かにドアを閉めると、背後から腰に手をまわされた。

「ロックオン」

上体をねじって下りてくる唇を唇で受ける。

だんだんと激しくなる口付けに、ティエリアの膝から力が抜けて身体が崩れ落ちそうになると、ロックオンは軽々と抱き上げベッドへと運んだ。飛び込むように倒れた2人の重みを受けて、スプリングが弾む。

ロックオンは乱れて額や頬に掛かった菫色の髪を梳くように払うと、ティエリアを包むバスローブに手をかけようとしたが、その手は押し止められてしまう。

「ティエリア?」

ティエリアは組み敷かれた身体を起こすと、ベッドの上でちょこんと正座した。なんだか真面目な話をしたいようなので、ロックオンも妻の正面に胡坐で座る。

「どうしたんだ?」

「最近、オスカーに厳しすぎませんか?」

やっぱりその事かと、息子が眠る続きの間のドアを見やる。

ティエリアが自分にだけ話してくれた話によると、彼女には親も幼少期も無い。ヴェーダにピックアップされたDNAを基に造られたイノベイド。培養ポッドの中で必要な知識を植えつけられ、ティエリア・アーデという自我を持ってポッドを出たときには、16歳の外見年齢に調整されていた。そしてナドレを、トライアルシステムを操る者として物事を冷静に観察できるように、性別を未分化に抑えられたままで。だが、今は自分との愛を育んですっかり女性化し、オスカーという家族を与えてくれた、可愛くて愛しい天使だ。

ロックオンは目の前の白く柔らかな頬に手をのばして、ゆっくりと撫でる。

「ティエリア、おまえはオスカーに持てるだけの愛情を与えているな?」

「もちろんだ。オスカーにもあなたにも・・・・・2人は私の全てです」

かろうじてAAカップの胸を張って自信満々に答えるティエリアだったが、何故そんな事を訊かれるのか不安になってくる。

(もしかすると、私は愛情を疑われるような行動をとっているのだろうか?きっと私の全力の愛は、普通の人間の愛には足りないんだ)

目を見開き口を半開きにして呆然とした表情に、ティエリアが思考の迷路に入り込んだと気付く。ロックオンがティエリアの頬に触れていた手でそのままペチペチと叩くと、大きな目を瞬かせた。

「あのな、子どもってのは3歳からが大切なんだよ。それまでは親の愛情を無条件に与えてやらないとなんねぇ。だけど、これからは親元を離れ、社会に出ていくための、しつけや訓練をするんだ」

「オスカーが私たちから離れていってしまうのですか?社会生活というのなら、あの子はソレスタルビーイングの基地の中で色々な部署のメンバーとも交流しています」

思った通り、ティエリアは親離れ子離れという概念を持っていなかった。眉を寄せて目尻に涙を浮かべる顔を見ていると、イジメてる気分になってしまう。だが、親としてしなければならない事はキチンと行わなければならない、とロックオンは自分を叱咤する。

「子どもは親の持ち物じゃない。いつか自分で生きる道を見つけて、巣立っていくんだ。1人の人間として・・・な」

ティエリアは自分を真っすぐに見つめる瞳に真剣なものを感じて、目を逸らさずに聞き入った。

「・・・・・わかりました」

「そうか」

寂しそうに頷くティエリアに、やっぱりなんだか罪悪感を覚える。

「いつまでも構ってばかりいると、オスカーが弱い子になるという事ですね。獅子は千尋の谷に我が子を突き落とすというし、私もオスカーを崖から海に放り込んだり、山中に置き去りにしたり、セラヴィーで大気圏に突入させましょう!」

「いや、そりゃ虐待だから!!」

長い間1か0かのデジタル思考できたティエリアの極論に走る思考は、いつまでたっても直りそうもない。もしかしなくても、これからのオスカーよりも、今のティエリアの方が危なっかしい。俺が付いていてやらねばと、庇護欲の沸きまくるロックオンだった。

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①と合わせて、ここまでで5ページ弱って感じになります~。どうぞよろしくお願いします!!

2009/07/12

家族の肖像(ロクティエ小説・プレ版)

昨日入稿を済ませた夏コミ新刊『家族の肖像』(ラブコメ・ロクティエ子持ち夫婦シリーズ)の冒頭部分を、お試し文な感じでアップします!

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【家族の肖像】(プレ版)

アイルランド。

もうすぐ日が暮れるという頃、郊外にあるディランディ家の墓のある墓地へ、ロックオン・ストラトスとティエリア・アーデは息子のオスカーを連れて来た。

墓参りをするのは1年ぶりになるだろうか。第3世代マイスターによる第2期武力介入が始まる少し前から、皆休みなどなかったのだから当たり前なのだが。その中で、小さい子供連れだと敵の目をごまかしやすいという名目で、3人をトレミーから情報収集という理由を付けて送り出してくれたソレスタルビーイングの仲間に感謝する。

第1次介入行動の最中、ロックオンとティエリアは互いに魅かれあった。当時ティエリアは性的に未分化だったが、国連軍のGN-Xとの戦いをかろうじて生き残った頃には女性化し、2人は結ばれた。そして授かった1人息子。仲間たちの手も借りてスクスク育った子だったが、さすがに作戦行動に連れていくのは躊躇われ、ラグランジュ3にある基地に置いていこうとした。だが、当のオスカーが両親と離れるのは絶対イヤだと泣き喚き、基地に残すのを諦めトレミーに乗せることになったのだが、ここにはその少し前に訪れて以来だ。

ロックオン・・・ニール・ディランディとライル・ディランディ兄弟の両親と妹の名が刻まれた墓石の前に立つと、ティエリアはオスカーを促して白いバラの花束をその前に置かせた。

「オスカーを連れてきたよ」

ロックオンが息子の頭に手をやって乱暴に撫でると、彼は口をへの字に曲げて乱れた父親譲りのダークブラウンのクセっ毛を撫でつけ、居住まいを正した。

「おじいちゃん、おばあちゃん、エイミーおばちゃん、オスカーです。3歳になりました」

「よく言えたな、えらいぞ」

ティエリアの褒め言葉にオスカーは満面の笑みで応えると、いまはパンツルックで隠された形の良い長い足に抱きついて頬擦りをする。

「こら!人の女の足にしがみついてんじゃねぇよ」

父親の注意にもオスカーは視線をちろりと向けるだけだ。

「なにを言ってるんですか、自分の子ども相手に」

両手を腰にあてて息子を睨みつけるロックオンに、ティエリアは呆れてしまう。

物心が付き始める頃までオスカーはロックオンにばかり懐いて、ティエリアは寂しい思いをした。だが、その後彼は母親ベッタリになり、父親を敵視するような時がある。ティエリアを挟んで、まるで三角関係のような状態だ。

ため息をつくティエリアの足に貼りついたままオスカーは、長身のロックオンを見上げてアッカンベーとやった。

「こら!!」

親を親とも思わない態度に、ロックオンは息子の後ろ襟首をつかんで吊り上げた。

「ロックオン!」

ティエリアが驚いて止めようとするが、ロックオンはそれを許さず、オスカーを脇に抱えると思い切りお尻を叩いた。

「いったぁい!」

「痛くなきゃおしおきになんねぇだろうが。ったく、おまえをちょっとばかり甘やかしすぎたようだな」

「ロックオン、もう止めて下さい」

愛する夫が愛する息子を叱りつけるのをどうしたら止められるのかと、ティエリアはオロオロと右に行ったり左に行ったりパニくっている。

「助けて、ティエ!」

ぱぁん・・・と、大きな音が響いた。

「“お母さん”だ。母親を名前で呼ぶな」

ロックオンの説教にオスカーはしゃくり上げ始めてしまった。

「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・・・。お父さん、お母さん」

「わかりゃいい」

大きな涙の粒をポロポロと零す子どもが地面に下ろされると、ティエリアは駆け寄って抱きしめる。そして親子で泣き声デュエットを始めてしまった。

その妻子の様子にロックオンは頭を掻きながら、墓の両親と妹に謝る。

(騒がしくてごめんな。まあ、こんな感じで俺たち家族は元気にやってるから安心してくれ。あ、ついでにライルも元気だ)

ほとんど日も傾いた広い墓地に泣き声が響き渡る光景は、他の人から見たら不気味だったかもしれない。

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本は全体で60P、これで2P弱になります。ボリュームの目安にして下さいませ。表紙はトップページのイラストになりますheart

子どもが成長して出番が増えましたが、ロクティエのラブコメ小説です。いつも通りトレミークルーも、元ユニオンの変人コンビも乱入。更にイノベのあの人も・・・。

ロックオンは長男気質や宗教的なものもあって厳しい父親ではありますが、甘やかすときは思いっきり甘やかすメリハリの効いた良い親+妻にベタ惚れ夫です。ティエリアは我が子に100%甘いようで、なかなかどうして厳しい時はロックオンより厳しいかも?なんて考えながら書きました。

通販情報は今週末にはアップできると思います。どうぞよろしくお願いいたしますconfident

2009/07/10

アニメ誌8月号

今日発売のアニメ誌をチェックしに本屋へGO!主要3誌の中を見て『メディア』をゲットしました。ポスターのCBきゃらの浴衣姿が可愛かったです~happy01 特にティエが内股で立っていて、乙女でしたheart 兄貴がいなかったのは残念ですが・・・。天使の輪っか付きでいいから描いて欲しかったなぁ。

明日は夏コミ新刊を入稿しに印刷所へ行ってまいりますscissors

2009/07/08

トップ絵更新しました。

トップページのイラスト更新していただきましたhappy01 ブログ以外のサイト管理は友達のいりゅうけい様にお願いしていますの~。けいちゃん、いつもありがとうheart

新しいトップ絵は夏コミ新刊の表紙です!ロクティエ子持ち夫婦ネタ小説になります。原稿は完成しましたので、本と通販の詳細は土曜日に入稿してから、ちょっとずつやりますね~。

う~ん、今日は胃と頭が痛くてフラフラする~。たぶん薬の副作用sweat02 3種類別々の症状の薬を飲んでるからなぁ・・・。金曜日アップの仕事終わって、新刊の入稿も済んだら、ちょっと身体休めよう。無理のきかない年齢weep

2009/07/07

ハガレン

先日、ブログにハガレンのカットをちょこっとアップしましたところ、ハガレン本のお問い合わせをいただいておりますが、現在の活動はOOロクティエのみになります。以前発行したハガレン本は完売して在庫ないのです。ごめんなさいweep

再アニメ化されるのだからハガレン人気は健在だなぁ、と改めて思いました。私も原作コミックスは全部買い続けてますし。ただ、今は一読者ファンとして楽しんでいます。

現在は兄貴とティエで書きたい(描きたい)ものが山ほどありすぎて、サイトとオフ活動はまだまだOOです~heart04

という事で、ハガレン本を読みたいというリクエストにはお答えできないので、最初に出したハガレン本の表紙をアップしてみました。1色刷りにタイトル箔押しというシンプルな表紙でした。

2009/07/04

ちびティエ日記 七夕

7月7日は七夕というものらしい。

小さな長方形の紙・・・短冊に願い事を書いて笹に付けるのだという。

短冊を書いて行ったら、すでに笹には何人かの物が付いていた。

ロックオンが付けていたのは“CBの必要ない世界を早く作りたい”というもの。

彼が結んでくれると言うので3枚渡したら、1枚1枚丁寧に付けてくれた。

1枚目は“紛争根絶”。真面目で私らしいと褒めてくれた。

2枚目は“胸が大きくなるように”。切実なのに笑われた。

3枚目は“ロックオンといつまでも一緒にいたい”。

3枚目の短冊は笹に付けられなかった。

「これは神様に頼む内容じゃない」と、ロックオンが浴衣の懐にしまってしまった。

そして私に彼の書いたもう1枚の短冊をくれた。

“ティエリアが俺の側に一生いますように”と、あった。

私はそれを大切に帯にはさんで、彼に抱きついた。

七夕というのは良い日だ。

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久々の『ちびティエ日記』は七夕編です。7日までにアップできて良かったheart

このネタを思いついた後で観た、某深夜番組の中で正しい七夕を解説していて、「真面目なティエはちゃんと調べるだろうから、こうはならないかなぁ」と思いましたが、300年後は通説の方がまかり通っているって事で。

J野様、2人の浴衣姿でございます。リクエストにお答えできましたでしょうか?

2009/07/02

あと少しもう少し、原稿中~

あ、夏コミにハガレン本出す訳じゃないです~。シュラ場で煮詰まってしまい、ちょっと机の上のブックスタンドを片付けてたら出てきた昔の同人原稿コピーなのですが、なんとなくアップcoldsweats01

なんか懐かしいです。私、アルエドだったんですよね。昔っから兄弟カップリング萌えの傾向が強かったんですが、OOだけは違いました。だって兄貴はティエのダーリンheartなんですもの。

夏コミ新刊の小説部分は今日中に終わりそうです!あとは編集作業がんばります~。なんとか来週末には入稿できるかな?その後、表紙画像アップしてもらって、小説のお試し部分文章をアップして、通販情報・・・と夏コミまで少しずつやりますので、どうぞよろしくお願いします!!

〈J野様〉 リクエストいただいた兄貴とティエの浴衣は、もう少しお待ち下さいませね~。

2009/07/01

商業誌の御報告です~。

私の描いた作品を収録していただいたコミックスが出ました。

秋田書店からの発行で、山村美紗先生の京都を舞台にしたミステリのアンソロジーです。興味を持っていただけましたら、よろしくですheart

『京都殺人怨歌』では本の40%くらいが私の描いたマンガで、キャサリン・シリーズになります。

『京都殺人花壇』の方は本の15%くらいが私の描いたマンガ。こちらは看護婦探偵・シリーズで、描いた時期がちょっと昔になりますcoldsweats01

どうぞよろしくお願いいたします!

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夏コミ新刊は引き続き原稿中で、現在ワープロ様と格闘中でございます。

ロクティエLOVELOVEの他、トレミークルーが入り乱れ、元ユニオンのお笑いコンビも出てます。それからオリジナルキャラのロクティエの子も出張ってます~happy01