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2009/04/29

デンジャラス・ビューティー①(ロクティエ小説)

いまさらですが2期8話ネタです。DVD3巻でティエのドレス姿を見て、萌えが再燃したもので・・・。2期ですが兄貴生存Ver.のコメディです。

【デンジャラス・ビューティー】①

戦闘中に連絡が途絶したアレルヤ・ハプティズムが恋人のマリー・パーファシーを連れて戻って沸くトレミーの中で、捜索から1人遅れて戻ったティエリア・アーデだけが沈んでいた。

トレミーの展望室で窓の外を見つめながら、ティエリアは1つ溜息をついた。

(リジェネ・レジェッタ・・・、私と同じ塩基配列のDNAを持つイノベイター)

自分と同じようにヴェーダに作られた者がいたという事実に、激しいショックを受けていた。そして、ヴェーダの、イオリア・シュヘンベルグの計画についても。

「どうした?」

聞きなれた優しい声に視線を上げると、目の前の強化ガラスの窓に恋人の姿が映っていた。

ロックオン・ストラトスはティエリアのすぐ後ろまで来ると細い腰を抱き寄せ、見るからに落ち込んでいる相手を労わるように、優しく抱いていてやる。

「あの・・・・・、ロックオン」

「ん?」

ロックオンはあくまでティエリアが自分で話そうとするまで待つつもりだ。ティエリアは謎が多い。それは彼女自身が知らないことも含めて、あまりに多かった。

「・・・・・・・」

だが、ティエリアは声を掛けたものの、また俯いてしまう。

その様子を見たロックオンは、ポンポンと頭を叩いて笑って見せてやる。

「おまえはおまえの思った事をやりゃあいい。がむしゃらに、な」

自分の気持ちを慮ってくれる彼の心遣いが、ティエリアには嬉しかった。

優しくて頼りがいのある恋人、彼の存在は自分だけでなくトレミー全員にとっても必要なものだ。

「まだ混乱していて・・・・・。あの、落ち着いたら話したい事があります。聞いてもらえますか?」

「ああ、いいぜ」

ティエリアがロックオンの腕の中で、彼の胸に背を凭せ掛け彼の温もりを感じていると、入り口の方でコホンと咳払いが聞こえた。

2人が窓ガラスに映った背後を見ると、ロックオンの双子の弟ライル・ディランディが嫌悪感丸出しの顔でたっている。

「ブリーフィングルームに集合だってさ」

カタロンとの協定でトレミーに乗るようになった彼は、自分の横の通路を親指で指しながらボヤいた。

「ったく、兄さんたちといい、アレルヤたちといい、人目に付くとこでイチャつくなよなぁ」

幸せな気分をぶち壊され、ティエリアはムスリと口を曲げる。

ロックオンはふくれっ面の恋人の手を引いて入り口へと向かい、ライルの横を通り過ぎ際に思いっきり彼の足を踏んでやった。

「痛ぇ!!」

ライルは思わず足の甲をブーツの上から抑えて顔をしかめた。その弟にロックオンは立てた人差し指を左右に3度振るとニヤリと笑う。

「独り者のヒガミは良くないぞ」

ロックオンは一言言い捨てると、ティエリアとブリーフィングルームへの通路をスタスタと歩き去って行った。

「くっそう~、俺も恋人ができたら皆に見せつけてやる~」

残念ながらライルの決意が実行されるのは、まだもう少し先の事である。

     ―   ―   ―

ブリーフィングルームでのミーティング中、王留美からの暗号通信が入った。アロウズ高官と出資者たちの集まるパーティーがあるのだという。

そのパーティーでの情報収集にティエリアが参加すると言い出した。常に無い思いつめた表情に、反対できる者はいなかった。ロックオンでさえも。

「・・・私の指示に従ってもらうわよ」

最終許可を出すスメラギ・李・ノリエガの顔に、ロックオンは何やら不穏なものを感じてしまう。

「俺も刹那と一緒にバックアップにまわる」

「ダメ!」

彼の申し出は即時に却下されてしまった。

「なんでだ?」

厳しい眼光も、スメラギには効かない。

「今回のミッションにあなたが同行すると、失敗する確率が高くなるからよ。おとなしく待機していてちょうだい」

「ロックオン、大丈夫です!ちゃんと任務を遂行します」

ティエリアが両手で握り拳を作って宣言するので、引き下がらざるを得ないロックオンだった。

   ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―

続きます。けっこう長くなるかも?です。

書いていて、これってスパコミ発行の『澄みわたる空 花々の咲く』の番外編かもと思ったり・・・・・。あ、もちろん本を読まなくてもOKな内容にしますよ~。

2009/04/28

アニメ雑誌やDVDなど、OO情報を見て

先週末からOOのオフィシャル・ファイルとかガンダムA、DVD3巻を買っていたのですが、今日ようやく全部目を通すことができました。以下、ネタばれ含みますので、白文字で書きます。ネタばれOKな方は反転して読んで下さいませ。

まずオフィシャル・ファイルですが、リジェネ役の朴さんが「イノベイターの性別は天使みたいなもの」とアフレコの時に言われたと、対談の中でバラしてくれました!その中でリヴァイヴが女性寄りで、リジェネが男性寄りだと指示があったそうです。う~ん、やっぱりイノベは性別無しだったかぁ。という事は、ティエも天使さんなのですねぇ。私は『11人いる!』のフロルみたいなのを想像&期待していたので、まさにストライクでございます。うん、やっぱりティエは兄貴と愛し合って女性化したの~!と勝手に喜んでいます。

『ガンダムA』は、ティエの最後の戦いが、補完されていて良かったです。リボンズに撃たれて死んだ後、兄貴の言葉で意識を取り戻してリボンズを説得に行くなんて!リジェネは好きだけど、本編でティエとの絆が描かれなかったから、リジェネの呼びかけで目覚めるのは不自然に見えたんですよ。「また会いに来る」の後、何の接触もなかったからなぁ。あと、ヴェーダの中に戻る所も、自分は人として生きた実感を持って人としての自分は安心して(兄貴の下へ)逝き、イノベの自分はヴェーダのデータに還るってなっていて、ああ、これならティエの生きた事はムダにならない、って涙が出ました。ありがとう、しぐま先生!!いいお話を描いてくれて嬉しいです。

DVD3巻は8話のティエの背後霊で出た兄貴に手袋が描き足してありました。兄貴はティエと2人の時は手袋してなかったのよ~、という私の萌えは否定されてしまいました。公式様め、私の萌えを返して~!

TV本編終了後、いろいろな所でネタばれ・タネあかしが小出しに出され、また踊らされています。

2009/04/27

スパコミのペーパー

G.W.明けアップの仕事があるので、5月3日のスパコミにはペーパー作るの無理かなあ・・・と、思っていたのですが、ちょっとした事情により少し〆切が延びました。これからペーパー作成いたします~happy01新刊発行時のイベントに、ペーパーがないのって寂しいんですもの。私自身、本を買ったサークル様でペーパーもらえると嬉しい方ですし。って、私はいつも大したペーパー作ってないですが・・・。う~ん、ひさしぶりに4コママンガも描こうっと!

あ、それからトップページのメールフォームは通販専用ではないです~。サイトや同人誌の感想、その他お問い合わせ等に使ってやって下さいませ。いただいた本の感想メールに、「通販専用のメールフォームからすみません」とあったのですが、そんなことないです。感想とかいただけると張り切っちゃいますので、気軽にメールして下さると嬉しいです。

2009/04/26

5月3日Super Comic City 参加詳報

Super Comic City にサークルで直接参加します!詳細は以下の通りです。

サークル/TENDERNESS (テンダネス)

スペース/東3ホール リ-26b

頒布本/『澄みわたる空 花々の咲く』 当日新刊

      『ティエリアの母子手帳 ロックオンの育児日記』

      『Smile on me』

      『温泉へ行こう!』 残部僅少

      『Forbidden  Lover』

      『Call my name』

・・・と、なります。どうぞよろしくお願いします~!!

私も他のサークル様のロクティエ本を買うのが、とっても楽しみです!

2009/04/25

聖母の子守唄・後編(ロクティエ小説)

【聖母の子守唄】(後編)

恥ずかしそうに上目づかいに見る表情は、先ほどまでと打って変わって年相応の少女らしい・・・・・とはいっても、ティエリアの実年齢はソレスタルビーイングのトップシークレットだが。

「刹那たちがオスカーを預かってくれる時間が、あと1時間9分あります。ですから・・・しましょう」

ティエリアは頬に朱を刷いたまま、制服の上着をいそいそと脱ぎ始めた。

だが、ロックオンからの反応が返って来ないので首を傾げる。

「イヤなのですか?」

(可愛いなあ)

思わずこみ上げるニヤつき笑いをかみ殺すと、ティエリアは何を勘違いしたのか、しょげ返った顔で脱いだ上着を拾い上げベッドから下りようとした。

「おっと」

腕を引いて止めると、そのままベッドの上に一緒に寝転がる。

「無理しなくていいです」

「んな訳あるか」

精神的にも肉体的にも慰めてくれるつもりだったティエリアを、美味しく頂かない訳がない。

ロックオンはつくづく良い妻を持ったと思う。

心に負った傷は一生消えることはないかもしれないが、傷口が開いてもティエリアが、オスカーがいてくれたなら、耐えていけるだろう。

ティエリアの身体を抱きしめて、その温もりを充分に確認すると、ロックオンは上体を起こして拗ねた表情を見つめた。

「愛してるよ。俺の罪を許せるのは、おまえだけだ」

ティエリアは一瞬瞳を揺らめかせてから、自分に覆いかぶさる夫の顔を両手で包み込む。

「あなたに罪があるというのなら、全てを許します。あなたが私の側にいてくれるかぎり・・・・・」

その答えに涙がこみ上げそうになり、ごまかすように乱暴にティエリアを抱いた。

「離さねえよ、一生」

子どもを預けた時間はすでに1時間を過ぎていた。

     ―   ―   ―

「・・・・・あれから2時間30分」

クリスが時計を確認した。

「戻って来ないね」

アレルヤはケルディムのコクピットで眠るオスカーを見て、ため息をつく。

「始めてしまったな」

刹那の呟きに、ライルが突っ込んだ。

「なにを?」

「あら、いたの?」

いつのまにかモビルスーツ格納庫に来ていたライルを、クリスが振り返る。

「いちゃ悪いかよ。いいかげんケルディムのコクピット空けてくれないか?予定通りシミュレーション訓練しないと、鬼教官殿に怒られるんだよな」

「安心しろ。ティエリアは取込中だ」

いまはそれ所じゃないと、刹那は難しい顔をする。

「さっきからあんたたちの会話の意味が見えねぇんだけど?」

状況がわからないライルは、頭を掻きながら眉を顰めた。

「いま俺たちは時限爆弾を抱えている。さっきまで機嫌良く遊んでいたオスカーは疲れて寝ているが、次に起きたら親の姿が見えなくて大泣きするだろう。だが、育児プログラムを搭載した青ハロはメンテナンス中だ」

腕組みをしたままの刹那はライルには視線も向けずに、真剣な様子でケルディムのコクピットを凝視する。

「じゃあ、兄さんかティエリアを呼べば良いじゃないか」

ライルが呆れたように言うと、3人同時に鋭い眼光で睨みつけられて思わず竦んでしまう。

「そんなことしたら命が幾つあっても足りないわよ」

「きみ、実の兄弟なのにロックオンの性格わかってないんだね」

「少しは空気を読め、ライル・ディランディ」

異口同音の如く罵られ、ライルはよろよろと格納庫を出て訓練用シミュレイターに向かって行った。それでも訓練をサボらなかったのは、褒めてやらねばならないだろう。

     ―   ―   ―

その後、ロックオンとティエリアが2人一緒にオスカーを迎えに来たのは、オスカーが目を覚ます1分前。

刹那、アレルヤ、クリスの3人は、ほっと胸を撫で下ろしたのだった。

<END>

    ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―

ほぼ完全無欠な兄貴も人の子なので、たまにはワガママ言ったり甘えたりしたいはず・・・ということで、その相手は愛妻ティエだと思います~。

そしてトレミークルーは家族テイストなので、2人を生暖かく見てくれるでしょう。

2009/04/23

聖母の子守唄・中編(ロクティエ小説)

【聖母の子守唄】(中編)

ロックオンはプライベートルームのベッドの上で足を投げ出して座り、壁に背を凭せ掛けて物思いにふけっていた。

14年前の家族の死は、自分の中に大きな傷を残したままだ。どんなに歳月を重ねようと、消える事はないのかもしれない。

「情けないな、俺は」

「そんな事はありません」

突然掛けられた言葉に視線を向けると、扉の前にティエリアが立っていた。

その腕の中が空なのを訝しむ。

「オスカーはどうした?」

「刹那たちが遊んでくれています」

「刹那が?」

意外な答えに驚くが、ここの所大人びてきた刹那が一人息子にとって、いい兄になるかもしれないと思ったりする。

「そっか・・・・・」

「そばに行ってもいいですか?」

「ああ」

ロックオンが頷くと、ティエリアは彼の隣にちょこんと座った。

そして翳りのある夫の顔をじっと見つめる。

「あなたは私を人間にしてくれました。あなたに愛され、あなたを愛して、私は人間になれたのです。それからチームワークの欠片もなかったトレミークルーが纏まることができたのも、あなたのおかげです」

一言一言をかみしめるように話すティエリアの真っ直ぐな眼差しから、ロックオンはふいっと視線を外す。

「おまえは俺のことを買い被りすぎだ」

「・・・・・・・」

きっと傷付けてしまった、誰よりも愛する者を。

だが、今は両親と妹を失った時の無力感が、心を占めていた。

ふわり、としなやかな腕に抱き込まれる。

「私にあなたがいてくれるように、あなたには私がいます。そしてオスカーも。あなたは1人ではありません」

穏やかな声だった。傷付けてしまった俺に、なんて優しく語りかけるのか。

ティエリアはロックオンの首筋に埋めていた顔を上げた。

深い慈愛を湛えた微笑。それは心の闇を照らす清浄なる光。

救いを求めるようにティエリアの腰にしがみ付くと、ちょうど膝枕をするようになった俺の髪を、ゆっくり優しく撫でてくれる。

「私にしてあげられることはありますか?たまには私にワガママを言って下さい」

「子守唄を歌ってくれないか?いつもオスカーに聞かせている歌を」

「あまり上手くないですよ」

ティエリアは少し困ったような顔を見せたあと、1つ大きく深呼吸をする。

やがて、少し低めのハリのある歌声が室内に響く。

息子が寝付くまで聞かせている子守唄は、いつもと同じくファの音が微妙にずれる。

だが心のこもった歌は、開いたままの深い心の傷を少しずつ埋めてくれるようだ。

歌い終わったティエリアが伏し目がちに俯き微笑む姿に、故郷の教会にあるフレスコ画を思い出す。俺の家族になり、さらに新しい家族を与えてくれた天使は、いつしか聖母マリアの面差しに似て・・・・・。

手を伸ばして頬を隠す髪を耳にかけてやる。

「少し御機嫌が直ったようですね」

「ああ、ありがとうな」

ロックオンは身体を起こすと、子どもを産んだとは思えない細い腰を抱き寄せた。

白い額に頬にキスを降らせると、ティエリアはだんだんと顔を赤くしてモジモジと落ち着かなげにしはじめた。

「トイレか?」

「ちっ、違います!」

   ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―

思ったより長くなりました~。もう少しなので、あと1回で終わりです。今週中にはアップしますので、少々お待ち下さいませ。

2009/04/21

聖母の子守唄・前編(ロクティエ小説)

『天使のおくりもの』番外編です。時間経過からいうと『ティエリアの母子手帳 ロックオンの育児日記』の後になります。このシリーズにはめずらしく、ちょっぴりシリアステイスト。

このシリーズを読んだことない方は、メインキャラ全員生存Ver,で、兄貴とティエが夫婦で子持ち、と頭に入れておいていただければ大丈夫です!

   ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―

【聖母の子守唄】(前編)

最近ようやく歩く事ができるようになったオスカーが、トレミーの食堂内をヨロヨロと進む。

その3メートルほど先で、ティエリア・アーデは両手を広げて息子を鼓舞する。

「がんばれ、オスカー!ここまでおいで!」

「ティーエ!」

赤ん坊が腕の中に到達すると、ティエリアは息子をギュッと抱きしめた。

「よくやったな。えらいぞ」

母親に褒められて、オスカーは嬉しそうに笑う。

「すごーい!」

「もう大分歩けるようになったね」

「えらいな」

その場に来合わせたクリス、アレルヤ、刹那が拍手した。

オスカーは3人の拍手に振り向くが、すぐに恥ずかしそうにティエリアにしがみ付く。

「ティエ・・・」

「まだ“マミー”って呼ばないんだあ」

ちょっと残念そうにクリスがオスカーのふっくらした頬をつつくと、イヤイヤをするように母親の貧しい胸元へ顔を摺り寄せた。

「まわりが皆“ティエリア”って呼ぶから、つられるんじゃないかな」

アレルヤの言葉に、刹那が黙って頷く。

3人とも「じゃあ何故ロックオンの事は“ダディ”って呼ぶんだろう?」なんて事は、口がさけても言わない。言ったが最後、ティエリアが自分は親と思われていないと泣き始めるのは確実だから。アロウズへの介入行動を間近に控えて、貴重なガンダムマイスターを落ち込ませてはならないのだ。

「まあ、でもオスカーにあまり無理をさせないようにしないとね」

立てば歩めの親心とは言うが、何事にも全力で取り組むティエリアに、アレルヤが少し心配そうに語りかける。

「それはロックオンがついてるから大丈夫だろう」

刹那の言葉に、クリスが大きな目を見開く。

「そう言えばロックオンは?」

ミッションでもないかぎり、愛する妻子の側に常にいるはずのマイスターのリーダーの姿が見えない事に気付いて、3人がまわりをキョロキョロ見渡す。

「彼はプライベートルームにいる」

ティエリアは腕の中にいる子の額にキスをして、呟いた。

「・・・・・」

その理由に刹那が気付く。

今日はロックオンの両親と妹が亡くなった日だ。刹那がむかし所属していた組織の仲間が起こしたテロで・・・・・。

「ティエ?」

俯いたままのティエリアの頬を、オスカーがペチペチと叩く。

その幼子ながらも心配そうな表情に、ティエリアは安心させるように優しく微笑んだ。そして顔を上げると、クリスにオスカーを差し出した。

「クリスティナ・シエラ、すまないがこの子を3時間・・・いや、2時間預かってもらえないだろうか?」

「いいけど・・・・・」

クリスは小首を傾げながらも赤ん坊を受け取ろうとしたが、横から手を出した刹那が抱き上げた。

「俺が預かる」

「君が?」

以前と変わって心配りができるようになったとはいえ、あまりオスカーと接触する機会がなかった刹那で、大丈夫だろうかと思ってしまう。

「オスカー、ガンダムに乗せてやろう」

「ガンダム!ガンダム!」

オスカーが両手を突き上げ喜ぶ。

その様子にポカンとするティエリアと、苦笑を漏らすクリスとアレルヤ。

「カエルの子はカエルねえ」

「僕も一緒にいるよ。オスカーが“俺がガンダムだ!”なんて言い出さないように、見張っているから」

アレルヤの言葉に、刹那がボソリと言い返した。

「“俺がガンダムだ!”じゃない。“俺達がガンダムだ!”」

クリスが思わず吹き出して、目尻に涙を浮かべながらもティエリアに手を振った。

「私も見てるから行っていいわよ」

「感謝する」

ティエリアは生真面目に3人に頭を下げると、ロックオンとオスカーと自分の家族に与えられたプライベートルームへと向かった。

   ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―

ああっ、兄貴出るところまでいかなかった~!後編は兄貴とティエばかりになるはずですが・・・。今週中にアップしますので、しばらくお待ち下さいねえ。

2009/04/20

末期症状④

末期症状④

密林からOOカレンダー・キャラクターズが届きました!100%兄貴なのでフラフラと注文しちゃいましたcoldsweats01DVD1,2巻に付いていたカレンダーは1枚だけライルが混じってたけど、これは1st.シーズンのだから兄貴heart

ティエのランドセルは赤い女の子仕様なので、さらに萌え~!です。

2009/04/18

ああっ、女神さま?

ああっ、女神さま?

最終回でリボンズを説得するのを、量子の妖精さんじゃなくて、8話仕様の絶世の美女な女神さまVer.でやったら、聞き入れてくれたかなあ・・・なんて。あ、でも兄貴が「女の子の身体でヌードなんてお兄さんは許しません!」って怒りますね。妖精さんVer.でギリ怒られない?

ティエリア・アーデ・・・・・“地球の大地”の名を付けられたティエは、初期設定で男装の麗人だったと黒田氏がおっしゃってますよね。名前が“母なる大地”“すべての生命の母なる地球”のままだから、やっぱりティエは女の子要素を持っている!と信じて疑わないです。

2009/04/15

澄みわたる空 花々の咲く(ロクティエ小説・プレ版)

5月3日のSuper Comic City新刊の1部分を、お試し文でアップいたします。

【澄みわたる空 花々の咲く】プレ版

ティエリア・アーデは普通の人間ではない。

その事について、ロックオン・ストラトスは早くから気付いていた。

性別も男性では・・・、いやまだ性別がないのではと・・・・・。

そう。それはずっと長い間気になっていた事だった。

初めて同じガンダムマイスターだと紹介されたとき、どう見ても女の子にしか見えなかった。

スーパーモデル並みの長身痩躯に、サラサラの絹糸のような紫の髪。ピジョンブランの鮮やかな紅い瞳の、類稀なる美貌。

それが1度口を開けば、容赦の無い厳しい言葉しか出てこない。だが、他者だけでなく自らにもそうだと気付けば、生真面目で不器用な子どもだとわかる。

男だと本人が言うのなら、そう扱ってやればいい。

いつか、ティエリア自身が女性になる事を選んでくれたら、嬉しいと思いながら・・・・・。

      ―   ―   ―

ソレスタルビーイングの活動が再開される2年ほど前、ロックオンは意を決してティエリアに告白する事にした。

それまでもロックオンは、何かにつけてティエリアを構い倒していたし、ティエリアはヴェーダとのリンクが切られたあと、ロックオンを親と慕うヒナ鳥のようにチョコチョコと彼の後ろを付いて歩き、精神的に頼りきっていた。トレミーのクルーから見ても、なんであの2人は纏まらないんだ?と、不思議がられる状態にあったくらい。

それでもロックオンが先に進めなかったのは、ティエリアが懐いているのが恋愛感情からなのか、自信がなかったからに他ならない。そういった事が理解できているのか、あまりにも幼く見えてしまう行動に躊躇を覚えていたのだ。

自分を見つめる瞳に、何の躊躇いも疑念もないのが嬉しい反面恐ろしい。手を出したら2度と無邪気な微笑を見られなくなるのでは、と。

だが、ロックオンも聖人君子ではないので、ついに行動に移す決心をした。

「俺はおまえを愛している。おまえは?」

  ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―

第1章の冒頭部分になります。

お試し文が短いですが、このブログ内の小説カテゴリーの『好奇心、ティエリアを・・・』に、加筆改稿してプロローグとして入れていますので、併せてお試しということで。

『好奇心、ティエリアを・・・』にいただいた感想が、ありがたいことに好評で、続きを読みたいというメールもいただきましたので、ロクティエHAPPYラブコメ小説本に書き上げました!読んでいただけると嬉しいです!!

『澄みわたる空 花々の咲く』は、今日から通販受付を始めました。興味を持っていただけましたら、トップページから入って2ページ目に通販要綱を上げていますので、どうぞよろしくお願いいたします!!

      ―   ―   ―

あと、在庫情報です。

『温泉へ行こう!』が在庫わずかになりました。5月3日SUPER COMIC CITYと17日コミックシティ大阪で、イベント売りが最後になるかな?という感じです。こちらも良かったら見てやって下さいませ。

2009/04/14

オレンジ・デイ

今日はオレンジ・デイなんですねえ。いつできたんだろう?バレンタイン・デイ、ホワイト・デイときて、両思いになった2人のための日に、オレンジの花言葉が“花嫁の幸せ”だから名前を付けたという話を聞きました。

花嫁かあ・・・・・、ティエのウエディングドレス姿は美しいだろうなあ・・・・・・、なんて想像したりして。その横には兄貴がタキシード、いや兄貴は身長が高いからフロッグコートのが似合うかな、とにかく兄貴が横にいるはず。美男美女の花婿花嫁で目の保養だろうな~。ロクティエ人間の妄想は尽きることがありません。

2009/04/12

ロックオン・ストラトス

ロックオン・ストラトス

ロックオンといえばニール・ディランディです。

ティエが言ったように、私にとっても「あの男は彼じゃない」ので、ライルはライルなんです。ティエは心が広いので、ライルを“ロックオン”と呼ぶ事を受け入れましたが、私は放送終了最後までロックオン=ニールでした。おそらくこれからもずっと・・・・・。

ティエの人生を兄貴が変えたように、私も同人人生を変えられましたよ~。フィギュアやプラモまで買うようになるとは、自分でもビックリ!アニメ誌は今までも同人誌を描くのに服が分からないから必要だったり、BGM集は曲が気に入れば買ってましたけどね。う~ん、死んだ男に貢ぎ過ぎて大変です~。でも、貢げて幸せ~!(←救いようなし)

2009/04/11

OO 感想追記

最終回から2週間経って、ちょこっと落ち着いてきたのでOO最終回まで観ての感想補足です。毎週書いていた感想はどうしてもロクティエ中心になってましたしねえ。なもので、以下、かなり辛口トークです。苦手な方は今日の部分をサクッと飛ばして下さいませ。

最終回を観て、イヤな世界になった気がします。イオリアの目指した恒久平和って、こういう先にあるんだろうか?と、疑問に思ってしまいました。悪いのは全てアロウズとイノベイドにしてしまって良いのかなあ?アロウズという軍の1部分の暴走を許したのは、政治の責任でもあるはずです。それなのにホーマー・カタギリの自決で治めてしまおうとする悪意すら感じます。これが現実世界のオマージュって言うのかしら?カタロンがやったテロで亡くなった一般人もいるって描いていたはずなのに、そのカタロンの中心メンバーであるクラウス達が国連議会の最前列にいる構図も違和感が残りました。悪い奴らは全部ホーマーのように死んでしまえっていうんじゃないですよ、もちろん。クラウスやシーリン好きだし。ホーマーは平和を模索する上での必要悪という自覚あったけど、死ねば責任が取れるとも思わないし。ただ、全員がこれから良い世界を作るから今までしてきた罪は無かった方向で、っていうのが納得いかないんですよ。

イノベイドの方も、リボンズが言って事は納得できる部分はあったりします。“僕が神”は却下ですけどね。人間が愚かな戦いの歴史を繰り返してきたのは本当の事だし。

ライルとアニューのエピソードは、人間とイノベイドは分かり合えるって見せられた、とアニメ誌に書いてあったようですが、だったらリヴァイヴを説得するシーンがあったら良かったのに。あれだと、ライルは人間でなくってもアニューとは分かり合えた、としか見えないんですよ、私の頭が悪いだけかもしれませんが。2期を観ていると、リヴァイヴはアニューを使っての作戦に賛同していた訳じゃないし、ティエの事をトレミーでバラして火種を撒くようなマネもしてないし、カティの事を認めていたし、この子こそ話せば分かり合える相手だったんじゃないかなあ。アニューは恋愛関係っていうベースがあるから、ちょっと違う気がします。アニューの事があった上で、他のイノベイドとも分かり合える術を模索すれば、ライルも兄貴を越えたって思えたんだけどなあ。監督さんとかが、最後でライルはずっと背中を見ていた兄貴の半歩先に出た、とおっしゃってましたが、1エピソード足りなくてもったいなく見えました。人間とイノベイドが分かり合えるのは、1期で兄貴とティエでやったしね。リボンズのようにティエに説得されても、イヤっていう人はしょうがない。でも、説得してもダメだから殺しちゃえ、っていうのも人間に進化がない証拠ですよね。

あと、みんなが分かり合えるっていうのが、どのレベルを指すんだろう?個を認め合った上での事でないと、思想統合みたいで危険な世界だし。お互いのアイデンティティーを認めながらも、それがエゴにならないようにっていうのは、難しいけど大切だと思います。

劇場版がいつの時点で決まったのか知りませんが、劇場版を作る為に変えた部分ってありそうですよね。2期を見直すと、18話以降の話の流れに“?”な部分があるもので。監督さんはTVシリーズでやるべき事はTVシリーズでやったと、おっしゃってますが、そこは大人の事情もあるんだろうと思いたいラストでした。ともあれ、インターバルの半年間を含めての1年半ずっと楽しみに観てきたので、まだまだモヤッと残るなんだかな~感は、劇場版で解消してくれるものと期待して公開を待ちたいと思います。その間に出るドラマCDでは和ませて欲しいなあ。

2009/04/10

Forbidden Lover 2後編(ロクティエ小説)

【Forbidden Lover 2(後編)】

「あなたのお腹には赤ちゃんがいるのよ」

「バカなことを言わないで下さい」

スメラギは1つため息をつくと、ベッドに片膝を乗り上げ、反対側を向いているティエリアの目の前に、携帯端末のモニターを開いた。

「はい、証拠。昨日診察したドクターが撮ったお腹の子の映像よ」

画面の中で動く、小さな小さな命。

「もう4ヶ月だって」

これがホントに・・・・・?

端末に手を伸ばし、震える手で触れてみる。

「ロックオンとの・・・・・、赤ちゃんでしょう?」

自分が・・・、人工生命体の自分が子を身ごもることができるなんて・・・・・。

そんなことが有りえるのか?

画面から手を離して、まだ変化の見られないお腹を確かめるように撫でる。

あの人の子ならば産みたい。

産みたい・・・・・が、だけど・・・・・・・・・。

「こわ・・・い、ロックオン・・・・・」

あなたがいない。

あなたがいないのに、私1人でどうしたらいいのだ?

知らず震え始めた身体を守るように、自分で自分を抱いて小さく丸くなる。

「しっかりして!あなたは親になるのよ」

腰に両手をあてて叱咤するスメラギを見上げた。

視線が合うと、彼女は表情を緩ませる。

「さっきフェルトも言ったでしょう?私達も協力するわ。だから、元気な赤ちゃんを産んでちょうだい」

スメラギは言葉の最後に、器用に手慣れたウインクを付け足して、ニッコリ笑った。

フェルトも、イアンも、自分に笑みを向けてくれている。

「・・・・・ありが・・・と・・・う」

搾り出すように出した小さな声に、せいいっぱいの感謝の気持ちを込めた。

『だから言っただろう、ティエリア。仲間は良いもんだって・・・ってな』

ふわりと暖かい腕に包まれて、吐息まじりの優しい声を耳もとで聞いた気がした。

      ―   ―   ―

春。

花咲き乱れるアイルランドに、ティエリアはいた。

地球で、ロックオンの故郷アイルランドで子どもを産みたいという願いを、仲間は叶えてくれたのだ。

生まれた男の子はくせっ毛の栗色の髪で、ロックオンによく似ている。

また、紫がかった青い瞳は彼と自分の瞳の色を合わせたようで、とても嬉しかった。

      ―   ―   ―

子どもが生まれて3ヶ月、初夏の訪れを告げる頃。

首都ダブリンにある、リヒー川沿いの旧市街テンプル・バー。

迎えの車は、赤ちゃんを抱いたティエリアが乗り込むと、静かに走り出した。

少し離れた場所から、それを見送る1台のリムジン。

横に座る紅龍から携帯端末を向けられて、王留美は音声でアクセスする。

「スメラギさん、車が出ましたわ。でも、よろしいの?いま会わせてしまって」

「ええ。再始動する計画には相当の覚悟が必要よ。子どもを出産したティエリアに、それが持てないようなら、ガンダムには乗せられないもの。まあ、そんな事ないって信じてるんだけどね」

「わかりましたわ」

端末が閉じられると、王留美は表情を固くした。

「ガンダムに乗れないマイスターに、存在価値などないのではなくて?」

      ―   ―   ―

風がわたる丘に目指す場所はあった。

緑に囲まれた墓地。

テロで亡くなったロックオンの両親と妹が眠る場所。

体調が整うのに時間がかかったため、来るのがずいぶんと遅くなってしまったが、宇宙へ帰る前に彼の家族にこの子を見せたかった。

墓標に跪いて、白いバラの花束を捧げる。

くふくふと笑う腕の中の子を顔が見えるように向けて、心の中で告げる。

ロックオンの、ニールの息子だと。

返るはずのない応えの代わりに、葉擦れの音が響いていた。

車に戻ろうと立ち上がると、こちらへ歩いて来る人影。

クセのある長めのダークブラウンの髪、ペールブルーの瞳、長身の引き締まった体躯に、ダークカラーのスーツを着た男。

目が奪われてしまう。

その男はティエリアたちに軽く右手を上げて、近寄って来た。

身体が震える。

「・・・・・・ロックオン?」

目の前まで来て立ち止まった男が答えた。

「ああ、そうだよ」

そう言って、きょとんとしている赤ちゃんを覗き込み、微笑む。

ああ、そうなのだ。

やはり彼は・・・・・・・・・。

大きく深呼吸する。

「初めまして、ロックオン・ストラトス」

「ティエリア?」

男が怪訝そうに見つめてくる。

「ライル・ディランディと呼んだほうが良いですか?」

冷ややかな視線を向けると、相手は目を見開く。

だが、それも一瞬ですぐに苦笑を浮かべた。

「ガキの頃から、こんなに早く俺たちを見分けたヤツは、いなかったんだがな」

後頭部に右手を回して気まずそうだ。

それを横目で見ながら携帯端末を開いた。

「王留美、ティエリア・アーデです。明日戻りますので、2人分の手配をお願いします」

「その子も連れて宇宙に上がるのか?」

甥っ子を心配したのか、ライルは片眉をはね上げて驚いた顔をする。

「もちろん。あの人と私の子ですから、私が育てるのです」

まっすぐに相手を見据え、毅然と言い放つ。

そう、私が育てていく。

頼って良い仲間も一緒にいてくれるのだから。

「そうか・・・・・」

戸惑いの欠片もない態度に、彼は言葉を見つけられないようだ。

武力による戦争根絶を目指すという、他人から見たらテロリストと変わらない行為をする者が、同時に子どもを育てようというのだから、たしかに矛盾はあるのかもしれない。

しかし、私は決めたのだ。

「あなたはどうするのです?ロックオン・ストラトスを名乗るなら、デュナメスの後継機に乗るのでしょう?」

「ああ。俺は刹那・F・セイエイと合流してから、来週宇宙へ上がる」

「では、また宇宙で会いましょう」

立ち去りかけた背中に、ライルが声をかけた。

「なあ。怒らないんだな、試されたことに」

「一時的とはいえ、私はそうされてもし方のない状態だった。マイスターであることは簡単ではない」

そう答えると、大切な息子を抱きしめた。

そう、また始まるのだ。

今度こそイオリアの提唱する世界を実現するために。

この子の生きる未来を真の平和とする。

私は戦う、あの人の想いとともに・・・・・・。

    ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―

ロクティエの赤ちゃんネタは1期終了直後からありました。1期最終回で、他のマイスターと違って外見上ケガをしてるように見えないティエが、お腹を押さえているのを見て、兄貴の忘れ形見~!と、思い込んでしまった訳です。

ティエが妊娠できるかな?まあ、同人モードってことで気にしないでおこう、と思ったのですが、公式様が「人間とイノベイドとの結婚はできるし、一部のイノベイドは出産も可能」みたいな発言をされていたから、OKってことで!イノベイドは、戦闘タイプ、情報収集タイプ、特殊能力タイプとに分かれるそうですが、ティエは全部兼ね備えていそうだし、ね。リヴァイヴとヒリング、ディヴァインたちは戦闘タイプ。アニューは情報収集タイプ。あれ、リジェネは何タイプだったんだろう?リボンズはティエと同じで全部なんだろうなあ。

『Forbidden Lover 2』の赤ちゃんは、私が書いている天使シリーズのオスカーへと変化した訳です。天使シリーズの方は両親健在のバカップル・コメディで、全然趣が違っちゃってますけどね!

2009/04/08

OO2期DVD4巻

OOの2期DVD4巻の予約しとこうかな~、と密林のサイトに行ってみたらジャケット画像がアップされてました。1巻・刹マリ、2巻・アレソマ、3巻・ライアニュと、ずっとカップルできてたから、次はティエと背後霊の兄貴よね?と一縷の望みを持っていたのですが・・・・・、クスン。公式様は甘くなかったです。

ティエとリジェネで、背後にセラヴィーとセラフィムかあ・・・たしかに対の存在ではありますが、他のマイスターは恋人同士とか心が通じ合った相手となのに、なんかティエだけ扱いひどいなあ、って思ってグレそうです。

1期後半の話や、ゲームのオリジナル・エピソードまで作った怒涛のロクティエ展開は何だったんだろう?まぼろし?と、悩んでしまいそうな2期の兄貴とティエの描かれ方は謎です。劇場版で補完して下さい、お願いだから!

4巻ジャケット・・・正確には3巻ジャケットに、ドレス姿のティエと背後霊の兄貴を描いて欲しかったなあ、ロクティエ者の私は。いや、さすがに公式でそこまでは無理か(;^^A

せめて最終巻に、瞳が光る刹那と一緒に女神様状態のティエを描いてくれないかなあ、千葉氏。

6月にドラマCDが出るそうなので、お笑いっぽくても、一言二言でも良いのでロクティエのエピソードを期待してみよう。あ・・・もしかして、次のドラマCDの“ロックオン"ってライルだったりするんだろうか?・・・・・亡霊兄貴でも良いよ、兄貴ならなんでも。

2009/04/07

Forbidden Lover 2 前編(ロクティエ小説)

去年発行した『Forbidden Lover』に、後日エピソードの小説コピー誌をオマケで付けていたのですが、コピー誌の限界で80冊を過ぎたあたりでオマケ誌無しになってました。が、ありがたい事に「読みたかったです」と言って下さる方々が、いらっしゃいましたのでWebにアップさせていただきます!

書いたのが去年の夏で2期開始より前なので、おかしな点は同人視点って事で大目に見てやって下さいませ。

   ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―

【Forbidden Lover 2(前編)】

GN粒子が舞う中で、脳裏に浮かぶ幸せだった頃の家族。

「父さん・・・母さん・・・エイミー・・・・・。わかってるさ、こんなことをしても変えられない。元には戻らないって・・・・・。でも、これからは・・・ライルの生きる未来は・・・」

視界の端にエクシアの青い機体が映る。

「刹那、答えはでたのかよ?」

向けた視線の先に地球が見えた。

変えたかった。

変えなければならなかった、美しくも歪んだ世界。

「よう、おまえら・・・。満足か・・・こんな世界で・・・・・。俺はイヤだね」

伸ばした左手で地球を撃ち抜くまねをすると、同時にGNアームズの爆発の光にのまれる。

意識を手放す瞬間、ロックオンは見た。

地球に重なってティエリアの微笑む姿を。

その腕には・・・・・。

       ―   ―   ―

射出された太陽炉が強襲コンテナへと、ゆっくり流れていく。

それを確かめると、目を閉じた。

息苦しさは増す一方で、コンソールにでもぶつけたのか、腹部が酷く痛む。

ヴェーダとの直接リンクができなくなった私には、なにも残っていなかった。

そんな私に人として生きろと、自分達と一緒だと言ってくれたのは、ロックオン1人なのに・・・・・。

私を抱いた腕は、もう無い。

私が眠った胸は、もう無い。

私の髪を優しく撫でた大きな手も・・・・・。

すべて無くしてしまった。

マイスターとして生きる価値も、人として生きる意味も。

その私が、これ以上生きていて何になるというのか。

だから・・・もう・・・・・・。

「これで、やっといける・・・。あなたのもとへ・・・・・。ロックオン・・・・・・・・。

      ―   ―   ―

「ティエリア、しっかりして!」

「ティエリア!」

しつこいほどの呼びかけに、重い瞼を薄く開く。

「うっ・・・・・」

室内のライトがひどく眩しく感じる。

全身がどうしようもなくだるい。

「良かった。目を覚ましてくれて」

ティエリアが寝かされているベッドの脇に屈み込んでいたスメラギは、目尻に涙をためて嬉しそうに笑った。

スメラギの後ろにはフェルトが、少し離れた壁際にはイアンが立っていた。

2人とも安堵した表情。

たしかここは、ラグランジュ1にあるソレスタルビーイングの秘密ドックの1つだ。

「私は・・・・・どうし・・・て・・・・・?」

どうにか出た声はひどく掠れていた。

「あなたは2ヶ月近くも眠っていたのよ」

「・・・・・2ヶ月」

ゆっくりと記憶がよみがえってくる。

「では・・・、私はいけなかったんだ・・・・・・あの人のもとへは」

「なに言ってるの!あなたは生きなきゃダメなのよ、絶対に!」

スメラギは力の入らない細い腕を強く握って、ティエリアを見据えた。

彼女の後ろからピンクの髪を揺らして、フェルトが叫んだ。

「簡単に死ぬなんて許さない!みんな死にたくて死んでいった訳じゃないのに!」

するどく自分を睨みつける少女。

そうだ、彼女はロックオンを慕っていた。

ならば、彼の死に至る原因を作った私という存在は、目障りではないのか?

「しかし・・・」

言葉につまって、視線を泳がせる。

「なあ、ティエリア」

それまで何も言わず様子を見ていたイアンが、口を開いた。

「俺たちはな、これ以上仲間を失いたくないんだ」

その言葉に室内を見渡す。

本来、メディカルルームにいるはずのドクター・モレノの姿が見えないことに、もっと早く気付いて良かったのだ。

マイスター以外のトレミー乗組員で、生き残ったのは3人だけなのだと、ようやくわかった。

ドクター・モレノだけでなく、世話焼きなクリスティナも、お調子者のリヒテンダールも、寡黙なラッセも、みんな逝ってしまったのか・・・・・。

「・・・・・・・」

死にたかった私は残り、生きたかった者たちは・・・・・。

「生き残った私たちは、死んだ仲間の想いを受け継がなければならないのよ。イオリア・シュヘンベルグが作ったソレスタルビーイングは、そういうものでしょう?」

ティエリアの瞳をのぞきこみながら、一言一言丁寧に話しかけるスメラギ。

「だから、あなたはまず身体を治して、彼の生きた証を残してあげて・・・ね」

「彼の生きた・・・あか・・・し?」

彼女の言葉の意味がわからない。

いや、言葉の意味はわかるが、言わんとするところが理解できない。

「私たちも協力する!だから、ロックオンの命をつないで!」

はっきりとしない態度に焦れたのか、スメラギの横に来て同じように手を握った。

わからない。

2人はなにを言っているんだ。

どんなにつなぎたくても、ロックオンの命はもうとうになくなっているじゃないか。

「・・・・・っ」

だるい身体をむりやり動かして、握られた手を振り払うと、2人に背を向けてしまった。

そんなティエリアに、スメラギとフェルトは顔を見合わせる。

「ティエリア、あなた・・・もしかして気付いてなかったの?」

「なにをですか?」

壁を向いたまま、不機嫌な声を出す。

   ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―

続きます。後編は近日中にアップしますので、少々お待ち下さいませ!

2009/04/06

歯医者

久々に歯医者さんに行って来ました。

あと1回で治療終了って事で予約してたのが3月23日で、ティエの身体死亡(精神は生きている、と本人主張なので)の翌日だったから、ショックのあまり行くの忘れたんですよねえ。う~ん、私の健康状態まで破壊する気か、公式様は!

とりあえず無事終了しました。

     ―  ―  ―

今日、夏コミの申込受付受理通知が届きました。

スペース取れてね!! 書きたい(描きたい)話がいっぱいあるのよ~!

神様!仏様!兄貴様!! この場合は決して某虎球団の兄貴様ではありません。あ、いや私は虎ファンなので虎の兄貴も好きですが・・・、ニール・ディランディ兄貴様にスペースを狙い撃っていただきたいなあ、と切実に願っております。

2009/04/05

おやすみ、ティエリア

おやすみ、ティエリア

ティエリア「来るべき対話の時まで・・・さよなら。・・・・・みんな」

ロックオン「んなカッコで寝ると風邪ひくぞ」

ティエリア「ここは量子世界だから、風邪なんかひきません」

ロックオン「俺が目のやりばに困るから・・・さ」

ティエリア「じゃあ、あなたも一緒に眠れば良い」

ロックオン「そうすっか」

  ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―

ヴェーダの中で来るべき対話の時まで、ティエと兄貴は長い御昼寝です。特にティエは疲れているので、ゆっくり休んで下さいませ。

       ―   ―   ―

イラストは圧縮してますので、クリックして拡大して見てやって下さい。そうしないと線のガタつきが目立っちゃうの(;^^A 他のイラストや写真も同じくよろしく~!まだ携帯からパソにうまく送れなくて・・・すみません。

2009/04/04

春の新番組

『OO』が終了して、その後も観ていたアニメが軒並み終了して、観るものが無くなりそうですー。

今晩『続夏目友人帳』の最終回観たら、ほぼ壊滅状態。なにか面白いアニメないかなあ。

まだまだOO(ニルティエ)に萌えているので、他の作品でオン&オフ活動する可能性は皆無ですが、何も観るアニメが無いって寂しいなあ・・・オタクだから(;^^A

とりあえず『ハガレン』は観ようかと思います。以前、活動していたジャンルだし(アル×エドでした)。

他にもお勧めアニメがありましたら、教えていただけると嬉しいです。このままではOOファーストシーズンとセカンドシーズン10話までのDVDを、繰り返し見るしかなさそうなの~。

現在、仕事中のBGMはOOサウンドトラック①~④が95%です。あ・・・そういえば、『マクロスF』のEDの“ダイヤモンドクレバス”ってニルティエのティエSide、ラルクアンシエルの“finale”ってニルティエの兄貴Sideの曲っぽいんですよねえ。機会がありましたら聴いてみて下さいませ。

2009/04/03

スパコミ新刊の入稿終わりました!

5月3日のSUPER COMIC CITY合わせの新刊原稿、入稿完了です~!

『澄みわたる空 花々の咲く』というタイトルで、ニルティエのHAPPYラブコメ小説になります。サイズとページはA5・P52になりました。私が今まで書いた中で1番長い小説になりましたよ~!

本のプロローグに、このブログ内小説カテゴリーに収録しています『好奇心、ティエリアを・・・』に、加筆改稿して収録しています。このブログにアップしている部分だけだと、5P弱位になりますので本のボリュームの目安にして下さいませ。

『好奇心、ティエリアを・・・』は続きを読みたいという、ありがたいメールをたくさんいただきました。それで頑張って続きを書こうと思い立ったのですが、どんどんと長くなり「えーい、本にしちゃえ!」と相成りました。ニールとティエリアの2人が、お互いを意識し始めてからHAPPY ENDに向かうラブコメです。どうぞよろしくお願いいたします!!

通販の情報は4月半ばにアップする予定です。

  ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―

OOの放送が終わってしまって、毎週感想を書くという日課ならぬ週課がなくなってしまいました。寂しいなあ・・・という事で、仕事が忙しい時と同人原稿をツメている時以外は、イラストやカット、小説をまめ(?)にアップしようと思いますので、お付き合いいただけると嬉しいです~!