[米気球騒ぎ]父と日本人母に禁固刑

　【ロサンゼルス吉富裕倫】米コロラド州で１０月、テレビ局の注目を集めるため気球を飛ばし６歳男児が乗っていると思わせる騒ぎを起こした夫と日本人の妻に対し、同州ラリマー郡地裁は２３日、警察への虚偽通報などの罪で禁固刑を言い渡した。

　米メディアによると裁判官は「いたずらは金もうけのためだった」と指摘。夫のリチャード・ヒーニー被告（４８）を禁固９０日（うち６０日間は日中に建設労働）、妻のマユミ被告（４５）を禁固２０日とした。４年間の保護観察処分も付けられ、騒ぎを元に本やテレビなどで利益を得ることを禁じられた。マユミ被告は、実際には社会奉仕活動２０日が科せられ刑務所に収監されない。

　リチャード被告は法廷で「大変申し訳なかった」と謝罪した。マユミ被告が日本に強制送還される可能性を考え、２人はマユミ被告の刑を軽くするため有罪答弁をする司法取引に応じていた。

　実際は気球に乗っていない男児を救出しようと出動したヘリコプターの費用など、検察側が２人に求めた約５万ドル（約４６０万円）の弁償について裁判官は後日判断するという。