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※ここの日記はアドルフ・ヒットラーの「わが闘争(Mein Kampf)」とは何の関係もございません。

09/11/30 (Mon)

HYPERWEAPON2009

劇場版宇宙戦艦ヤマト劇場版「宇宙戦艦ヤマト」 - 我が闘争の記録 を含むブックマーク はてなブックマーク - 劇場版「宇宙戦艦ヤマト」 - 我が闘争の記録

来週TBSで放送するんだと。

日テレでもフジでもなくTBSで。

局に見捨てられたのかねえ、やっぱり。(見捨てられたからTBSと組んだのかな?)

EMOTION the Best 宇宙戦艦ヤマト 劇場版 [DVD]

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では「宇宙戦艦ヤマト」という作品がどのようにして成立したかを書きましょう。

内容に関してはいちいち書くのがめんどくさいので、参考文献だけ書いておきます。

本屋で探すか、国会図書館に行って実物を読んでくるかしてください。

 

「企画・原案:西崎義展」というからには、西崎が「ヤマト」のアイディアを出したはずである。

あるとき藤川桂介のところへ西崎が相談にやってきた。

戦艦を使ったアニメをやりたいからとのことであった。

が、藤川は「それではウケない。戦艦を空に飛ばすくらいのことをしないと」とアイディアを出す。

かくて西崎の「戦艦を空に飛ばせる」というアニメの原案が生まれた……えっ、何それ?

そうなっちゃうの? そうなっちゃうんだよ、西崎とヤマトヲタ論理によると。

藤川桂介アニメ特撮 ヒーロー誕生のとき」参照)

もっとも西崎自身は「戦艦が空を飛ぶ」ことは自分アイディアではないと明言している。

が、同時にこのアイディア戦前空想科学小説を体験した世代に共通のもので、

誰が考えたものかは言及していない。

……じゃあ藤川桂介の立場はどうなるのだろう?

(「宇宙戦艦ヤマト全記録集」を参照)

そして西崎の依頼でふたつの企画が作られる。

ひとつ藤川の「宇宙戦艦コスモ」、もうひとつ豊田有恒の「アステロイド6」である。

特に「アステロイド6」は小惑星宇宙船に改造したこと、謎の宇宙人ラジェンドラ星人によって地球

放射能汚染され、人類滅亡まであと1年と迫ったこと、そのための放射能除去技術

イスカンダル星にあることなどをこの段階ですでに描いている。

ロマンアルバムエクセレント54「宇宙戦艦ヤマトパーフェクトマニュアル2」を参照)

これらふたつの企画が統合される。ストーリー的には「アステロイド6」が、

キャラクター的には「宇宙戦艦コスモ」が事実上の原案となっている。

しかし、この段階ではまだ「宇宙戦艦ヤマト」は誕生していない。

企画が進められるうちにスタジオぬえによって、アステロイドシップがデザインされる。

「まるで戦艦三笠だな」「いや、長門だろ」「だったらいっそ大和にしよう」

……こうしてタイトルは「宇宙戦艦ヤマト」になった。ウソではない。

(「ガンダム者」参照)

ガンダム者―ガンダムを創った男たち

ガンダム者―ガンダムを創った男たち

そして豪華な企画書が作られる。その内容は(ry

(「宇宙戦艦ヤマト全記録集」を参照)

ここで初めて松本零士が登場する。最初はキャラクター美術デザインのみの依頼であったが、

これではアニメにならない、自分の好きなようにやらせてくれとストーリーまで考えてしまう。

これが全51話分の松本メモ(「ガンダム」の富野メモみたいなのが出てきたぞ、おい)であり、

キャラクター設定メモであり、大航路図であり作戦区図標(原文ママ)であり、ガミラス星人脈図であり、

宇宙自然設定原図である。

ロマンアルバムエクセレント54「宇宙戦艦ヤマトパーフェクトマニュアル2」を参照)

結局企画書からはストーリーの骨子のみが残り、この松本零士アイディアから

全39話の基本設定、航路設定が作られる。

(「宇宙戦艦ヤマト全記録集」を参照)

ここからマイナーチェンジが繰り返されて、放送局用のパンフレットが作られたりパイロットフィルムが作られたり

ということになるのだが、肝心の「ヤマト」の視聴率はあまりにも低く、早々に設定変更を余儀なくされて

海賊船とハーロックの設定は消え、さらに小マゼラン基地攻略のエピソードも削られることになる。

最終的に「ヤマト」は2クール26話で終了したのは周知のとおり。

 

まあ誰がアイディアを出したかを明らかにしたところで、それが何の意味を持つかというと

……たぶん持たないやね。

アイディアだって西崎の買い取りという契約になっていただろうし、(c)アカデミーとか(c)ウェストケープとか

付くのは覆らないだろう。

ただね、かつての「ヤマト」がそうやって作られていたにもかかわらず、これらの人を切ったり、

あるいは向こうから見限られたりした状態で作った「復活篇」がどういうことになるか、だね。

西崎さんはアイディアマンですから、とか言ってる人はこの経緯を知っているのだろうか?

ついでながらクリエーターとしての西崎義展の手腕がどのようなものなのか知りたい人は

ヤマト永遠に ファイナルデラックス版」「宇宙戦艦ヤマト完結編 スーパーデラックス版」を

ぜひ読んでほしい。

それ以上は私の口からは言えません。

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