24日午後6時55分ごろ、東京都荒川区荒川3丁目の毛糸店経営、岩下順英(じゅんえい)さん(81)方から出火、木造3階建ての店兼住宅延べ約210平方メートルのうち1、2階約60平方メートルが焼けた。荒川署と東京消防庁によると、岩下さんの妻の美恵子さん(76)と孫で小学5年の登美(なるみ)さん(11)とみられる女性2人が死亡。娘で病院職員の公江さん(43)と孫で専門学校生の智美さん(18)、中学3年の勝美(まさみ)さん(15)が重体となり、岩下さんも顔や手に軽いやけどを負った。隣接する民家2軒も壁が焼けるなどした。
同署によると、1階の玄関で岩下さんがストーブのタンクに灯油を入れ、ストーブにセットしようとした際、油が床などにこぼれた。ぞうきんで油をふいたあと、タンクを挿入し直し、着火用ライターで点火したところ、火がストーブ全体に燃え広がったという。
岩下さん方は順英さん夫婦と、公江さんと夫で会社員の善亮(よしあき)さん(44)、その長女智美さん、次女勝美さん、三女登美さんの7人暮らし。当時、善亮さんだけが仕事で留守だった。
1階は毛糸店と岩下さん夫婦の居室、2、3階は善亮さん一家が住んでいた。消防隊が1階から美恵子さん、2階から公江さん、勝美さんと登美さんを運び出した。岩下さんは自力で避難したという。
現場はJR常磐線三河島駅の北東約400メートルの住宅密集地。近くに荒川区役所などがある。