厚生労働省の薬事・食品衛生審議会の血液事業部会は24日、400ミリリットルの全血献血対象を、現行の18歳以上から、17歳男性にも広げることを了承した。白血病などの治療に必要な血小板の成分献血の上限年齢も54歳から69歳に引き上げを認めた。
厚生労働省では、年明けに意見公募した後、同部会の最終承認を経て、年度内に省令を改正する見通しで、実際の運用は来年度以後になる。
日本赤十字社の試算では、年齢の拡大によって、約7万人の献血者が増えるという。
献血には、血液中のすべての成分を採る全血献血と、血小板などの成分だけを採る成分献血がある。現在、全血献血の年齢の下限は16歳。18歳以上は400ミリリットルだが、16、17歳は、体への負担を考慮して200ミリリットルの提供に限られていた。上限は原則69歳だが、血小板の成分献血に限り、54歳だった。
しかし、少子化などで若い世代からの提供が伸び悩んでいる。医療現場から効率よく使える400ミリの需要も高い。治療の進歩で成分輸血の求めも増えた。このため、安全性を検討し、対象拡大を認めた。