(12/24)記者会見での鳩山首相の質疑応答
――国会議員バッジを付けていない理由は。
首相としての行為ではなく、一人の政治家、鳩山由紀夫という国会議員の政治資金の問題という理解だ。私はバッジを国会の外では基本的に付けない。他意はない。
――野党時代に「秘書の責任は政治家の責任」と辞任を求めたケースがあるが、整合性は。
過去の発言を否定するつもりはない。逃げてはいけないと思っている。ただ、私が過去の発言を顧みて思っているのは(自分が批判したのは)私腹を肥やしたり、不正の利得を陰で得たりしながら、表に公表しない事象が中心だった。今回の件に関して、私腹を自分が肥やしたという思いは一切ない。不正な利得を得た思いも一切ない。苦しくても職をなげうたずに続けさせてもらいたい。
――私腹を肥やしていないとしても、6億円近い税金を逃れていた。首相は普段、国民の声を聞くと言っている。国民が説明に納得していないと判断したら、進退を考え直すか。
普通の家庭であれば、母親から1カ月に1500万円を受け取ったことはとんでもないことだ、知らないはずはない、という思いはあると思う。国民にはおわかりにならないと思う。まだ、お礼もおわびも母に伝えることができていない。
国民がどのように思うか分からないが、私としては説明を自分なりに、できるかぎりしていきたい。それでも「鳩山辞めろ」という声が圧倒的になった場合、私はやはり国民の声は尊重しなければならないと感じているが、そうならないように努めてまいりたい。
――母からの巨額の資金をどう使ったのか。元秘書は首相に言いづらかったのではないか。
勝場はどうしても私からだけのお金では足りなくなったということで、窮余の一策ということだ。決して何か不正なことをやりたいということではないと、私は信じている。
鳩山は裕福な出だから、鳩山にお金を寄付してやろうという方がなかなか現れなかったのかもしれない。圧倒的に足りなくなったなかで、埋め合わせるためにやったと私は理解したい。具体的にどのように使われているか、私には細かいことはまだ分かっていない。
――政権運営への影響は。
政権運営に全く影響がないとは思っていない。しかし今、政治空白を招くよりも、しっかり責任を果たすことのほうが政権運営にプラスではないか。社会保障や予算の議論を通じてこの政権のすばらしさがもっと前面に出るようにして、国民に理解してもらうことが肝要だ。
――民主党が掲げる企業団体献金廃止への影響は。
企業から献金を受けるよりは個人からよりクリーンな寄付をしていただくほうが良いという判断をした。方向はこれからも変えるべきではない。
――資金の使い道を再度、詳しく調べて明らかにするつもりは。
国民の疑念が強くあるとすれば、なんらかの調査をする必要があるかもしれない。ただ、領収書を含めて提出すべき資料はすべて提出している。
――「鳩山首相に任せられない」との声が世論調査で高まれば辞任するか。
そうならないように最善を尽くす。政治が停滞して、国民の多くの気持ちがこんなことではやっていられないという方向に傾いたときには、首相職を続けていることが国民に迷惑をかけることになる。万一、そのようなことになった場合は、かじりついてもやりたいという思いでいるわけではない。
――党の代表と幹事長が同時に裁判を抱える。
率直な感想とすれば、申し訳ないという思いだ。しっかりと身を慎みながら、国民の気持ちを受け止める政権運営をしていかないといけない。
――参院選への影響は。
全く影響がないとは考えていない。その影響を選挙までの間に極力、払拭(ふっしょく)するように最大限の努力をしたい。勝敗ラインを考えている段階ではない。
――内閣支持率が下がって辞任の声が高まったと判断するラインは。
支持率がどのくらいか、私は今、具体的な数字でそのような考えを持ち合わせていない。退いたほうがよい、という思いが自分の心の中に生じたときは判断する。
――かつて「ユートピア政治研究会」をつくり、金のかからない政治を志した。当時の思いを振り返って、今回の事態をどう思うか。
正直に言えば悔しい。批判を覚悟で自分たちの政治にどのくらいお金がかかるかということを国民に告白をした。自分が一番使っていたことも判明した。私自身も反省して、だからこそ小選挙区制だという選挙制度改革(の議論)まで至ったのも事実だ。小選挙区になって経費が少なくなると期待したが、必ずしもそうではなかった。
――一般的に上司は部下のミスの責任をとる。
責任はあると思っている。悩みながら考えた結論だ。国民のために政治を進めていくべきだという結論を、私なりに下したところだ。
――12億6000万円の資金提供を受けたことを知らないのは極めて不自然だ。
私にもなぜ、母が一言も話をしなかったのかという思いはないわけではない。不自然だと言われても、事実は事実として正直に話を申し上げている。1年に1回か2回、母に会っていたと思う。母もかなり高齢になっていたから、最近では見舞いのような形で行っていた。母とは金銭的な話は一切していない。
――自分の政治活動を把握していないということか。
私自身の政治活動については、当然知っている。しかし、それにどのくらいのお金がかかっていたか、十分把握していなかったというのは真実だ。どのくらいお金が使われているかも把握すべきだった。そのことを(元秘書に)任せきっていたのであって、自分としては政治活動に専念していたと言うしかない。
――国民の支持が得られず責任を取る場合、内閣総辞職するか、衆院解散で国民の信を問うか。
今、そのような仮定の状況のなかで、どのような決断をするか全く考えていない。
――首相は不起訴になったが、政治資金収支報告などはすべて、うそだったことになる。
私は私腹を肥やすことをした思いもない。元秘書が実際にもらっていないにもかかわらず、支持者などの名前を貸してもらった。パーティー券に関しても、5万円以下(の寄付)に関しても虚偽記載が極めて多かったことは事実だ。真実が判明したときにできる限り、正直に正確に修正しなければならない。