「新型インフルエンザに感染しないように」。うがいをする子どもたち=大分市内の小学校
新型インフルエンザの大流行を受け、県内の小中学校、高校の少なくとも141校が臨時休業(学級・学年閉鎖、臨時休校)で不足した授業時間を確保するため、冬休みを“短縮”することが大分合同新聞の調べで分かった。例年、ほとんどの学校は12月25日から1月7日まで冬休み。授業時間が不足した学校は、終業式や始業式の日程をずらしたり、終業式後も登校させて授業をするなどして、遅れを取り戻す。
冬休みを短縮する学校の内訳は▽小学校 70校▽中学校 54校▽高校 17校(21日現在)。市町村別では、日田市(小中学校計25校)や宇佐市(同24校)が多い。県内で最も臨時休業数が多い大分市は「現在調査中で、21日現在は中学校2校」(同市教委)。
日田市では小中学校の6校が、終業式を1日遅らせたり、始業式を1日早めて授業時間を確保する。そのほかの学校は式の日程は変えず、休み中に児童生徒を登校させて授業をする。
宇佐市教委は“冬休み中”の授業について、「国の定めた授業時間は確保できるが、休業による保護者の不安を取り除くとともに、クラスごとに乱れた授業進度の足並みをそろえる必要がある」と説明する。
県北の中学校では、3年生の冬休みが12月29日~1月3日というところも。残りは弁当持参で登校し、6限まで授業する。「私立高校の入試が始まる2月上旬までに遅れを取り戻さなければならない」と同校。
県南の普通科高校は生徒を12月25日と1月6、7の両日に登校させ、終業式も簡素化して授業時間を確保する。「こんなに授業が乱れるのは初めて。国の基準はクリアできるが、年度当初に予定した授業時間の確保は無理だろう」と話す。
1年生が4日間登校する大分市内の普通科高校も「1月にある全国規模の模擬試験で生徒が習ってない問題が出ては困る」と、授業時間確保に躍起だ。
このほか、「平日の授業を6限から7限に延長」(日出町教委)「10分間の朝学習を授業に組み込む」(佐伯市教委)など、ほとんどの市町村が授業時間を確保する取り組みを続ける。
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