エルサレム(CNN) イスラエルの法医学研究所が1990年代、家族の許可を得ず遺体から臓器などを摘出していたことが、新たに公表された研究所の元所長のインタビューで判明した。
インタビューは2000年に米国人調査員によって行われ、調査員がビデオテープを提供したイスラエルのテレビ局チャンネル2が先週末放映した。この中で元所長は、国内の複数の病院に提供するため角膜を摘出することから始まり、心臓弁や皮膚、骨も調達していたと述べている。
イスラエル保健省の報道官は声明を発表し、こうした未許可の摘出は既に廃止されていると強調。また臓器などの大半は兵士を含むイスラエル人のものだと説明し、パレスチナ人や外国人労働者からも摘出されていたとする報道内容を否定した。
スウェーデン紙には今年8月、イスラエル軍が90年代に若いパレスチナ人を誘拐して殺害し、臓器を摘出していたとの論説が掲載された。寄稿者ドナルド・ボストロム氏はCNNに対し、捜査を呼びかけるのが論説の目的だったと述べたものの、イスラエルとスウェーデンの間で論争が起きた。