例年傍観するだけだった大学読書人大賞ですが、今年は参加のお願いも来たし、大学SF研の中では活動の活発さに定評のある東北大SF研も参加していて、もしかしたらあのSFも上位にねじ込めるかも! という期待から参加してみました。
投票は今月の頭にあったわけですが、もう候補作が出たので一応京大SF研の立場を示しておくために投票作品をあげておきます。今のルールだと、上位五作以外はまともに推薦する機会がないし、その中に一作品も送り込めなかった以上ゲームオーバーに等しい。負け犬の遠吠えとして、せっかく考え、薦めたいと思った作品について紹介する機会もないのは忍び無さ過ぎる。
決定の際の、基本的ルールは以下。
1.あまり話題になっていない作品、知名度が低い作家の作品を選ぶ。
単なる一読者の意見がピックアップされる場は貴重なので、ここぞとばかりに推しましょう。出版社や、書店さえも見過ごす良作を発掘しなくて何のための読者投票か。
もちろん「よい作品だから薦めたい」気持ちが先にありきですが、そういう感情に駆られてしまうような状況だと、普通はこの条件を満たしています。
また、このルールの補足として、
1’.文庫落ち作品は選ばない。
文庫化されてるということはすでに充分に売れたからです。
2.上位に食い込む目がある作品を選ぶ。
一方で、宣伝ということを考えると、自己満足の死に票になっては意味がありません。ミステリやラノベなど、ジャンルファン集団の雰囲気などをはかり、自ずと票が集まりそうな作品を選択します。 (と言いつつ、結果的には届かず死に票になってしまったわけですが)
上記のルールからの投票ラインナップは以下。
『ハーモニー』 伊藤計劃
『あなたのための物語』 長谷敏司
<さよならの次にくる> 似鳥鶏
『耳刈ネルリ御入学万歳万歳万々歳』 石川博品
『よいこの君主論』 架神恭介、辰巳一世
投票候補作
『ウォッチメン』アラン・ムーア&デイヴ・ギボンズ
復刊だし、投票されるだろうとタカをくくっていた。まさか0票とは……。
『幽式』一肇
一巻完結・青春ラノベの秀作。「GOTH」の復刊よりもこれを読め。
*各作品のコメントはまた今度!
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