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民主の陳情一元化批判 富山県議会閉会、意見書15件可決

2009年12月19日 08:30

 12月定例県議会は18日、本会議を再開し、平成7年以来の大型補正となった115億7200万円の一般会計補正予算案、県職員の給与や県議報酬の引き下げに関する条例など52議案を可決。意見書は、政権交代で野党に転じた自民から数多く提案され、過去5年間で最多の15件を可決し、閉会した。

 民主党が自治体や団体の国への陳情窓口を党内に一元化させているルールに対し自民会派は「民主党幹事長室を経由しなければ要望が政府に届かないシステムが定着すれば、民主党幹事長の権限が肥大化し、利益誘導型の政治を生む。独裁政治以外の何物でもない」と批判。国として直接地方の声を聞く仕組みを保障することを求めた意見書を提案し、公明、共産が賛成し可決した。

 一部の意見書をめぐっては、同じ与党の民主と社民の対応が割れた。自民、共産が共同提案した「地域の実情に即した戸別所得補償制度」や、自民提案の「農業共済事業の健全な発展」は社民が賛成、民主は反対。「北陸新幹線の整備促進」は自民、社民、公明、共産が賛成し、民主だけが本会議場を退席して態度を保留した。新幹線整備の方針を示す政府予算案が決まっていないため、としている。

 「扶養控除の廃止に反対」する意見書では、自民の提案理由説明の内容が鳩山連立政権を批判しているとして、社民が反対に回った。

 任期満了に伴い、県収用委員の山口敏彦氏(52)=高岡市野村=の再任に同意した。

 これに先立ち、20年度の決算特別委員会の審査報告があり、会計検査院から指摘を受けた不適正な経理処置について、厳正な県独自の調査と検査指導体制の強化など15件を要望した。

■可決された意見書
 ▽漢方製剤及び湿布薬の保険適用継続▽中山間地域の多面的機能を維持する施策の推進▽経済・金融不安から国民生活・雇用を守る▽知的クラスター創成事業への継続的支援▽電源立地地域対策交付金制度の交付期間延長▽ヒブワクチン及び肺炎球菌ワクチンの定期接種化▽北陸新幹線の整備促進▽農業共済事業の健全な発展▽地域の実情に即した戸別所得補償制度等の実施▽扶養控除廃止に反対▽農道整備事業の継続▽国として直接地方の声を聞く仕組みの保障▽夫婦別姓制度導入に反対▽永住外国人への地方参政権付与の法制化に反対▽悉皆方式による全国学力・学習状況調査の継続

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