この人物のオモテとウラ　寺島進（俳優）

●馬に引きずられた下積みの日々

　この１１日、２８歳の一般女性と先月３０日に結婚したことを発表した。寺島は４６歳だが初婚。１８歳も年下の女性をゲットしたとは、うらやましいかぎりだ。相手の女性とは２年ほど前に出会い、交際していた。“できちゃった結婚”ではないという。

　独身貴族を貫いていたが、これまで派手な女性スキャンダルや熱愛のウワサはなかった。女性にはよくモテたものの、結婚にまでは至らなかったようだ。

　寺島は北野武の映画などで活躍する、“コワモテ”のイメージの個性派俳優。とくに若者の間で、“アニキ”と呼ばれ熱い支持を受けている。

　９３年、北野の監督映画「ソナチネ」に出演した際、北野から「もしよかったらうちにくればいい」と声をかけられ、「オフィス北野」に所属。映画を中心に活動していたが、０５年、大ヒットドラマ「踊る大捜査線」のスピンオフ映画「交渉人　真下正義」やスピンオフドラマ「逃亡者　木島丈一郎」で人気・知名度が急上昇。現在では「オフィス北野」の看板役者となり、０９年はドラマ５本、映画は先月公開になった「曲がれ！スプーン」など３本と大活躍している。

「若い頃は栃木県の日光にあった“ウェスタン村”でウエスタンショーに出演し、馬に引きずられる毎日を送るなど、下積み生活に長い間、耐えていたのだそうです」（芸能ライター）

　ただ、子どもの頃から俳優を目指していたというタイプではない。

　１９６３年１１月１２日、東京・江東区の下町・深川の畳屋の３人兄弟の次男として生まれた。子どもの頃は畳屋を継ごうかな、と考えていたという。

●畳屋の２代目のはずが…

　小３のとき、少年野球を始め、深川第二中学時代は野球部、都立葛飾野高校時代はハンドボール部で熱心に活動していた。“さわやかなスポーツマン”というより、たばこやお酒にも手を出すヤンチャな学生で、高校時代、必死でアルバイトをしてためたお金で、学生服の極太ズボンを特注したこともある。

　高校卒業の際、友達に俳優養成所“三船芸術学院”のパンフレットを見せられ「向いてるんじゃない？」と勧められた。高校卒業後、入学し、さらに殺陣師に弟子入り。現場で故・松田優作に声をかけられ、８６年、松田の監督映画「ア・ホーマンス」で俳優デビューした。

　下町出身らしい、べらんめえ調のチャキチャキした性格。義理・人情に厚く、本当は気の進まない仕事でも、知り合いなどから頼まれると断れないのだという。

　大のゴキブリ嫌いでもある。ゴキブリが大量発生する夢にうなされ、眠れなくなったことまであるそうだ。

　新妻はゴキブリが出ないよう掃除に励むか、ゴキブリを退治できる度胸があれば、結婚は長続きする……かな！？

（日刊ゲンダイ2009年12月18日掲載）