厚生労働省は16日、国民健康保険(国保)の保険料を保護者が滞納したために「無保険」状態になっている子どもについて、短期保険証を交付して救済する対象を、現行の中学生以下から高校生らまで広げる方針を明らかにした。来年の通常国会で国保法の改正案を提出し、来夏からの実施を目指す。
中学生以下の子どもには、4月施行の改正国保法で救済措置が導入されたが、高校生の年齢層は対象外。中学卒業から18歳になった年度末までの子どもの状況について、同省が11月に初めて調査したところ、9月時点で全国で1万647人が「無保険」状態で、救済が必要と判断した。
また同省は、実際に中学生以下の子どもに短期保険証が届いているかも調査。9月時点の対象者は3万6511人で、前年より約3600人増加。このうち1161枚の保険証が届いていなかった。理由を見ると、「本人が不在」が最も多く645枚。次いで「住所不明」が293枚、「窓口に受け取りにこない」が191枚だった。