東京都内で最も犯罪の発生件数が多い街が、治安ワースト1の汚名を返上すべく新たな試みを始めることになりました。
都内で最も犯罪が多い街、足立区。自転車やオートバイ泥棒、空き巣や万引き、ひったくりなど刑法犯の認知件数が1万件を超えていて、2006年以来、3年連続で都内最多。今年も先月末現在でワースト1となっています。
(Q.足立区は犯罪発生率が・・・)
「多いですよね。テレビ見てても1日1回は『足立区』って出ますよね」(足立区民)
(Q.足立区のイメージ悪くなるのは?)
「すごーい嫌です。がく然とします。(イメージを)上げていきたいなとは思います」(足立区民)
この汚名を返上しようと、今回、足立区は警視庁と連携し、治安再生に向けた事業を推進していくことになりました。その名も「足立区ビューティフル・ウィンドウズ運動!」
「私たちのできることだけでは とても足りないと感じています。お互い遠慮を取り払って、お互いの目標に向かって自主的な連携が構築できればと思う」(近藤やよい足立区長)
「ワースト1を脱却するためには犯罪情報の正確な分析に基づく対策、警察と行政が連携した対策につなげていく(ことが必要)」(警視庁・山下史雄 生活安全部長)
モデルとなるのは、アメリカ・ニューヨーク。90年代に取り入れ、治安の改善に一役買った「割れ窓理論」です。建物の割れた窓を放置すると、次々と割られ地域全体がさらに荒れるため、環境整備に力を入れモラルの向上を目指す、というものです。
足立区でも防犯カメラを設置するだけでなく、力を入れるのは落書き消しなど、街の景観対策だといいます。
「治安ワースト1から脱却し、安心して住める街にしたい」、この試みは来年1月1日から始動します。(21日16:23)