人だすけ、世だすけ、けんすけのブログ

愛知13区(安城市・刈谷市・碧南市、知立市、高浜市)
衆議院議員 おおにし健介

「寝耳に水」の与党要望

2009年12月18日 | 政治
「代議士、子ども手当の所得制限についての苦情電話がいっぱい来ています、どうにかしてください!」
昨日の夕方、挨拶まわりを終えて事務所に戻ると、スタッフから怒られました。

与党・民主党が来年度予算編成と税制改正に対して、政府に行った重点要望の中に、子ども手当の所得制限と暫定税率維持というマニフェストの根幹にかかわる変更が含まれていたことには、正直、私も「えっ!?、聞いてないよ!」と言いたい気持ちです。

私は、与党の一員であろうが、自分の考えをきちんと言うことがそれぞれの選挙区で選ばれた議員の責務だと信じています。ですから、この点についての私の考え方を記しておきたいと思います。

まず、子ども手当の所得制限です。
たしかに、「財政が厳しいのに、高額所得者にまで子ども手当を配る必要があるのか?」という根強い声があるのも事実です。
一方で、私たちは、選挙の時にも、子どもは社会の宝であり、子育てを社会全体で応援するという価値観の転換のために、子どもの数や出生の順位に関係なく、所得制限なしで支給すると説明してきました。また、同様の政策を実施しているフランスでも所得制限は設けていないこと、納税者背番号制のようなしくみのない現行制度の下では所得の正確な捕捉が難しいと言ってきました。
仮に、児童手当の所得制限と同様の水準で所得制限が行われた場合、世帯年収が約800万円弱でぎりぎり所得制限にひっかかって子ども手当がもらえないけど子どもが3人以上いる世帯と一人っ子でぎりぎりで子ども手当の支給を受けることができる世帯では大きな不公平が生じます。所得制限で子ども手当がもらえない世帯は、扶養控除の廃止でダブルパンチになります。
もし、所得制限をするなら、年収2000万で線を引くのが適当だと思います。
年収2000万の水準ならば、サラリーマンで確定申告が必要になる所得ということで線引きがある程度明確になるし、高額所得者には遠慮していただくというならば、ギリギリご理解をいただくことが可能だと思います。

次に、暫定税率については、百歩譲って、揮発油税等については、環境税への衣替えの議論の決着がついていないので今年に限って保留にするとしても、自動車取得税と自動車重量税の暫定税率は本則に戻すべきです。
私たちは、「暫定」というのは「しばらく」という意味なのに、それを30年以上続けてきたこと自体の筋が通らないと訴えてきました。
また、自動車は、購入段階、維持段階、走行段階の各段階に課税されている上に、消費税が二重課税されています。自動車がぜいたく品だあった時代と違い、自動車は現在では生活必需品と言っても過言ではありません。自動車に対する課税の見直しの第一歩として、自動車取得税と自動車重量税の暫定税率の廃止は譲れないところだと思います。税収不足は、選挙の前から予見されていたことであり、事情変更だけでは有権者の納得を得ることは難しいと思います。

いずれにしろ、私は与党議員の一人である以上、最終的には党の決定には従いますが、与党から政府への重点要望であるならば、与党議員に事前にその内容を説明し、意見表明の機会を与えるのが本ありの方だと思います。それぞれの選挙区で日々、有権者の声を聞き、また、有権者に政府・民主党の考え方を説明する前線にいる私たちが納得していないことを有権者に納得してもらうよう説明することは難しいと思います。
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