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片山右京さん「全部自分の責任です」 2遺体と涙の対面(1/2ページ)

2009年12月19日21時29分

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写真:会見中の片山さん=静岡県御殿場市の御殿場署会見中の片山さん=静岡県御殿場市の御殿場署

 元F1レーサーの片山右京さん(46)らが富士山登山中に遭難した事故で、安否の分からなかった2人は遺体で見つかった。「助けられなかった。全部自分の責任です」。対面後、片山さんはうつむき、泣き声を上げた。

 御殿場署によると、収容された男性2人の遺体は、東京都八王子市元八王子町2丁目、宇佐美栄一さん(43)、横浜市港北区大倉山3丁目、堀川俊男さん(34)。

 県警山岳遭難救助隊は同日午前6時ごろ、12人体制で富士宮口登山道から入山した。寒さや強風によって、捜索は難航が予想されたが、同日午後0時40分ごろ、標高約2800メートルの御殿場口登山道とその南側に通る下山道大砂走りの間で、2遺体を発見。登山道の雪のないところまで運び、そこからヘリでふもとまで搬送した。

 片山さんは同日午前9時から同署で待機し、2人の発見を待った。同署によると、片山さんは遺体と対面した際、しばらくは気丈にふるまっていたが、2人の顔をなでていると急に泣き崩れたという。対面後、片山さんは事務所のスタッフに両脇を抱えられ、会見場所に現れた。強風の中、寝ていたテントとともに吹き飛ばされた仲間のことを振り返ると、しばらくうつむいていた。

 会見で事務所のスタッフが遺族のコメントを読み上げた。堀川さんの父親の和男さん(68)は「若くして亡くなったのは親として残念なことですが、喜んで出掛けた美しい富士山で仲の良い先輩と最後を一緒にできたことは幸せだと思う」とコメント。宇佐美さんの妻の直子さん(45)は「思い残すことはたくさんあるが、好きな山で逝(い)くことができてよかったと思います」との文面を寄せた。それを聞いた片山さんは嗚咽(おえつ)をもらした。

 片山さんの事務所は、片山さんが予定していた来月の南極大陸への挑戦や、2月のスノートレッキングの活動は中止とすると発表した。

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