Gourmet Special 宴会&パーティーガイド2009~2010

十人十夢 No.69 水田 美由紀さん プリント メール

目的持った女性の連帯で信頼と元気の輪広げたい

 
 実業家、教育者、医師、弁護士、建築士、議員など、異業種の女性たちが集まって昨夏発足した「イウス・フェミーネ合唱団」。今月初めに開いた初のチャリティーコンサートは、大成功を収めました。歌で結ばれた女性たちの絆(きずな)がどんな広がりを見せたのか、設立呼びかけ人の一人で弁護士の水田美由紀さんに聞きました。(リポーター・鈴木富美子)
    

異業種の女声合唱団設立を呼びかけた弁護士
水田 美由紀さん

 
PROFILE
1964年、倉敷市生まれ。岡山大学法学部卒業。88年、司法試験に合格し、96年、岡山市内で水田法律事務所を開設。2007年、「イウス・フェミーネ合唱団」設立と同時に合唱団事務局を担当。
▶問い合わせ=TEL.086(234)3311水田法律事務所
※「イウス・フェミーネ」とは「女性の権利、正義」を意味するラテン語
 
 
―演奏会は盛況でした。
 おかげさまで、会場のルネスホールには満席約250人のお客さまにお越しいただき、内容的にも合唱あり、指導者の独唱あり、詩の朗読ありの多彩なプログラムということで、ご好評をいただいたようです。
 コンサートの収益金も約50万円に上り、設立の趣旨通り、女性の人権問題解決に役立てるため、岡山でDV被害者支援事業を展開するNPO法人「さんかくナビ」など3団体に寄付しました。
 会場費などコンサート開催にあたっての必要経費はすべて団員が出し合っていますので、お客さまの入場料(ドリンク代は除く)は全額収益金として、お志を生かすことができました。
―チャリティーとともに“異業種の女性たち”も話題になりましたね。
 男女平等の世の中、今さらなんで女性ばかり?という声もありましたが、私はあえて「女性同士の連帯」にこだわりました。女性の働き方は多様で、社会の先頭に立って活躍する女性はまだ少数派。仕事をする上で、男性同士ならば、例えば高校の同窓生というだけで契約できたり連携できたりするのに、女性にはそんなつながりがなかなかない。
 だったら、何か一つの目的を持って、業種を越え、女性同士が信頼に結ばれたつながりを築けたらと思いましたし、そのための手段が、共に歌うというだけの“ゆるやかな”つながりだということも、堅苦しくなくて共感してもらいやすいのではないかと感じました。
―弁護士としても女性の人権にかかわりを?
 さまざまな活動の一つですが、セクハラという言葉がまだあまり浸透していない時代から、岡山で女性弁護団を組んでのセクハラ訴訟や、大手企業に対する女性賃金差別訴訟なども手掛けてきました。女性に限らず、人権問題には弁護士としてこれからも真剣に取り組んでいきたいです。
―仕事とはいえ、大変な相談もあるでしょう?

 トラブルを抱えて相談に来られた方や依頼者の気持ちを少しでも楽に、元気にして差し上げることが私のやりがいです。そのためにも自分がいつも楽しく元気でいなくちゃと思っています。

―元気の秘けつは?
 やはり、合唱団をはじめ異業種の友人たちとのつながりであり、支えのおかげでしょうね。友達からエネルギーをもらうから元気でいられるのだと思います。合唱団をこれからもぜひ根付かせて、元気の輪を広げていきたいですね。

提供:岡山リビング新聞社
(「リビングおかやま」2008年3月22日号掲載)

 
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