岡山放送局

2009年12月18日 19時36分更新

美観地区の景観問題が決着


倉敷市の美観地区で景観条例の具体的な基準を設けるきっかけとなるなど問題となっていた2階建ての建物について倉敷市は観光の拠点となる広場などとして整備するために買い取ることを決め、10年あまりに及んだ問題が決着しました。

これは18日開かれた臨時の記者会見で倉敷市の伊東市長が明らかにしたものです。

倉敷市が買い取りを決めた2階建ての建物はJR倉敷駅前の通りから美観地区に入る入り口にあり、平成9年に所有者が地上3階建ての商業ビルに立て直す計画を立てていましたが、市は美観地区の町並みにそぐわないなどとして建設を認めず、所有者に裁判をおこされて1千万円の損害賠償を支払った経緯があります。

倉敷市ではこの件をきっかけに平成12年に新たに設けた景観条例の中で、この地区に新たに建てる建物は高さを11メートル以下とするなどの具体的な基準を設けました。

建物は長年あいていて所有者はその後も立て替えを行っておらず、今回、市が買い取ることで12年にわたる問題が決着することになりました。

倉敷市では建物と土地をあわせて9500万円で買い取ったうえで取り壊し、来年以降、美観地区の観光の拠点となる広場などとして整備する方針です。