2009年12月18日 19時36分更新
裁判員が参加する岡山県で3件目の裁判で岡山地方裁判所は夫を包丁で刺して殺人未遂などの罪に問われている女に懲役5年3か月の判決を言い渡しました。
裁判員が審理したのはことし5月、倉敷市連島町鶴新田の無職たか本留美子被告が(43)自宅で夫を包丁で刺して殺害しようとしたとして殺人未遂などの罪に問われている事件です。
審理の中で被告は夫にケガをさせたことは認めていましたが、包丁は偶然刺さったもので殺すつもりはなかったとして殺意を否認していました。
裁判員たちは判決について話し合う非公開の「評議」のあと判決の言い渡しに臨みました。
この中で岡山地方裁判所の磯貝祐一裁判長は「包丁を買ったときから夫に対して使おうと思っており傷口の深さや夫の顔面や脇腹を2度にわたって突き刺そうとしていることなどは、強い意志の表れである」と述べ被告に殺意があったと指摘しました。
その上で、「再犯の恐れはないなどの主張は認められず、執行猶予は到底考えられない」として、懲役5年3か月を言い渡しました。
裁判長から判決の言い渡しが行われている間裁判員の中には被告をじっと見つめる人もいました。