神様なんていない。
「1泊食事付ならHもOK」 乱立する"神待ちサイト"、少女たちの闇
「神待ち」。なんだか「雨乞い」のような宗教的行為を意味する言葉のようだが、最近「神待ちサイト」と呼ばれるケータイサイトが少女売買春の温床となっている。
この「神待ち」とは、ネットカフェやマンガ喫茶にいる家出少女が、宿泊先を求めて「神様(=泊めてくれる男性)」を募るというもの。とんだ「神様」がいたものだ。警視庁は10月15日にこうした「神待ちサイト」で起きた事件で会社員を児童買春・児童ポルノ禁止法違反の疑いで逮捕したが、相手の家出少女はまだ13歳の中学生だった。
「神待ちサイト」の建前は、あくまで「困っている女性を男性が助けてあげる」というものだ。しかし、実際に「神待ちサイト」をのぞいてみると、「ファミレスごちって!」というソフトな少女からのお願い書き込みもあるものの、圧倒的に多いのは
「カラオケBOXかマンガ喫茶で3000円で手コキとお口で......」
「ゴム有本番で少し¥サポ(=援助交際の意)」
「エッチ有でも良いので誰かしばらく泊めてもらえる人ぃませんか?」
「1泊食事付ならHもOKです」
など、性的サービスを直接的に持ち出して宿泊交渉をする内容だ。
こうした「神待ちサイト」が流行する背景には、かつて隆盛を極めた出会い系サイトの規制が厳しくなった結果、出会いを求める少女たちが場を変えたという事情がある。最近では、ニコニコ動画のサービス「ニコニコ生放送」を通じたオフ会が男女の出会いの場となって、挙句にはハレンチな痴態が生中継されるなど、こちらも社会問題に発展しそうな勢いである。つまり、いくら規制をしてもイタチごっこになっているのが実情だ。
登録だけさせてメールアドレスをスパム業者向けに転売するような、ヤラセの匂いがするサイトも少なくないが、「神待ちサイト」には実際に家出少女たちが書き込んでいると推察されるものも多く、前述のように事件化もしている。これほど行くあてのない少女たちがいるのかと驚かされるのが現状なのだ。
警視庁は「神待ちサイト」の摘発に力を入れる方針だが、根本的な問題は、行くあてのない女性が多く存在するということであろう。「収入がなくなっちゃったのでだれかしばらく泊めてほしい」など、現在の大不況を背景にした切実な書き込みが多数見受けられるのは、かつての援助交際との違いを感じさせる部分だ。しかも、「神待ちサイト」での男性からの「サポート」の相場はわずか1000円~5000円。援助交際の相場が数万円だったのと比較すると、大不況の時代とはいえ、ずいぶんと相場価格が下落している。こうした社会問題を放置したまま摘発だけしても、さらなるアンダーグラウンド化を招くだけだ。
女性側にすれば、仮に未成年でないとしても見ず知らずの男性の家に泊まるのは、何をされるのかわからないという点からも、当然、非常にリスクが高い。また、男性側にしても、たとえ性的な行為に及ばなかったとしても、宿泊させた女性側が「猥褻行為をされた」と訴えれば逮捕される可能性もあるし、女性が他の事件に巻き込まれたら芋づる式に自分も捜査の対象になる。このように男女両方にとってリスキーな関係であるにもかかわらず、「神待ちサイト」は今日も盛り上がっている。
『神様はじめました 1巻』鈴木ジュリエッタ(白泉社)
人は神にはなれないのだよ
Rioちゃんも「売買春、ダメだよ」って
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