西松建設の違法献金事件で、政治資金規正法違反の罪に問われている民主党の小沢一郎幹事長の公設第一秘書、大久保隆規被告の初公判が開かれ、大久保被告は起訴内容を否認しました。
大久保隆規被告は、ダミーの政治団体を使った西松建設からの違法な献金と知りながら、小沢幹事長の資金管理団体の収支報告書に合わせて3500万円のウソの記載をした罪に問われています。
大久保被告側は18日の初公判で「あくまで政治団体からの献金としか思いませんでした」と述べて、起訴内容を否認、無罪を主張しました。
検察側は冒頭陳述で「小沢事務所が公共工事の本命業者を決めるいわゆる『天の声』を出していた」などとしたうえで、大久保被告が小沢事務所のゼネコン業界への影響力を背景に、窓口として違法な献金と知りながら献金を要求したなどと主張しました。
さらに、別の私設秘書が作った西松建設からの献金と認識していたことを示す、複数のメモの存在も指摘しました。
一方、弁護側は「特捜部から無言の圧力があった」などとして、大久保被告が起訴内容を認めた検察側の供述調書の信用性を否定、起訴自体が無効などと主張しました。
「小沢先生は間違っています。西松建設問題は氷山の一角です」(裁判を傍聴した小沢幹事長の元政策秘書)
「罪状認否で申し上げたことが、すべてです。後は粛々と手続きの推移を見守っていく」(弁護側の会見)
次の法廷は1月13日に開かれ、早ければ3月にも判決を迎える見通しです。(18日17:57)