【Web】有名人名乗る偽ブログ ネット上の「なりすまし」被害タレント続々
芸能人や著名人を名乗ってミニブログ「ツイッター」を始めたり、「オフィシャル(公式)」を名乗る偽ブログが後を絶たない。いずれも“愉快犯”による「なりすまし」とみられるが、専門家は「書かれている内容が本当かどうかは、発信者本人に会うなどして確かめるほかない。インターネットの情報は玉石混淆と受け止めるべきだ」と指摘。一方で、なりすましが思わぬトラブルに発展する可能性も。情報を発信する側、受け取る側ともに、ネットとの正しい付き合い方が求められているといえそうだ。(道丸摩耶)
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タレントの出川哲朗さんは今年2月、テレビ番組で「出川哲朗公式ブログ」と題した偽ブログの存在を初めて知った。
「あと3日くらいでよく考えると実力テスト これはヤバい」と明らかに別人を思わせる内容だったが、プロフィールには出川さんの写真が使われており、本人のブログと勘違いされても不思議ではなかった。同じくタレントの泰葉さんや元タレントの田代まさしさんも、本人が書いたかのような内容の“偽ブログ”が出現する騒動に巻き込まれた。
ツイッターでも、ミュージシャンの小室哲哉さんやサイバーエージェントの藤田晋社長ら著名人が“偽物”騒動に巻き込まれている。被害が相次いだ米国では公式ツイッターに認証をつけ始めた。日本でも10月末から同様のサービスがある。認証やユーザー登録制度など、サービス提供側が公式な“お墨付き”を与えれば、なりすましを防ぐことは可能だ。
≪ヒーロー気分味わいたい≫
なりすまし行為はなぜ行われるのか。博報堂DYMPメディア環境研究所は「世の中を騒がせてヒーロー気分を味わいたい愉快犯。ネットは簡単にうその身分を主張できる一方で、その人本人である証拠も出しにくい」と分析する。
藤田社長のなりすまし騒動では、「自分がなりすました」と“自白”するブログまで登場したが、犯人になりすましている可能性もあり、真偽のほどはわからない。
今では、著名人の多くが自身のブログを持つようになり、著名人のなりすましブログをつくるのは難しくなった。ツイッターもこのまま利用者が増えれば、なりすましは少なくなるかもしれない。
≪損害賠償の可能性も≫
ネットの匿名性に詳しい中央大大学院の折田明子助教は「ネットには匿名の自由があるが、だまされるリスクもある。情報の受け手が判別することが大事」と強調。
また、インターネットに詳しい牧野二郎弁護士(東京弁護士会)は「医師や学者など信頼性の高い職業の人になりすまし、偽の情報でその人の経済活動に影響を与えれば、損害賠償を求められる可能性がある」と指摘し、興味本位の行為を慎むよう注意をうながしている。
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