|
|
きょうのコラム「時鐘」 2009年12月17日
やはり評論家の予想は当てにならない。長期化と言われた松井秀喜選手の球団選びが、さっさと決着した。煮え切らぬ残留交渉に見切りをつけた、と報じられている
年俸つり上げを狙って駆け引きを続けるのが、向こうの流儀だという。いまは相場が冷え込んでいるので粘ってもムダ、というのが電撃移籍の舞台裏。そう評論家は言うが、どこまで当てにできる話だろうか。素早い決断は、スポーツ選手らしくてさわやかだった 守備に対するこだわりが、移籍の決め手だという。けがを抱えているなら打撃に専念すれば負担は軽いだろうに、と思うのは門外漢の浅知恵。守備を怠ると体の切れが衰え、打撃にも影響して逆に選手寿命を縮める、と本人は言う そういえば、車の両輪のように、対になって暮らしを支えることは幾つもある。仕事と遊び、貯蓄と消費、けんかと仲直り。政治の世界も、内政と外交にピンと一本、筋が通ってほしいと思う ゴジラの決断が報じられた日は、首相が普天間問題で決断する時でもあった。フタを開けたら、「いま決めないと決めた」。肩透かしみたいな決断もある。 |