JavaScript 実行時の動作に関する変更点(Windows 版 Acrobat/Adobe Reader 8-9)
この情報は、米国アドビシステムズ社が提供している情報をもとにローカライズし、作成したものです。
内容 (What's Covered)
JavaScript の実行によりセキュリティの問題が発生する可能性があるため、Windows 版 Adobe Acrobat および Adobe Reader は常に JavaScript を管理するための機能を提供しています。これまでにも、文書の動作を制御する詳細なコントロールを提供するための改良が続けられてきました。Acrobat/Adobe Reader 9.2 アップデートでは、JavaScript 管理におけるいくつかの改良点が含まれています。
- 特定の JavaScript API をブラックリストに追加することができます。
- JavaScript が無効な場合に、有効にするか確認するダイアログボックス表示機能を削除しました。
- 黄色の文書メッセージバーによる警告メッセージ表示と詳細なコントロールオプションを追加しました。
※ ブラックリストフレームワークに関する詳細およびその他の機能との連携については、Managing JavaScript Execution in the Acrobat Family of Products*(PDF ファイル、196 KB)を参照してください。
A. Acrobat/Adobe Reader 8.1.7 および 9.2 以降
B. Acrobat/Adobe Reader 8.1.6 および 9.1.3 以降
A. Acrobat/Adobe Reader 8.1.7 および 9.2 以降
Acrobat/Adobe Reader 8.1.7 および 9.2 以降では以下のように動作が変更されます。
JavaScript が有効な場合 :
特権を持たない JavaScript は実行されます。
その他の設定で許可される場合は特権付きの JavaScript を実行します。
JavaScript が無効な場合 :
すべての JavaScript に対し、文書メッセージバーでスクリプトに関する警告メッセージが表示されます。文書メッセージバーでは以下のいずれかを選択することができます。
- この文書の JavaScript を一度だけ有効にする
- この文書の JavaScript を常に有効にする
このオプションを選択すると、一意の文書 ID が以下のレジストリキーに保存されます。
HKEY_CURRENT_USER¥Software¥Adobe¥(Adobe Acrobat または Acrobat Reader)¥<バージョン>¥TrustManager¥cTrustedFolders¥cAlwaysTrustedForJavaScript
Acrobat/Adobe Reader 8.1.7 および 9.2 以降で表示される文書メッセージバー :
- 「JavaScript は現在無効になっていますが、この文書は一部の機能でそれを使用しています。JavaScript を有効にすると、セキュリティ上の問題が発生する可能性があります。」
JavaScript が有効でブラックリストに含まれる JavaScript が検出された場合、文書メッセージバーでスクリプトについての警告メッセージが表示され、ブラックリストに含まれていない場合でも JavaScript は実行されません。実行されなかった JavaScript は NotAllowedError として JavaScript デバッガコンソールに表示されます。
ブラックリストに含まれる JavaScript が実行された場合の警告メッセージ :
- 「この文書で使用されている JavaScript は、セキュリティ上の理由により無効になっています。」
B. Acrobat/Adobe Reader 8.1.6 または 9.1.3 以降
JavaScript が有効な場合 :
特権を持たない JavaScript は実行されます。
その他の設定で許可される場合は特権付きの JavaScript を実行します。
JavaScript が無効な場合 :
特権を持たない JavaScript の場合は、文書に JavaScript が含まれていることを知らせるダイアログボックスを表示します。このダイアログボックスには、以後 PDF 文書を開いた際に JavaScript を有効にするか確認するメッセージが表示されます。[はい] をクリックすると、Acrobat/Adobe Reader で JavaScript が有効になります。
信頼済み証明証またはセキュリティ特権の場所を経由するなど、事前に文書の信頼関係が確立されない限り、特権付きの JavaScript は実行されません。
JavaScript が無効になっている場合に表示されるダイアログボックス :
- 「この文書には JavaScripts が含まれています。以後 JavaScripts を有効にしますか?JavaScripts が無効になっていると、文書が正しく動作しない場合があります。」
関連ドキュメント (Related Records)
文書番号 236209 JavaScript のブラックリストフレームワークについて(Acrobat/Adobe Reader 8-9)
Adobe Reader and Acrobat Changes to User Experience for JavaScript Execution*(TechNote cpsid_50432)
ドキュメント情報 (Document Details)
最終更新 (Last Update): | 2009-10-30 |
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文書番号 (ID): | 236204 |
プラットフォーム (OS): | Windows |
バージョン (Product Version): | 8.0, 9 |
リンク (Permanent Link) : | http://go.adobe.com/kb/ts_236204_ja-jp |
関連製品 (Product Affected): | acrobat
reader |