放送予定
   
   
   
12月16日(水)放送予定
“派遣村”から1年
何が再起を阻むのか


仕事と住まいを失った人々が数多く身を寄せた「年越し派遣村」からまもなく1年。この秋、国は緊急雇用対策を打ち出したものの、完全失業率5.1%、失業者344万人と過去最悪の水準が続き、厳しい年末が迫っている。派遣村の"元村民"たちの追跡調査からは、就職率が2割台にとどまり、予想外の長期戦となった就職活動で「夜も眠れない」など、追い詰められている状況が浮かび上がる。いったい何が再起を阻んでいるのか? 苦しい就職活動を追うと、職業訓練の機能不全や、年齢制限など法令違反の求人の現実、正社員と非正規労働者の間の「見えざる壁」など、再起を阻む様々な現実が明らかとなってきた。派遣村の元村民たちの1年をたどりながら、希望ある社会をどう模索していけばいいのか考える。
(NO.2834)

スタジオゲスト 宮本 太郎さん
    (北海道大学大学院教授)
 

   
   
12月17日(木)放送予定
さよならオリエント急行

アガサ・クリスティーの小説「オリエント急行殺人事件」でも有名な国際寝台列車・オリエント急行が、12月13日で126年の歴史に幕を降ろす。オリエント急行は1883年、パリ・イスタンブール間で運行を開始。5つの国を越えて東西ヨーロッパを走り抜ける豪華客車として各国の王侯貴族に重用された。第二次大戦後は航空機に輸送の主役の座を奪われて通常の寝台列車へと姿を変えたが、冷戦中も厳重な国境検問の下で東西を結び続けた。さらに冷戦崩壊後は「出稼ぎ列車」として旧東側諸国から大量の労働力を送り込んだ。番組では、ラストランを迎えるオリエント急行に同乗。ベテラン乗務員や思い出を求めて欧州中からやってきた乗客たちを取材。列車廃止の背景にあるヨーロッパの国際鉄道完全自由化の動きにも触れつつ、情緒溢れる名物夜行列車の最後の姿を追う。
(NO.2835)

スタジオゲスト 玉村 豊男さん
    (エッセイスト・画家)