2009年12月15日 20時40分更新
ことし9月、玉野市の鉄工所でクレーンを使って鉄板を移動させていた男性作業員が鉄板と壁の間に挟まれて死亡した事故で、岡山労働基準監督署はクレーンを扱う教育を作業員に行っていなかったとしてこの鉄工所と社長を書類送検しました。
この事故は、ことし9月玉野市田井の「東児鉄工所」の工場でクレーンを運転していた田中博樹さん(26)が移動させていた鉄板と壁の間に挟まれて死亡したものです。
岡山労働基準監督署によりますと2.8トンまでの重さを吊り上げることができるクレーンを運転する場合、クレーンに関する知識や運転技術について特別な教育を受ける必要がありますが、この鉄工所では田中さんに必要な教育を行っていなかったということです。
このため、労働基準監督署では15日、この鉄工所と62歳の社長を労働安全衛生法違反の疑いで検察に書類送検しました。
調べに対し、社長は「教育を行わなければならないことはわかっていたが、忙しくて余裕がなかった」と供述しているということです。