クロマグロ、太平洋でも漁獲規制 保護へ国際機関が合意水産庁に12日入った連絡によると、フランス領ポリネシアで開かれていた中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)の年次会合は現地時間の11日、2010年の中西部太平洋のクロマグロ漁について、漁船数や操業日数を02~04年水準から増やさないとする資源管理措置を採択し、閉会した。事実上の漁獲制限に当たる。太平洋のクロマグロに規制が導入されるのは初めて。 大西洋と地中海のクロマグロについては、11月の国際会合で10年の総漁獲枠を現行の2万2千トンから4割削減することで合意。南半球ではクロマグロに次ぐ高級魚のミナミマグロが10、11両年とも09年比2割削減され、太平洋メバチマグロも今年から段階的に減らされる。中西部太平洋のクロマグロも規制されることで、世界的なマグロ漁獲枠の縮小傾向が鮮明になった。 水産庁によると、太平洋でのクロマグロの総漁獲量は02年以降、年間1万5千トン前後で推移。合意内容を適用すると10年の総漁獲枠は約1万5千トンに固定される。クロマグロの国内在庫は過去最高水準にあるため、価格面や国内漁業者への影響は限定的とみられる。 【共同通信】
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