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永住外国人に地方参政権を 立法化目指しシンポ

2009年12月13日

 永住外国人に地方参政権を付与する法案の早期立法化を目指したシンポジウムが12日、鳥取市尚徳町の県立図書館であった。在日コリアン弁護士協会監事で弁護士の李宇海(イウヘ)氏=東京都在住=が講演し、参加者約100人が地方参政権をめぐる課題などについて考えた。

在日韓国人をめぐる差別の撤廃を訴える李氏=12日、鳥取市尚徳町の県立図書館

 民主党中心の新政権が外国人の参政権付与に前向きな姿勢を見せていることを受け、市民レベルでの機運を盛り上げるのにつなげようと、在日本大韓民国民団鳥取県地方本部を中心とした実行委が企画した。

 李氏は「在日の地位と未来への展望」をテーマに講演。冒頭で「在日コリアンの権利が、日本国籍を持っている人と比べて一つでも欠けることがあってはいけない」と差別撤廃を訴えた。

 参政権など在日韓国人が抱える問題をめぐっては、世代交代によって問題を知らない人が増えていると指摘。「啓発していくためには工夫が必要。日本社会に向けて説得力をどう維持するか、みんなが真剣に考えなければならない」と呼び掛けた。

 問題解決に向けては「日本人と韓国人が互いに歴史を共有しなければ共存できないということはなく、互いに傷つけ合わないという気持ちで対面することが望ましい未来だ」と強調した。

 この後、パネル討議があり、鳥取大学の永山正男教授をコーディネーターに、同地方本部の薛幸夫(ソルヘンブ)団長らが意見交換。また、民主党の湯原俊二衆院議員が駆け付け、来年の通常国会で地方参政権を付与する法案の提出に向けて準備を進めていると説明した。



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