沖縄放送局

2009年12月13日 19時34分更新

ひき逃げ事件で読谷村民大会

沖縄県読谷村で(よみたんそん)男性がひき逃げされ死亡した事件で、男性をはねた疑いが持たれているアメリカ兵の身柄を日本側に引き渡すことや、日米地位協定の改定を求めて、地元の住民が抗議集会を開きました。

先月7日、沖縄県読谷村で、外間政和さん(66歳)が(ほかま・まさかず)ひき逃げされ死亡した事件をめぐっては、警察が、沖縄のアメリカ陸軍基地、トリイステーションに所属する27歳の男の2等軍曹から任意で事情を聴きましたが、2等軍曹側は、人権への配慮に欠けるとして、現在、聴取に応じていません。

このため地元の読谷村で、13日、住民による抗議集会が開かれ、主催者の発表でおよそ1500人が集まりました。

集会でははじめに全員で、死亡した外間さんに黙とうをささげたあと、読谷村の安田慶造村長が、(やすだ・けいぞう)「この事件に対する悲しみや怒りを住民の総意として確認し、アメリカ軍や政府に訴えていきたい」と述べました。

このあと住民の代表が、「アメリカ軍がもたらしてきた被害は語り尽くせない」と訴え、2等軍曹の身柄の日本側への引き渡しや、日米地位協定の抜本的な改定を求めることを決議しました。

集会に参加した60代の男性は、「アメリカ軍が関係する事件や事故が起きても、沖縄県だけで対応できない現状が歯がゆい」と話していました。

参加者は、2等軍曹が所属するトリイステーションまで行進し、事件に抗議する声明文を直接アメリカ側に手渡しました。

声明文を渡したあと、読谷村の安田慶造村長は、「予想を上回る数の住民が集まり、かつてない大会になった。集会に来れなかった住民も含め、村の人たち皆が怒っているのだなと感じた。日本政府にはその思いを真剣に受け取ってほしい」と話していました。