知人男性6人が次々と死亡…
34歳女詐欺師魔性の婚カツ=i2)
(週刊朝日 2009年11月13日号配信掲載) 2009年11月5日(木)配信
一方、佳苗被告の証言を裏付けるような物的証拠も確認された。遺体の股間に巻かれていたコルセットのようなもので、調べてみると勃起不全治療用の器具とみられた。遺書などは発見されなかったが、かくして失恋によるショックが原因の自殺と判断されたというのだ。
ところが、それからおよそ半年。埼玉県警から警視庁への問い合わせで状況が一変する。
今年8月、埼玉県警は管内で捜査している、練炭を用いた不審死事件と類似の事件が警視庁管内にあるとして、捜査協力を求める電話を入れたのち、翌9月初旬には青梅署を訪れ、捜査資料を閲覧した。
これをきっかけに、警視庁は殺人事件担当の捜査一課を投入。捜査状況を精査した結果、捜査の不備が明らかになり、報告書が作成されたというのである。
前出の捜査関係者が言う。
「練炭の購入元、購入人物の捜査を怠っていたのは致命傷。購入元をあたっていれば本人が買ったか否かがすぐわかり、事件性の有無が判明していたはずだ」
それ以外にも重大な見落としがあった。
テーブル上に残されていたメモ帳には、「何月何日、何百万円」という記載がいくつもあったが、その使途も銀行口座の確認も一切、なされていなかった。また、携帯電話に残されたメールのなかには、
「金の用意できた?」
というようなものもあったにもかかわらず、それについての事情聴取もまったくおこなわれなかった。さらに、ドアチェーンがかかっていなかった点、パソコンから外付けのハードディスクがなくなっていた点なども捜査のずさんさを裏付けるものだったという。
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