<精神障害者>「幻聴妄想かるた」ユーモア交え理解促す
12月8日11時14分配信 毎日新聞
「幻聴妄想かるた」を持つハーモニーの新澤克憲施設長。患者の体験をプリントしたTシャツ(右)も作った=東京都世田谷区で前谷宏撮影 |
ハーモニーは、地域で孤立しがちな在宅の障害者に居場所や軽作業などを提供する施設。集団精神療法士の藤田貴士さんが中心となり、利用者同士でお互いの体験を話し合うグループ療法を開いており、精神障害者の体験談を一般の人にも分かりやすく発信しようと、かるたを作った。
かるたは「弟を犬にしてしまった」という読み句に「弟が犬に見えて、左側をずっと歩かせていたそうです。それにしてもやさしい弟さんですね」という解説文を付けるなど、幻聴や妄想をユーモアで包み、親しみやすい形にした。
看護の専門誌などで取り上げられ、福祉や看護の大学などから注文が相次ぎ、教材として取り入れる学校もあった。学生からは「幻聴がどんなものか楽しみながら学べた」などの感想が寄せられた。
かるたづくりにかかわった統合失調症の男性(54)も、しばしば謎の集団に地面を揺らされているように感じることがあり、苦しめられてきた。しかし、かるたをきっかけに施設の障害者同士で体験を語り合うようになり「初めて理解された気がした」という。
ハーモニーの新澤克憲施設長は「幻聴や妄想がよく現れるのは、孤独感や疲労感が強いとき。体験を話し合い、時に笑い合える居場所があることが、障害者が地域で暮らす上で重要」と話す。
展示会は18〜20日、世田谷文化生活情報センターで開かれる。
問い合わせはハーモニー(03・5477・3225)へ。【前谷宏】
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最終更新:12月8日12時24分
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