【社会】米陸軍の座間移転中止へ 米側都合で「再編」変更2009年12月9日 朝刊 2006年5月に日米合意した「米軍再編」に基づき、実施されるとした米陸軍第1軍団(ワシントン州フォートルイス)のキャンプ座間(神奈川県座間市・相模原市)への移転が実現しない見通しとなった。複数の米軍筋が明らかにした。 米側は普天間移設問題で、日本側に米軍再編の履行を強く求めているが、米側の事情で実施されない部分もあることが浮かんだ。 キャンプ座間への米軍移転は、07年12月に本土から移設した第1軍団前方司令部のみで終わることになる。第1軍団が世界規模で展開する大規模司令部であるのに対し、小規模な第1軍団前方司令部は「日本防衛」に特化される見通しだ。 米軍再編の合意文書に「第1軍団」の名称は出てこないが、日米は第1軍団のキャンプ座間移転を念頭に議論を進め、「(陸海空軍と海兵隊の)統合任務が可能な作戦司令部」(中間報告)が移転するとしていた。 米軍再編では第1軍団の移転を前提に、陸上自衛隊の海外活動司令部である中央即応集団が朝霞駐屯地(東京都練馬区)からキャンプ座間へ12年度に移転する計画で、一部工事が始まっている。
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