西岡「米でＫＯ防衛したい」…報知プロスポーツ大賞表彰式

西岡（右）にパンチを受けてもらう坂本

　◆２００９報知プロスポーツ大賞表彰式（８日・東京ドームホテル）　世界で戦う“戦友”たちを目の前にして闘志に火がついた。壇上に立ったプロボクシングＷＢＣ世界スーパーバンタム級王者・西岡利晃（３３）＝帝拳＝は「今年は３連続ＫＯで防衛した。次は４連続、そして、いつかはラスベガスでのＫＯ防衛をやりたい」と宣言。今回の初受賞を米国進出の弾みとする。

　ＷＢＣで頂点に立った原監督から「おめでとう！」と祝福を受けた。「重圧に耐え、優勝に導いた手腕はやはりすごい」と世界一監督の印象を語った。自身のスピーチに何度も相づちを打ち、細かく拍手を送った石川には「あの若さで、その気遣い。感心しますね」と思わずうなった。世界を知る同士、通じ合うところはある。それだけに刺激は大きかった。

　５月に敵地メキシコでジョニー・ゴンサレスに３回ＴＫＯ勝ちし、日本人選手２４年ぶりの海外防衛に成功。今年の３連続ＫＯ防衛で最も輝いた一戦を経て「『世界の西岡』を目指す。海外に名前を売りたい」とどん欲だ。

壇上で記念写真に納まる受賞者（左から）石川遼、坂本勇人、宮里藍、鉄平、西岡利晃、原監督、松本哲也

　会場内では隣の席の宮里と家族の話で盛り上がった。１０月のＶ３戦後は兵庫の自宅で充電。来年３月予定のＶ４戦へ向け、今月から単身、東京の帝拳ジムで練習を重ねているが、年末年始は帰郷し、しばしの休息に入る。

　世界戦勝利のたびに、リングでまな娘の小姫ちゃんを抱きかかえてきた。最高のモチベーションだが、「娘はまだ小さい。ボクシングのことを覚えているようになるまでチャンピオンを防衛したい」とさらなる飛躍を誓った。

　◆西岡　利晃（にしおか・としあき）１９７６年７月２５日、兵庫・加古川市生まれ。３３歳。９４年１２月、ＪＭ加古川ジムからプロデビュー。００年９月、帝拳ジムに移籍。０８年９月、ナパーポン（タイ）を破りＷＢＣ世界スーパーバンタム級王座獲得。５月には日本人２人目の海外防衛を達成。１６８・５センチの左ボクサーファイター。家族は妻と１女。