2005年11月29日

【書籍紹介】「ラミーのすべて」

ラミー好きの方もそうでない方も、好きな方はバイブルとして、そうでない方は次はご自分のお気に入りが出版されると信じて、本屋さんに走りましょう。

株式会社ロコモーションパブリッシング発行「ラミーのすべて」、A5変型判128ページ、本体価格1,500円(税別)

詳細はこちらから見に行ってください。

  http://locomotion.jp/


それでもって私のねらいはこちら。

 「株式会社ロコモーションパブリッシング様、
  次は『アウロラのすべて』をお願いいたします。」
  
Posted by aurora_88 at 07:32Comments(13)TrackBack(1)この記事をクリップ! 万年筆  | 書籍

2005年11月28日

百年のオノト、その25

画像による新旧マグナの比較

オリジナルの銀製マグナは持っておりませんので、厳密な比較は出来ません。よってごく普通の、といってもかつては”幻”と言われていた、樹脂製黒いマグナとの比較になります。

復活オノトの緒元は前回書いたので今度はオリジナル・マグナを簡単に記します。
・軸素材は、樹脂製、ほかに金/銀があるらしい。
・インク吸入は、プランジャー、レバー、そしてプッシュボタン。
・吸入量は、プランジャーは3cc前後入ります。ほかの二方法は分かりません。
・ニブは、14ctの6号/7号。私の持っている7号ペンはバイカラーです。
・クリップは、画像のものしか見たことがありません。上部にデザイン化された「T.D.L.R.」マークあり。
 トーマス・デ・ラ・ルーのことですね。
・キャップのリング装飾は、細い三本や幅広一本のものであったりして、またそれらが金無垢だったりします。
 別のパターンもあるかもしれませんね。

金属製のオリジナル版は、見たこともありません。無垢なのでしょうか。どなたか見せてください。
以前から書いているようにプッシュボタン式は見たことがありません。こちらも持っている方/見たことがある方、情報をください。
バイカラーと言っても薄れてしまってよく見ないと分からないかも知れない。銀装飾との境界線があること、その装飾がいくらか残っていることから、かろうじてバイカラーと分かる程度です。一方、金色一色のニブもあると聞いたことがありますが、どうなんでしょうか。
復活版のキャップのマークは「ONOTO」です。復活版では「オノト」は使えても、「トーマス・デ・ラ・ルー」は駄目だったのですね。

では画像を。

MAGNA_Comp.jpg



復活品の方がちょっと大きいようです。ざっと計った数値をお楽しみください。

MAGNA_Outline.jpg











同じ7号ニブと言ってもずいぶんと大きさが異なります。ひょっとすると復活オノトでは、現在ある似た大きさのニブを探してきて、それに「装飾」として「7」と入れたのではないでしょうか。どうでしょう。

復活版のニブもそれなりに弾力もあって書きやすく面白いですが、オリジナル版とは違います。軸があまりに重く、そればかりに気を取られてしまうかも知れないけれど、試していただくのが手っ取り早いかな。機会がございましたら、どうぞ。

次回は、ニブの拡大をします。まだ続きますよ。


  
Posted by aurora_88 at 19:00Comments(6)TrackBack(0)この記事をクリップ! 万年筆  | Vintage

2005年11月24日

百年のオノト5

復活オノトの話。

昨年の10月にロンドン・ペン・ショーに行かれた方に見せていただいた一枚のパンフレット。そこには銀色のオノト・マグナが書かれていました。英文を眺めると、どうやら最初のオノトから百年目の2005年にオノト・ブランドが復活、その最初のモデルとしてマグナ・タイプのペンが作られるといったことが書かれています。作られるペンは銀無垢500本、金無垢20本で、パンフレットはその予約申込書も兼ねているものでした。

このペンには限定品によくあるようにそれぞれに番号がつけられ、希望の番号を先着順に受けつれるともあります。今なら1番が取れるかも知れない!? でも駄目だろうと考えているうちに思いついたある番号。「それだ」と英単語を並べたメイルを書き送ってみると、忘れた頃にその番号を私に割り振ったと返信が来ました。ここまでが昨年の12月初めくらいまでのこと。


Invitation.jpg







それから年が明けて二月くらいにメイルが届きます。そのメイルに添付されていた書類がご覧の画像。私の名前はぼかしてありますが、なんと創立パーティをやるから、ついでにロンドンまでペンを受け取りに来いとあります。費用のことは何も書かれていないけれど、もちろんそれぞれの負担になります。まあいいか...このあとロンドンまでの珍道中ですが、それは書かないでおきましょう。

この復活オノトは、ご存知の通りこの秋から丸善でも扱われています。こういった過程を経ているので、好まれそうな番号は既にありません。変な言い方をすると福があるものばかりが店頭に並んでいるのかな。まだペンが残っているかどうかなど詳細は、丸善またはオノトにお問い合わせください。

このペン(銀製)のカタログデータを以下に記しておきます。
 Hallmarked solid sterling silver with 23ct gold-plated clip
 3 gold-plated bands on the cap signifying the highest quality of Onoto pen ever produced
 Classic barleycorn pattern which makes the pen so tactile, it's hard to put down
 18ct gold nib with exclusive Onoto engraving, available in Fine, Medium and Broad
 Limited edition number engraved on each pen
 Distinctive ONOTO THE PEN engraving on the barrel
 Commemorative inscription
 Exclusive Onoto cipher on the clip
 Beautiful balance
 Standard European cartridge or converter filler
 Of some 90 gram weight, the Centenary Onoto is a heavy duty pen designed to last

この中で特筆すべきは最後の項目で、重さ90g、でしょうか。重たいですよ。


最後に、今回のこの文章には大幅な脚色がなされていることをあらためてお断りしておきます。ペン自体の画像などを見たい方は、オノトサイトなどをご覧ください。


さて次回は、画像による新旧マグナの比較をやってみましょう。
  
Posted by aurora_88 at 21:00Comments(16)TrackBack(1)この記事をクリップ! 万年筆 

【商品企画】白ラベルのボトルインク5

白いラベルのボトルインクを作りませんか?

ラベルは、メーカ名とインク色表記以外は白色でインクののる紙を使用。プレゼント、会合の記念品、展示会のおみやげ、などの一言メッセージ、などなど何でも書けます。最初から瓶に張ってあっても、裏面シールであとから張ることが出来ても良いでしょう。

White_Label2.jpg






画像は既存のものを急遽白塗りにしたもので綺麗ではありませんが、サンプルとしてみてください。白いところを出来る限り広く、瓶はそれぞれのメーカの腕のみせどころになります。

もし本当にやりたい方はまずロイヤリティのご相談をしましょう、ととりあえず書いておきます。まだないよね?  
Posted by aurora_88 at 14:00Comments(2)TrackBack(1)この記事をクリップ! 万年筆  | 関連品

2005年11月20日

モンブランのインク瓶

モンブランのインク瓶、No.29。今でも根強い人気のこの瓶は、輸入されたインクを小分けするために日本で作られたと伺っています。瓶の形、ラベル、外箱の印刷などに変化があるようなので、興味のある方/詳しく知りたい方はウェブサイト等を検索・参照してください。

さて今回、この画像の瓶に関する情報をお寄せいただきたいと思っています。擦り傷のたくさんついたラベルはご覧の通り金色で、KINGS BLUEインクが入っていたと記されています。

MB-Ink-bottle.jpg






だいぶ前に都内某所で見つけ、ときどきおねだりをしてようやくお分けいただいたのが二年ほど前。迂闊なことに家に帰ってじっくり見るまで(見るまでもないのですけれどねえ)金色ラベルに気が回りませんでした。

黄色いラベルのものは見かけますが、金色のものはこれ以外に見たことがありません。普通に売られていたものではないでしょう。セットに入っていたもの、何かの記念に作られたもの、などなどの情報をお寄せいただけると幸いです。

見せびらかすときの能書きにしたいと思っています。  
Posted by aurora_88 at 07:29Comments(18)TrackBack(1)この記事をクリップ! 万年筆  | 関連品

2005年11月16日

オノト・ブルドッグ5

そういうことで今回はオノト・ブルドッグ。
ソースに細軸を挿してみようか、ケンネルに行ってペンをくわえさせようかと考えた末に思いついたのがこれ。

ONOTO_AD.jpg





この雑誌掲載の広告、広告にはふさわしい場面ではないみたい。書かれている文章を読めば意図が分かるのかも知れないけれど、チンプンカンプンです。どなたか意味を教えてね。

画面右手前のオノト顔の記者さんのような方の胴体から帽子にかけてを見てください。これぞブルドッグ、だと思うのですがいかがでしょう。この広告は1911年のもので時代もほぼあっていると思うし、人のからだということだけで太い軸を書いたのではないと思います。

ONOTO_Bulldog.jpg



オノト・ブルドッグの実物は、一回だけ見て触ったことがあります。ランブロー本に載っているSSSのブルドッグタイプに比べると太さは同じようだけど、あれほど長くはありません。ところがキャップを外して後ろに付けると、一転してパイロット50号付きペンと同じくらいの長さになったように記憶しています。

もう一回見てみたい。実物、日本国内に何本あるのかなあ。見つけた方は是が非でも自分のペンにしてくださいね。そして飽きたら...  
Posted by aurora_88 at 09:00Comments(13)TrackBack(0)この記事をクリップ! 万年筆  | Vintage

2005年11月13日

オノト18ct5

18ct-Onoto.jpg

今度のオノトは、小さなニブです。両ベロの下に隠れたニブは何号になるのだろう。何の変哲のない軸は太さ約10mm、長さは使用時にキャップを後ろにはめると約180mmになります。黒いエボナイト製の地味なペンだけど、使ってみるとこの長さのためか派手に見えてしまいます。 このペンは、1910〜20年くらい、日本では大正の頃のものだと思われます。

特に珍しくもないこのペンで気にかかるのは、ニブが18ctということ。オノト18ctニブは年代を問わず私はほかに見たことがなく、思わず手が出てしまいました。この時代の18ctというのはどういった意味を持っていたのでしょう。

18ct-Nib.jpg

一日このペンを使って書き続けたら、どんなに筆圧の高い人でもかなり低くなるのではないでしょうか。この時代のペンを使ったことのない方にも、ぜひ試していただきたいと思うペンです。

もっとも、第一画目でグニャっといってしまいましたら、それまでということで。  
Posted by aurora_88 at 04:00Comments(14)TrackBack(0)この記事をクリップ! 万年筆  | Vintage

2005年11月07日

オノトの8番、その2

せっかくなのでもうちょっとこの話題を引っ張ってみます。

kugel_149さんが教えてくださったフエンテ誌は第17号。詳細はその号を見ていただくとして、
 大きなペン先のこと
 書き味の違いによる切り割りの長さが違うこと
 ペン先の刻印こと
 軸の材質のこと
 クリップのこと
などなどが書かれていました。読んでみてニブを見直してみました。今回はそのニブ二点の近影です。
ONOTO_No8x2.jpg

 

 

 

 

右側ニブの切り割りは約15mmです。左側ニブの軸内に見えないところに「8」とあったかどうか、忘れてしまいました。ニブの形の違いやハート穴が確認いただけると宜しいのですが。画像から判断して、どちらのペンが好きになれそうでしょう? 実際に試される前に、二種のニブの書き味を予想してみてください。

なお、フエンテ誌のその文章の中に、マグナには6番ニブのついたペンがある、と書かれていました。どうやら6番ニブはありそうです。そしていつか実際に見ることが出来るだろうと思うようになりました。

 

  
Posted by aurora_88 at 09:00Comments(13)TrackBack(1)この記事をクリップ! 万年筆  | Vintage

2005年11月04日

オノトの8番5

ONOTO-No8.jpg

ONOTO-No8 薄




まず画像を見てください。決して細いわけではない軸を細く見せてしまう大きなニブが印象的ですね。このペンはThomas De La Rue and Company Limitedの「ONOTO THE PEN」、デ・ラ・ルーのオノトです。

そのニブはオノト最大の8番、エボナイト製の軸は変色していて、ランブロー本を見ると1930年頃のペンらしい。軸は太さ13mm弱、長さはキャップを閉めて約140mm、使用時後ろにはめて約190mmと立派なペンで、持ったときの大げさな姿がなんとも言えません。

プランジャーにより吸入できるインクは3ccほど。インク残量はパイロット823のように軸内は外から見えませんので、私はペンを振って耳で確認しています。なんともゆるやかな方法ですね。
なおオノトのインク吸入には、ほかにレバー、アイドロップ、ピストンなどがあり、さらにプッシュボタン式もあると聞いていますが、私にとってそれは幻です。

使用時は、尾栓を緩めインクをニブ/ペン芯に流します。すぐにはインクは出てきませんが、ここではペンを振ったりしないで出てくるのをゆっくり待ちましょう。なお緩めっぱなしにするとインクがボタ落ちすることもあるので、閉めたり緩めたりしなくてはならないこともあります。面倒と見るか面白いと見るかは人それぞれかな。

このペンはふわふわで、的確な表現かどうかまるで毛筆のようです。現行ちょっと前品の柔らかさとまた違った感じを、皆さんはどう感じますでしょうか。興味を持たれた方は私の現れるところに来ていただいて、試し書きをしてみてください。

 

  
Posted by aurora_88 at 04:00Comments(11)TrackBack(1)この記事をクリップ! 万年筆  | Vintage