三菱重工業の小牧南工場(愛知県豊山町)で、修理中だった自衛隊のヘリコプター2機の電線が切断されていたことが2日、分かった。電線はいずれも機体内に入り込まないと切断できず、愛知県警は航空機や工場内部に詳しい人物の犯行とみて、器物損壊容疑で捜査を始めた。防衛省は同社を厳重注意した。
同社によると、電線が切断されたのは海上自衛隊の哨戒ヘリ「SH―60J」と航空自衛隊の救難ヘリ「UH―60J」。SHは操縦席後部の床にあった電気系統の電線3本、UHは胴体中央の天井部にある燃料系統の1本と胴体後方にあった空調系統6本をそれぞれ切られていた。
同工場では2002年にも航空自衛隊の戦闘機や偵察機の電気系統ケーブルが切断されるなどの被害があったが、犯人の特定には至らなかった。(02:50)