元自民秘書、民主に100人移籍 政党色違いに戸惑いも政権交代をもたらした衆院選から約3カ月。自民党は165人の前職議員が落選し、職を失う秘書が多数出た。民主党秘書会によると、このうち少なくとも100人が民主党議員の秘書へと転身した。移籍組からは生活のためとの本音や、政党色の違いに戸惑う声も漏れる一方、与党経験を生かせると前向きにとらえる人もいる。 秘書歴数年の30代男性公設秘書は自民党議員が落選して解雇され、初当選した民主党の新人議員に採用された。秘書経験は選挙前までいた事務所でしかなかった。「民主に行くのは裏切りになると思った。でも、妻も子もいる。生活のため背に腹は代えられなかった」と振り返る。 民主党秘書会によると、党所属衆院議員の秘書は改選前、400人台だったが、改選後は移籍組も含め1000人近くまで増加した。 「民主党執行部はまだ与党に慣れていない」というのは40代男性公設秘書。「自民を支援していた団体へも支持を広げるべきなのに、団体に近づこうとすると、執行部は『癒着だ』という。与党として成熟していない」と指摘する。 【共同通信】
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