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ハッスル最高顧問・酒井氏辞任、TAJIRIらと新団体SMASH旗揚げ
8日、都内ホテルでハッスル最高顧問の酒井正和氏が同役職の辞任を発表し、新団体SMASHの旗揚げを発表した。また、同団体に元横浜ベイスターズ・古木克明の入団も発表された。12月8日(火)都内ホテル
SMASH旗揚げ記者会見
苦境に陥ったハッスルを新体制で支えると表明していたクォンタム・ジャンプ・ジャパン株式会社の酒井代表だったが、この会見では「ハッスルエンターテインメントの山口社長と協議の結果、ハッスルのコンテンツを活かした運営は困難」と判断し、最高顧問の辞任を発表した。
選手や業者への支払いの遅れなど諸問題を抱え、12月25日の両国国技館に関するアナウンスもまったくないままだが、こうした現状に対して酒井氏は「私が考えるイベント事業とは乖離がある」と語り、「HEさんが抱える諸問題は一切関係がありません」と断言。「山口社長にはぜひ頑張っていただきたいと思います」とエールを送り、「今後ハッスルのイベントで協力の要請があれば、なんらかのかたちでやれればと思います」と語った。
この会見には酒井氏とともにハッスルの元所属選手であるTAJIRI、小路晃、大原はじめ、KGあらため朱里、そして島田裕二氏が出席し、彼らを所属選手とする新団体SMASH(スマッシュ)の旗揚げを発表した。同団体はTAJIRIが統括するプロレス部門(『スマッシュ2010』※仮称)、小路が統括する総合格闘技部門(『スマッシュ・ファイトクラブ』※仮称)、さらにキックボクシング部門(『スマッシュ・グランプリ』※仮称)を三本柱として、2010年3月26日新宿FACE大会(プロレス)で旗揚げする。格闘技部門に関しては4〜5月に開催する予定だという。
イベント統括マネージャーとなった島田裕二氏は「若手を底上げするイベントにしていきたいと思います」と表明し、TAJIRIは「酒井代表からは『好きにやってくれ』と言われたので、SMASHは『TAJIRIがやりたいことを好きなようにやる実験の場』にしたい。いままで所属した団体よりは小規模ですが高性能マイクロチップのような団体を目指します」と団体のカラーを説明した。
ここまで説明すると会見は質疑応答に。10月以降の4大会の開催中止が発表され、まったく先が見えない状態のハッスルについて、酒井代表は「(山口社長とは)意見の食い違いではなく、イベントに関する部分で考えが合わないということです。(ファンへのチケット代金の払い戻しも滞っていると聞くが?という質問に)いろんな諸問題を抱えているという状態は、私の考えるイベント事業とはズレていました。私が運営していく中ではあり得ないということです」と語った。
この会見ではSMASHの総合格闘技部門に元横浜ベイスターズ・古木克明の参戦が発表された。「野球界への未練や後悔はありません。日本や世界を代表する格闘家としてやっていきたいと思います」と力強く語った。今シリーズの終了後、トライアウトを2回受けたが声はかからず野球の道には一区切り。さっそく7日から小路の指導で練習を開始したが、小路も「ポテンシャルが非常に高いです。腰のキレが良く、さすが元四番バッターですね。体型もブルース・リーのようですし、球界の大先輩である馬場さんのようになりたいと言っていました。新天地で大成功させたいです」と期待を寄せた。
ひとまず若手選手を中心にハッスルの宙ぶらりん状態から脱したかたちだが、厳しい時代を切り抜けるためにも「社員は選手を含めて7名。小さいですが身の丈に合ったかたちでスタートします」と酒井社長。ひとまず新団体SMASHはスタートを切ったが、はたしてハッスルはどうなってしまうのか!? いまだ正式には12.25両国国技館の開催中止は発表はされていない。