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「葛飾ビラ配布事件」最高裁・判決文の真相

三上英次2009/12/04
 一般に裁判所の文章は難解であるとか、とっつきにくいとの印象があるが、5年にわたって最高裁まで争われた、いわゆる「葛飾ビラ配布事件」は、PDFファイルで5枚ほど、読むのに5、6分で済み、10分あれば十分である。

 しかも、前半部分は、問題となったマンションの構造や玄関出入り口についての記述で、専門的な法律論が展開されているわけではない。例えば、次のような記述である。

〔1〕本件マンションは、東京都葛飾区亀有2丁目所在の地上7階、地下1階建ての鉄筋コンクリート造りの分譲マンションであり、1階部分は4戸の店舗・事務所として、2階以上は40戸の住宅として分譲されている。

〔2〕2階以上の住宅部分への出入口としては、本件マンション西側の北端に設置されたガラス製両開きドアである玄関出入口と、敷地北側部分に設置された鉄製両開き門扉である西側敷地内出入口とがある。

〔3〕掲示板には、A4判大の白地の紙に本件マンションの管理組合(以下「本件管理組合」という。)名義で「チラシ・パンフレット等広告の投函は固く禁じます。」と黒色の文字で記載されたはり紙と、B4判大の黄色地の紙に本件管理組合名義で「当マンションの敷地内に立ち入り、パンフレットの投函,物品販売などを行うことは厳禁です。工事施行、集金などのために訪問先が特定している業者の方は、必ず管理人室で『入退館記録簿』に記帳の上、入館(退館)願います。」と黒色の文字で記載されたはり紙がちょう付されていた。

 ちなみに、上の〔1〕〜〔3〕まで、すべて東京高裁(池田修裁判長)の手による判決文を【コピーアンドペースト】つまり「引き写し」をして作成されたものである。

「葛飾ビラ配布事件」最高裁・判決文の真相 | 写真(A)オレンジ色のマーカー部分は高裁判決文からの転用である(撮影・三上英次、以下同じ) 
写真(A)オレンジ色のマーカー部分は高裁判決文からの転用である(撮影・三上英次、以下同じ) 
 写真(A)を見てもらえば、どれぐらいの【コピーアンドペースト】によって、この判決文が成り立っているのか、一目瞭然である。写真(A)は、PDFファイルで5ページの分量の判決文を、ワードファイル4枚に打ち直したものだ。全4枚のうち、オレンジ色のマーカーが引いてある部分は、東京高裁の判決文と一字一句同じ箇所である。〈引用〉であることを明記せず、そのまま転載すれば、世間では〈盗用〉として非難されるが、最高裁判決文の場合は、別段そのことに目くじらを立てる必要は無い。最高裁は、憲法判断をするところで事実認定をするところではないし、ちゃんと「原判決の認定及び記録によれば、本件の事実関係は、次の通りである」の一文が入っており、慣れた者同士なら事情の察しはつくし、わざわざ〈引用〉のことわりは必要ないだろう。


 問題は、写真(A)の下半分、ピンク色のマーカーが引いてある部分だ。実は、ここも、ある判決文から、そのまま【コピーアンドペースト】されて、転載されているものだ。判決文の後半は、事実認定ではなく、憲法解釈に関わる部分であるから、例えば、高裁判決文からの【コピーアンドペースト】であってはならない。しかも、引用のことわりも無く、他の裁判官の書いたものを転載することも当然許されることではない。

 ピンク色のマーカーを引いた【コピーアンドペースト】部分――、これはいちおう他人の書いた判決文ではない。書いたのは、「葛飾ビラ配布事件」の裁判長、今井功氏その人である。以下の〔4〕〔5〕を見てもらえばわかるが、これらは2008年4月に「立川自衛隊官舎ビラ配布事件」で書かれたいくつかのフレーズをそのまま、一字一句も変えずに、まさに【コピーアンドペースト】して持って来たものだ(但し、〔5〕については「防衛庁の集合住宅」を「本件マンション」に打ち替えてはある)。

〔4〕「憲法21条1項も,表現の自由を絶対無制限に保障したものではなく、公共の福祉のため必要かつ合理的な制限を是認するものであって、たとえ思想を外部に発表するための手段であっても、その手段が他人の権利を不当に害するようなものは許されない。」

〔5〕「本件では、表現そのものを処罰することの憲法適合性が問われているのではなく、表現の手段すなわちビラの配布のために本件管理組合の承諾なく本件マンション内に立ち入ったことを処罰することの憲法適合性が問われているところ,本件で被告人が立ち入った場所は、本件マンションの住人らが私的生活を営む場所である住宅の共用部分であり、その所有者によって構成される本件管理組合がそのような場所として管理していたもので、一般に人が自由に出入りすることのできる場所ではない。たとえ表現の自由の行使のためとはいっても,そこに本件管理組合の意思に反して立ち入ることは、本件管理組合の管理権を侵害するのみならず、そこで私的生活を営む者の私生活の平穏を侵害するものといわざるを得ない。したがって、本件立入り行為をもって刑法130条前段の罪に問うことは、憲法21条1項に違反するものではない。」


 事実認定については、原審(東京高裁)判決文からの【コピーアンドペースト】(引き写し)、そして、後半の憲法論については、過去に自身の書いた判決文からの【コピーアンドペースト】(引き写し)――これが、今回の最高裁判決文の実態である。
 これについて、特に過去の判決文からの「引き写し」のどこがいけないのか、自分の書いた判決文からの転載であれば、逆に、憲法解釈が「ぶれていない」からよいのではないか、同じ「住居侵入罪」のケースなのだから、たとえ判決内容が【コピーアンドペースト】でも、とやかく言うすじあいのものではないのではないか、という意見もあるだろう。

 しかし、そうではない。記者が、今井功裁判長の判決に対する姿勢を厳しく批判するのは、上記〔4〕〔5〕の箇所について、すでに、荒川さん側弁護団は、「上告趣意補充書(4)」(2009年2月9日提出)で、わざわざ引用して、反論を述べているからである。

 したがって、判決を下すに当たっては、弁護団から出された反論(上告趣意補充書(4))に対して、さらに相手を納得させるべく、新たに言葉を尽くして法適用のあり方を示すのが、職業裁判官としての務めではないのか。

 今井裁判長は、ウェブ上で「最高裁判所の判断は,事件についての最終的な判断である」と述べている。加えて、自身は2009年12月をもって、定年退官である。だから、「門前払い」であろうが、【コピーアンドペースト】と揶揄(やゆ)されようが、ともかく「上告を棄却する」判決を下せば、あとはどうでもよいと思っていたのではないだろうか。
 判決文を読んで、どんなに弁護団が切歯扼腕(せっしやくわん)しようが、もう判決は確定である。直ちに相手の非や矛盾を問いただせる公開討論ではないし、いったん判決を言い渡してしまえば、これまでのように「上告趣意補充書」なども出しようが無い――、そういうことを考えて、今井裁判長は、無責任にも、過去の判決文、それも弁護団からとうに反論の材料とされているフレーズにもかかわらず【コピーアンドペースト】して、判決文らしきものに仕上げて出して来たのではないだろうか。およそ、そうでも考えなければ説明がつかないほど、今回の【コピーアンドペースト判決文】は、幼稚であり悪質である。全国から8万人にも及ぶ人たちが荒井さんの無罪を求めて署名をして来た事実を、今井裁判長らはどう考えているのか、――国民(=主権者)を馬鹿にするにもほどがあると言いたい。


 「上告趣意補充書(4)」は、上記〔4〕〔5〕を引用し、それに続けて「自衛隊立川官舎へのビラ配布」に関して次のような点を指摘している。

(ア)立川事件の最高裁判決(今井功裁判長)は、立川宿舎の1階出入り口から玄関前までの部分及び敷地部分を「邸宅」侵入罪の対象と解し、純然たる居住部分(住居)と同様に判断すべきではないことを述べている。

(イ)立川事件の最高裁判決(今井功裁判長)は、具体的な管理者の存在や管理者の具体的な対応を認定した上で、立ち入りが「管理者の意思」に反するか否かの判断をしている。そして、明確な「住居」ではなく、「人の看取する邸宅」への侵入については、単なる抽象的な管理権侵害では足りないことを自ら明らかにしている。

(ウ)立川事件の最高裁判決(今井功裁判長)は、表現内容そのものではなく、表現手段を制限することの憲法整合性が問われていると明言する。しかし、立川事件判決では、配られたビラの内容が管理者の立ち入り拒絶意思の認定に不可欠なものとされ、結局ビラの内容にまで事実認定が及んでいる。

 (ア)〜(ウ)を指摘して、立川事件最高裁判決は「集合住宅の共用部分を〈人の看取する邸宅〉とするとともに、看守者(管理権者)の配布物の配布のための立ち入り禁止」については、「厳格な要件を付した判決」であることを、弁護団は明らかにしている。

 その上で、「葛飾ビラ配布事件」の場合は〈1〉複数の出入り口ドアが無施錠である 〈2〉「チラシ・パンフレット等広告の投函は固く禁じます」との貼り紙にある「広告」は主として商業ビラの投函を禁止する趣旨であるかのように読め、それ以外の工事業者などへの記録簿も「有名無実化」していたこと 〈3〉管理人の不在時間もあること 〈4〉管理人は他の部外者には注意のみで帰していることを挙げ、荒川さんの配布物は「内容が平穏で、マンション居住者を含む葛飾区民・東京都民に関連する内容が記載されたビラであることから、その内容に対する賛否はともかく、区政・都政に参加するための重要な情報であった」旨を主張する。  

 そして、葛飾事件では「部外者の立ち入りをどの範囲で許容するかについては、各居住者による個別的具体的な意思が必要とされなければならない」として、立川事件との相違を、数ページにわたって説明している。「上告趣意補充書(4)」は、立川事件への最高裁判決をふまえて、「立川事件」と「葛飾事件」との違いを詳細に、かつ具体的に際立たせものだ。

 同補充書は、結論として次のように述べ、荒川さんの無罪を求めている。
 「本件(注・葛飾ビラ事件)と立川事件は、同じ政治的表現の自由の行使として、集合住宅に立ち入り配布行為を行った点で共通するも、立川事件最高裁判決に拠(よ)り、『管理権者の意思に反する立ち入り』か否かを慎重に判断すれば、本件は立川事件最高裁判決の射程外であることが明らかになる」

 「表現の自由は、民主主義社会において特に重要な見地として尊重されなければならず、仮に、一定限度での制約が許容される場合でも、その制約は必要最小限度でなければならない。そのため、事案ごとに、表現行為が、他人の権利を本当に『不当に』侵害しているか否かを慎重に検討する必要がある。
 本件原審判決(注・高裁判決)は、かかる慎重な判断をすべて省略し、管理組合と管理権者を慎重な検討を経ずに同視し、(略)立ち入り自体を一律禁止した居住者の意思決定があったと認定して、安直な有罪判決を導いた。」

「葛飾ビラ配布事件」最高裁・判決文の真相 | 雨の中、通行人に向けて支援を呼びかける「ビラ配布の自由を守る会」の人たち
雨の中、通行人に向けて支援を呼びかける「ビラ配布の自由を守る会」の人たち
 もう一度、確認する。

 最高裁の今井功裁判長は、自衛隊立川官舎ビラ配布事件(2008年4月・上告棄却)で、判決文を書き、その中で、前述〔4〕〔5〕のように書いている。それを受けて、荒川さん弁護団側は、反論する書面(「上告趣意補充書(4)」)の中で、わざわざ〔4〕〔5〕の個所を引用して、反論しているのだ。

 にもかかわらず、今井功裁判長は、以前書いた判決文フロッピーを持って来て、「官舎」の語句を「民間マンション」に打ち直して、判決文の体裁に整えて、事を済ませてしまった。記者は、前回の判決記事で「一般人を納得されられなかったという意味では、負けたのは荒川さんではなく、第二小法廷の裁判官たちだ」と述べたが、別の判決文から【コピーアンドペースト】で文章を貼り付けて判決文を作っているようでは、一般人を納得させられないのも無理はないだろう。

 しかも、今井裁判長は、最高裁ウェブサイトで、自らの裁判官としての信条を次のように述べているのである(2009年の定年退官によって、該当箇所が消される可能性もあるので、一字一句正確に、以下に転載する)。

〈裁判官としての心構え〉
 「裁判所の使命は,裁判所に提起された事件を適正かつ迅速に解決することにつきるのでありますが,1件1件の事件を大切にし,当事者の訴えに虚心に耳を傾け,これに真正面から立ち向かうことを心掛けています。特に最高裁判所の判断は,事件についての最終的な判断であり,その影響も大きいので,その職責の重要性を自覚しつつ,最善の解決が図れるよう全力を尽くしたいと考えております。」

 もし本当に、今井裁判長が「最高裁判所の判断は,事件についての最終的な判断であり、その影響も大きいこと」や「職責の重要性」を自覚し、「1件1件の事件を大切にし、当事者の訴えに虚心に耳を傾け、これに真正面から立ち向かうこと」を心がけているのなら、どうして罪名は同じでも、事情の異なる事件に、わざわざ弁護側からすでに反論の材料とされているような過去の判決文のフレーズを【コピーアンドペースト】で貼り付けたりするのだろうか。

 今井功裁判長の、裁判に対する不誠実かつ軽率な姿勢は、この5年間、真面目に〈表現の自由〉の大切さを訴えて活動して来た、多くの人たちの思いを、土足で踏みにじるに等しいものだ。「後世に残る最高裁の汚点」(11月30日、「ビラ配布の自由を守る会」声明)とは、まさに正鵠を射た表現である。


〔付記〕
 「葛飾ビラ配布事件」判決文が「立川事件」の判決文と酷似していることは、田中隆弁護士より、11月30日の判決報告会で指摘があった。また、「引き写し」の表現は、「ビラ配布の自由を守る会」の事務局・小松氏にならった。両氏のすぐれた観察眼に、敬意を表する次第である。

「葛飾ビラ配布事件」最高裁・判決文の真相 | 判決が出た直後、メディアの取材を受ける荒川さん(右)
判決が出た直後、メディアの取材を受ける荒川さん(右)
〔関連記事〕
◎葛飾ビラ配布事件・松井弁護士に聞く(上)
http://www.news.janjan.jp/living/0910/0910191850/1.php
◎葛飾ビラ配布事件・松井弁護士に聞く(下)
http://www.news.janjan.jp/living/0910/0910191850/1.php
◎東京地裁・東京高裁 判決読み比べ
http://www.news.janjan.jp/living/0910/0910080339/1.php
◎2009年3月 最高裁〈軽犯罪法〉判決
http://www.news.janjan.jp/living/0911/0911072805/1.php
◎葛飾ビラ配布事件・最高裁 判決下る
http://www.news.janjan.jp/living/0912/0911303893/1.php

〔葛飾ビラ配布事件・最高裁判例(全文)〕
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20091130111736.pdf

〔関連サイト〕
◎「ビラ配布の自由を守る会」
http://homepage2.nifty.com/katusika-bira/index.htm
◎北千住法律事務所(田中隆弁護士)
http://homepage2.nifty.com/kitasenju-law/index.html

ご意見板

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[55687] 表現の自由
名前:真道哲
日時:2009/12/08 18:55
を至上のものとするのならば、18:03の明石氏のコメント削除に対して編集部に対して直ちに抗議の声を上げましょう。それをする気がないのならば、管田氏は偽善者・ダブルスタンダートの謗りを免れないと思われます。
[返信する]
[55685] 化石政党
名前:忍野タカユキ
日時:2009/12/08 18:07
>あなたは「大日本帝国」時代の表現の自由、言論の自由が徹底的に抑圧された時代について、否定したいのですか?それとも肯定したいのですか?
 私は、現在の一応こうしてコメント投稿出来る、言論の自由が保障されている社会でないとつらいと思います。<

現在の一応こうしてコメント投稿出来る、言論の自由が保障されている社会であるのに、マンションでのビラ配布禁止だけで「表現の自由の侵害」「言論の自由侵害」と言っている滑稽さ。
ビラ配布くらいしか表現・言論手段が無かった時代の思考で停止している時代遅れのかわいそうな人だ・・・。
[返信する]
[55684] 一つだけ言えることは、最高裁判決で有罪と確定したこと
名前:明石晶
日時:2009/12/08 18:03

=========================
ご意見板利用規定3に基づき削除しました(編集部)
=========================
[返信する]
[55683] もう少し深く考えて下さい
名前:高山力也
日時:2009/12/08 17:59
> なおさら表現の自由の有効な手段である「ビラ配布の自由」について尊重すべきだと思います。

いや、だからその“表現の自由”は、もっと穏当な手段でもって実現できなかったのでしょうか? 普通に考えてできましたよね?
場所を移して街頭や駅前でビラを配ってもいいですし、どうしてもドアポストというのなら新聞販売店にお金を払って折込チラシにしても良かった筈です。

それをしなかったのは、「正しい目的のためにやっているのだから特別扱いされるべき」や「崇高な政治目的でやっているので、下らない一般市民の権利は無視しても構わない」という、ある種の“甘え”があったからではないでしょうか?

何度も言いますが、“表現の自由”を成し遂げようとすれば、別の手段でも十分に達成できたのです。


私がこの事件を看過できないのは、こういったやり方を認めてしまうと、他の政治団体の理不尽な活動にも容認せざるを得なくなるからです。

今回は共産党でしたが、これが例えば暴力団やカルト集団だったらどうなりますか?
政治目的の“表現の自由”が何事にも優先することになりますと、こういった連中が政治目的と表現の自由を建前に、自分の私有地内を自由に出入りできることに繋がるでしょう。
なぜなら憲法第14条第1項に「人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。」と規定されているからです。 このロジックは共産党員だけ特別に適用されるわけではないのですよ。
他の政治的団体にも等しく適用されます。


このような事情があるため、高裁および最高裁は政治事件ではなく、ごく有り触れた住民側とのトラブルとして扱いました。 記事で問題としている“コピーアンドペースト”も実はそういうことです。 私は極めて妥当かつ的確な判断だと思いますがいかがでしょう?
[返信する]
[55682] 無知なのに発言するおかしさ
名前:忍野タカユキ
日時:2009/12/08 17:59
>だから、具体的に一部の住民の平穏に生活する権利がどの程度どういう風に侵害されたのか、私にはさっぱりわかりませんが <

一部の住民が平穏に生活する権利が侵害されたと思ったから配布者ともめて通報されたんです。
判決文や報道を見ても、そのことを知らない・わからないならなら発言するなよ。
東京新聞の投稿欄でもとドアポストに投函したこの判決に関して「今回の判決に反対です。集合ポストに入れるぐらいよいではないか。」という的外れな意見がありました。
[返信する]
[55680] 過去の反省というからには
名前:菅田一郎
日時:2009/12/08 17:32
忍野さん
 だから、具体的に一部の住民の平穏に生活する権利がどの程度どういう風に侵害されたのか、私にはさっぱりわかりませんが


>大日本帝国の思想を受け継いでいるのはあなた方だ!
こんな主張をする勢力が政権をとったら怖い・・・。<


 あなたは「大日本帝国」時代の表現の自由、言論の自由が徹底的に抑圧された時代について、否定したいのですか?それとも肯定したいのですか?
 私は、現在の一応こうしてコメント投稿出来る、言論の自由が保障されている社会でないとつらいと思います。
 現在、社民党も連立で政権入りをしていますが、政権が変わって何か「表現の自由」が抑圧されている状況でもあるでしょうか?
[返信する]
[55678] 抽象的一般論で判断はいかがなものかと
名前:菅田一郎
日時:2009/12/08 17:18
高山力也さん
 三上記者が提示している関連サイトで「ビラ配布の自由を守る会」をお読みすることをお勧めします。この事件の近隣マンションに住む人の投稿もあって事件がより具体的に理解できると思います。その上で


>そもそもビラ配布が禁止されている区域内に許可なく立ち入り、わざわざドアポストに投函しなければ達成され得ない“表現の自由”って、具体的には一体何でしょうか? 街頭や玄関前では意味がなく、ドアポストまで行かなければ表現できないんですよね? 正直、私には思い当たりません。<


 と言うことですが、具体的な個々の事件について当否を考えるべきではないかと思います。


 又、新聞の社説でもこの最高裁判決を批判しているものもあります。いずれも「表現の自由」の重要さを述べています。守るべき保護法益は住民の平穏な生活かそれとも「表現の自由」かと一般論で対比しても意味がないと私は思います。両方とも大事なのです。


 実際にこの事件で「住民の平穏な生活」がどの程度脅かされるのか良く考えてみたらいかがかと思います。日本の公党の地方議会の議員団報告をその政党員がビラを配った事がどの程度「住民の平穏な生活」に対する侵害にあたるのかと言うことです。


 ビラを配ったのは一般の市民であり、その内容についてはビラを受け取った人に対する強制的なものではありません。読まない自由も捨てる自由も何一つ侵害する物ではありません。


 私自身も商業ビラを持ってマンションに立ち入った事は何回もありますが、咎められた事は一度だけです。それは集合ポストへの投函中でした。管理人によって既に投函したビラを引き上げさせられましたが、そのとき話し合った事は、集合ポストへのビラまきについて一部の住民が文句を言ってくるからとはっきり言いました。


 私も、既にポストに投函されている他のビラ、チラシを指さして、それなら貴方が禁止するのはおかしいのではないかと言いましたが、一部の住民でも入れるなと言うから仕方がないと言われました。私が集合ポストから回収している最中に、その管理人は後ろから声をかけて来て「ご苦労さん、俺はあと15分したら帰るから」と言ってきたのには驚きました。


 私が、集合ポストへ投函したのはビラのサイズも大きくなく、短時間に大量に配布したかったからです。勿論、管理人の言うとおり15分後に再度投函しました。要するに、ビラの中には内容が公序良俗に触れるようなものがあり、中には青少年には触れさせたくないものもあり、それを排除したいという住民の意向は当然だと私も思います。


 しかし、実際はその手のビラは管理人のいない夜間に配布されるのが殆どで、昼間まかれるビラの内容については殆ど苦情などない。又、ビラ配布厳禁のはり紙などが玄関ホールに掲示されていても、咎められる事はありませんでした。管理人がいても、「どうぞ」という感じでしたね。


 本当に排除したい内容のビラは実は野放し、中には個人にとって有用なビラは時には配布中に咎められる事がある。こういうアンバランスな対応を管理人さん自身がよく知っていて自覚したから、わざわざ「あと15分で帰る」などと私に言ったのだと思います。私も15年間マンションで暮らしていたので良く解ります。


 この事件のケースはビラの内容自体が一目瞭然の政党の政治ビラであり、それがドアポストに投函されたとして「住民の平穏な生活」が脅かされるなどとどうしていえるでしょう。
 この機会にビラ配布とは本来どういう物なのか考えて見たらいかがでしょうか?


 昭和の悪夢とは何でしょう?言論の自由、表現の自由が抑圧された時代の事を言っているのでしょうか?だとしたら、なおさら表現の自由の有効な手段である「ビラ配布の自由」について尊重すべきだと思います。
[返信する]
[55676] 過去の反省が無い
名前:忍野タカユキ
日時:2009/12/08 17:02
今回のビラ配布肯定の主張は・・・
『政党活動の‘大義’の前には、(一部の)住民の私的権利は犠牲になってもしょうがない。』
・・・ですか?

大日本帝国の思想を受け継いでいるのはあなた方だ!
こんな主張をする勢力が政権をとったら怖い・・・。
[返信する]
[55666] 思考順序がひっくり返っている
名前:真道哲
日時:2009/12/08 13:47
「各家庭のドアポストまで行ってビラ配りするのは正当な権利である」

これを大前提にもってきて議論を組み立てる方法を探すと管田氏のような論理になってしまうのでしょうか(この記事を書いている方も同じ思考回路にハマッているように感じる)。

しかし、権利はぶつかることが多々あります。一方の権利が正しいことを大前提にしてしまうと、この場合はどうなんだろう?と冷静に考えることが不可能になってしまうと思われます。

この一方を正しいとする前提の思考回路を国際社会に引用したら戦争だらけになることは自明です。平和主義者のとるべき思考回路としては不適格と思います。


[返信する]
[55665] これだから日本の左翼は高齢化し、世代交代できない
名前:明石晶
日時:2009/12/08 13:08

> 住民の一部とその場で話していたのでしょう。その話し合いの最中に通報
>された警察が逮捕に来た。私には、マンション管理組合の規約を盾に一部住
>民が「表現の自由」を単に侵害したとしか思えませんね。


「住民の一部」って当たり前だろうが。
お前は何か、不審者を目撃したらわざわざ住民全部を集めて決議をとるべきだ
とでも言うのか?
予め、管理組合で「ビラ配布禁止、部外者立ち入り禁止」の合意は取れていた。
そして、住民がそれに違反する行為を見つけたら、単独で退去を命じることは
可能。この行為に何ら問題はない。





> あなたは、管理組合の意向が全住民の総意だとでも言うのですか?このビ
>ラ配り禁止について全住民が同意したというのですか?マンション自治会の
>総会での決定事項だとでもいうのですか?
>私が知った中ではそんな事はこの事件の中で聞いたことはありませんね。そ
>もそもビラ配り禁止のはり紙をする時点で「表現の自由」の侵害にあたるか
>どうかを討議したり、考えた事なんでしょうか?


総意だよ。
異論があるなら事前に異議があるはず。
事後にすらそういう声は聞こえてこない。
こういう状況で、「全員が同意するわけがない!」と考える君の頭脳がおかしい。

そして、私有地なんだから部外者の表現の自由など考慮する言われはない。





>貴方は高裁の判決文で述べられた強引な「住民の総意」が手続き的にも、憲
>法解釈的にも正しいと思っているのですか?この「ビラ配布禁止」のはり紙
>は、重要な、住民が知る権利さえも奪っているのですよ。ショッピングセン
>ター開店のビラなどはビラまき業者にすれば「まかなくても良いマンション
>だ」という事で情報は入らず、住民は開店セールも知らないでしょうね。


大きなお世話だよ。
住民が「知る権利が奪われた」と感じるなら、そいつが訴え出ればいい。
しかし、誰一人いないじゃん。





>こんなのどこに「表現の自由」の正当な制限行為として認められるのですか。
>このロジックは、ある人物に根拠もなく「お前は共産党員だ、団塊の世代だ、
>だからお前の言うことは偏っている、住民の総意に反するのだ。」と決めつけ
>ているのと似ていますね。総会にかけず、住民の総意として理事会が「表現
>の自由」を制限する決定などを許す事について、高裁段階で「表現の自由」
>について良く考えもしないで、JanJanコメント欄以下の低レベルな思考の下に
>下された判決でしょう。


事後にも異論が出ていないんだから、住民の総意だろうが。



お前の頭脳は「我々に味方する住民がいるはずだ!」という妄想で満たされて
いるらしいが、そんな奴はいない。いたら連れてこい。


共産党坊主の寺院で、右翼団体がビラ撒きしてもこいつらは我慢するのかね。
[返信する]

11月23日〜11月28日 

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