かしの:バスケットの日本の発祥地は神戸なんですよね。バスケットだけじゃなくて神戸は日本初というのがめちゃめちゃ多い。マラソン、ゴルフ、ラグビー、サッカー、ジャズ、コーヒー、バレンタインチョコ、健康優良児、牛肉屋、温泉!
伊藤:へえ、知らなかった。港町だからですか。
かしの: それは大きいでしょうね。当時数少ない大きな港町のひとつとして神戸がありましたから。神戸は横浜から9年おくれて開港したわけですけど、関東大震災で横浜が一時使い辛くになって、いろいろな文化が神戸に押し寄せてきました。横浜はアメリカ文化が中心でしたが、神戸にはヨーロッパ文化の風潮も強かったのです。
伊藤:そうだとすると、文化だとかビジネスだとかにおいて、神戸を中心にしてもっと全国に広げていてもよさそうなものですけど。
かしの:それがなぜかあかんのです。外から入れて、それを全部出してしまうんです、他の街に。神戸にはなかなか残ってへん。残ってへんけども、一番先に取り入れるのは神戸なんですね。温泉もそう。
伊藤:んー、それはやっぱり神戸人が気前がいいからですかね。
かしの: きっとそうなんですよ(笑)。神戸っ子の先進性をもっていちはやく取り入れたのに、気前がよすぎて地元の事業として残っていないものが多い。やっぱりこれからはきちんと残していくことが神戸の活性化に貢献すると思います。