自主勉強に役立つ教本 2
約一年ぶりの音楽館「役立つ教本コーナー」
そうそう、以前に「演奏の練習と、作曲のための演奏の練習は【何が違うのだ?】」
というご意見がありましたが、基本的に「楽譜を見て〜既存曲を完璧に」などが演奏のための練習であり、 自分で音を組み立てて実際に弾いていくための練習が後者です。
両者をリアルタイムで両立させたものが、ジャズなどでよく聴かれる「スキャット」ですね。
既存曲を基盤に、新たにその場で作曲してしまうという技法。 あれって、曲の構成と、その場の即興で使えるコードと、それをアドリブで挿入して演奏する技術の 全てが要求されるわけですから、それを出来る人は本当に尊敬に値しますねぇ。
まぁ、リアルでジャズ演奏を披露するわけじゃないのなら、どちらかが出来れば良いわけですが、
既存曲を演奏をするのなら「耳コピ」か「譜面への理解」・「その曲への理解と確実な表現力を養う」 作曲をするのなら「調・コード・モード・使える進行」・「流れの違いによる聞こえ方の変化」など、 それらを自分で理解していく必要がありますし、↑これらの種類を知らなければ話にならない事になります。
私の場合は作曲オンリーなので、後者を必死に覚えて+実際に自分で弾いて体と耳で覚える事の繰り返し。
組み立て以前に、部品の形が間違えていれば不自然になりますので、 まずは部品を正確に作ることが必須です。パズルのピースまで自分で手作りする感覚なのかもしれません。 幾ら頭の中に「大体の形・全体像」が出来ていても、↑この時点で大間違えしていれば、 自分の思った通りの曲に完成することはありません。
普通、作曲においては「いきなり頭の中に、イントロ〜ABサビ全て〜間奏〜最後のサビが生まれる」
な〜んてことは、まずありません。寧ろ、適当に作ったフレーズの続きが、段々と曲の形になる方法です。 ですから「作ったフレーズの続きを作る方法」・「似合う伴奏を作る方法」などが最重要命題になります。 またもやパズルに例えれば、要は「正確に隣のピースを作る技術」のことを指すのでしょう。
そのためには「それの続きを作りたいのなら、こんな部品(音)もありますがw」とか、
「そのフレーズを、そういう風に見せたいのなら、こういうエフェクトを掛けた伴奏が良いのです」とか、 その「例になる指標」や「作り方そのもの」・「自在に音を移らせる・変わらせる傾向・ルート」が 数多く書かれているもの・その原理となる基礎基本が書かれているものが、手元に在るのと無いのでは 結構変わってきます。音楽作曲のための教本は、それを覚えていく上で、非常に役に立ちます。
今回からは、基本編にて「DAWへの理解」や「機材への理解」のコーナーが加わったことも伴うので、
DAW関係や機材関係の著書なども紹介していきます。
まずは、その「DAWや機材関連」の本なのですが、藤本健氏・大坪知樹氏の書かれた本などが
特に初心者〜中級者にとって分かりやすい内容になっています。
THE BEST REFERENCE BOOKS EXTREME Cubase4 Series
for WindowsPC & Macintosh徹底操作ガイド 藤本健/大坪知樹 著 ¥3,675 コンプリートDTM制作ナビ・ブック 藤本健 著 ¥1,995
音楽館での「DAWの機能説明」や「機材の紹介・説明」の記事も、
これらの本の内容からの引用を主軸・参考にして説明していきます。 (ちなみに、上記の本の種類には、sonar用の説明本などもあります。 キューベース5で追加された機能に関しても、別途一冊の本として売り出されています。)
出版している企業で言えば両者とも「リットーミュージック」という会社なのですが、
この手の「作曲のために必要な基礎知識の本」は、この企業だけで一通り揃いますね。 何より、分かりやすい本ばかりなのが助かります。
ムック エンジニア直伝!エフェクトテクニック基礎講座 CD2枚付き ¥2,100
ブラス&ストリングスアレンジ自由自在(CD付) (楽譜) 松浦あゆみ 著 \2,100
大体は「参考本は、各パート毎・用途毎で揃えておく」のがお勧めです。私もまだまだ一部しか持っておりませんが、順次購入していく予定です。 まぁ・・・役に立つけど、ちょっと高いのが玉に瑕だよね。。。 4冊、5冊で1万円くらい行きますから(−−;;;
さてさて「高い・安い」と言えば、前回「内容の割には破格だったアレ」の
続編みたいのが出てましたね、そう言えば。
ヤマハムックシリーズ VOCALOIDを楽しもう Vol.2 Vol.3 各¥1,575
以前の「ボーカロイドを楽しもう 1」と比べれば、その内容は明らかに【ファンブック】になっており、
作曲の基礎基本を覚える事や、音楽の練習に集中する方にとって「使えるもの」ではありませんが
・・・そんなことは関係ねぇwwwそこにミクがいるのだから、それで良い!
(主観と勝手な個人的嗜好での選択で申し訳ありません orz)
まぁ「みっくみくにされたい方」や、有名Pの制作秘話・裏話に興味がある人には一見の価値ありです。
何にせよ、難しく考えると深みに嵌る(金も掛かる)世界ですが、 ちょっとずつ必要なものを揃えていけば良いのだと思います、、、知識にせよ、機材にせよ、教本にせよ。 |
このニックネームでははじめまして。
私もちょっとだけ音楽やってますが、キーボードマガジンもなかなか捨てた物じゃあないと思います。
でも、最新の機材の紹介を毎回するので、ちょっとイヤな気もします。
最近のシンセは機能が多すぎて使いづらいなあと思うんです。
オールインワンの機能はいいから安くして欲しいです。
2009/12/6(日) 午後 8:53 [ fuminori62 ]
>「作ったフレーズの続きを作る方法」・「似合う伴奏を作る方法」などが最重要命題になります。
曲イメージをリアルで弾いて打つには、
イメージに基づくフレーズを脳内で完成してから耳コピで脳内データ変換して、
その脳内データ(演奏前の歌の状態)に基づいて実際に歌う(演奏する)作業を要するけど、
その段階でmidiデータが完成することは、余程のスキルが無ければ出来ないことだし、
よほどロボット的な曲でもない限り、予めパーツを作っておいて、
それを組み合わせただけで出来ることは無いと言うことに成るので、
ステップ打ち込みでの作業を如何に高速化するか?が最重要となるでしょうね。
(殆どは、リアルで弾いても後の修正作業を要する)
現実的には、リアルもしくはステップ入力での色々なパターンのホワイトデータを並べて
思案していくうちに「コレだ☆」が出て煮詰まってくる(笑)
そうしてゴールデンな案が煮詰まってきたら、
そこで初めてリアルタイムで音楽的に演奏録音…という順番に成るでしょう。
2009/12/7(月) 午後 4:15