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「つまらない物を着ていると、つまらない一生になるわよ」
―「人間は中身。見た目がすべてではないと思います!」
「中身が見た目ににじみ出るのよ。だから人間は見た目で分かるの」
今まで興味のなかった婦人服売り場へ異動となり、戸惑う主人公・天野絹恵。
そんな彼女に、婦人服売り場を統括する鬼部長・神保美姫が、辛らつな言葉を投げつける。
「ファッションって? 仕事って? 恋愛って? 私って????」
絹恵と鬼部長・美姫との葛藤を通して、働く女性なら誰もが抱える「悩み」をリアルに描きます。
「“リアル・クローズ”とは、着る人の人生にフィットする服」
「自分を知らなければ、似合う服など分からない」
「イマジン」「おいしい関係」などを手掛け、30代女性を中心に幅広い年齢層から支持を受ける人気漫画家・槇村さとる氏の原作をドラマ化(現在連載中)。
『リアル・クローズ』というドラマを通じて、自分の人生にフィットする服を探すこと、さらには、自分の生き方を探すことを視聴者に投げかけます。
〈主な登場人物〉
☆天野絹恵(26) … 香里奈
「人間は中身。見た目がすべてではないと思います!」
ファッションに恋に仕事に結婚に…あらゆることに翻弄される悩み多き主人公。
性格は、まじめでまっすぐ。やや融通が利かない部分も。周囲にとらわれず、自分の価値観で商品を見る力があり、布団売り場の仕事に誇りを持つ。
そんな絹恵が苦手なもの―「おしゃれ」
女の子が夢中になるファッションの話が理解できず、「人間は見た目じゃなくて、中身!」とばかりに、ダサくて地味な服装で、毎日を過ごしている。
その根底にあるコンプレックス。
華やかな世界は自分のキャラとは違うと思い込み、どこか鏡の中の自分と向き合うことを避けている。
そんな彼女が、1人の女性との出会いからファッションの世界に飛び込むことになり…。
☆神保美姫(48) … 黒木 瞳
「あなた。つまらないものを着ていると、つまらない一生になるわよ」
「中身が見た目ににじみ出るのよ。だから、人間は、見た目で分かるの」
越前屋百貨店の再生を託された婦人服統括部長。
絹恵から見ると、パーフェクトで近づきがたい鬼部長。独自の人生観や仕事観を持ち、その歯に衣着せぬ言葉は辛らつながらも、物事の本質を突き、女性の生きる道を照らす。パーフェクトに見える裏では、並々ならぬ努力や苦悩があるが、それを一切表に出さないスマートさと強さがある。部下の素質やお客の求める理想を瞬時に見抜く目、しなやかな交渉力と今までの仕事で築いた強力で豊富な人脈が武器。「対お客」を超えて「対個人」の接客ができる仕事のプロ。根底には、洋服を愛する心がある。
「田渕(西島秀俊)に恋したのでは!?」とからかわれる絹恵(香里奈)。 :左から、黄川田将也、香里奈、加藤夏希、真野裕子
松善百貨店の合併により、越前屋には契約を解除したいという取引先からの申し出が殺到。年末商戦を前に、越前屋は存続の危機に陥っていた。
松善に対抗する年末商戦の切り札として、美姫(黒木瞳)はニューヨークの日本未上陸ブランドとの専属契約に乗り出す。先方の契約の条件は、人気商品のハイヒールの製造を浅草の老舗靴工場『竹内』に委託すること。美姫は『竹内』との契約交渉を絹恵(香里奈)に託す。
ところが絹恵は、職場で優作(西島秀俊)の顔を見るたび胸が苦しくなり、仕事が手につかない。恋をしていると凌(加藤夏希)らに指摘され、絹恵は慌てて否定するが…。
そんな折、アヤ(えれな)が美姫のアシスタントを辞めると言い出した。アヤを引き留めもしない美姫にショックを受ける瑞穂(能世あんな)。同じ頃、蜂矢(小泉孝太郎)が凌に接触。正社員として松善に迎えたいと執拗に誘いをかける。
一方、絹恵は『竹内』の社長・竹内祐造(田山涼成)に契約を持ちかけるが、相手にされず断られてしまう。なんとか説得しようと『竹内』に通い詰める絹恵は工場の片隅で1枚の写真を見つける。そこに写っていたのは20年前の美姫だった…!